更新もしたいのですが、フィルムセンター通いを優先中。
アテネの会員登録も切れて久しい。再登録しなければなぁ。
この平成の御世にキートンを愛し、キートンに関する情報を収集し続け、キートンの上映情報あれば一文の儲けにもならないのに紹介して下さるという神様のような、きなこさんという方が運営されている善意のサイトです。
日本で無声映画に関心を持つと、好意にせよ悪意にせよ、弁士の存在に触れないわけにはいきませんが、きなこさんはこのサイトにおいても非常に好意的に弁士を扱ってくれています。
あまつさえ、期間限定でキートンに限らず弁士の情報を載せてくれる企画「本の中の活動弁士」まで手掛けて下さいました。心の底から感謝なのです。
何故感謝かと申しますと、弁士には同業者団体がなく、しかも狭い世界の癖に(あるいは狭い世界故に)小競り合いが結構あって、これには殆どの弁士が辟易しながらも状況を改善できずにいるのです。悲しいことに私にだって、生涯顔も見たくない相手がおります。真面目に悲しいことだと思っているのよ。
そんな状況下で、誰にも肩入れすることなく弁士を紹介してくれる。実に嬉しい。こういう企画にでしたら協力を惜しみません。なので覗いてみて下さい。
しかもきなこさんの探究心はついに喜劇に関する本を出す所まで行ってしまいました。その名も『バナナの皮はなぜすべるのか?』です。私もまだ未入手ですが、これは気になりますね。是非、あなたの家の本棚にも一冊、と申しておきましょう。俺も買うから、皆も買いなさいな。こういう方を演芸ファン、映画ファン、活弁ファン&業界は大事にしなくちゃいけない。
今日は2つも記事を更新したのです。働き者だ俺。
今回も楽しいイベントでした。
弁士として出演してくれたのは、数少ない声優のトモダチであります鈴木はるこ嬢でした。
彼女、見た目は小さいが、ヒトタビ舞台に上がれば態度はそりゃもう小さいという愉快な方であります。
きっちりプロの仕事してくれました。
あのね、若手の声優さんとかアナウンサーさんとか、その類の人達はみんな弁士やってみれば良いんですよ。そしたらきっと得る物があるんですよ。
私が弁士を志したばかりの頃は嫌でしたね、そういう他業種が弁士をやりたがるの。
でも今は平気。
誰であっても片手間にやっただけでは本業を脅かすことが無い事は分かったので。
活弁というと、どうしても映画先行で企画が組まれてしまいますが、弁士にもう少し光を当てたい。となれば色んな人にプロアマ問わずにやってもらった方が良いのです。
たぶんね。
本イベントではミュージシャンとの共演も楽しみのひとつです。普段はクラシック畑の方、もしくはジャズ畑の方が多いのですが、此処ではロックミュージシャンと一緒にステージに上がれるのです。柴山寛史さん JR・ロビンソンさんの音楽で昔の記録映像を見ると、これまで抱いていたイメージとは全く違う映像体験が出来るのです。お二人はロックバンド shivaのメンバーとして大いに活躍されています。彼らとの共演は私よりも鈴木はるこの方が音楽寄りの活動もしている分だけ、喜んでいたかもしれませんです。自分の活動がきっかけになって新しい人の縁が繋がれば嬉しい限りです。
あ、私はshivaのラジオ、Tokyo Musicum Stationにゲスト出演させて頂いた事もゴザイマス。ミュージシャンでも無いのに図々しいね、俺。
それから今回はニュース映像だけでなくて紙フィルムのアニメをデジタル上映もしたのです。これが何といっても貴重。紙フィルムの映像が300人も入るホールのスクリーンに映し出された事など史上初なのではないかと思います。いや~デジタルって素晴らしい。
紙フィルムというのはですね、文字通り紙で出来たフィルムです。通常の映画はフィルムを光が通過することで映像が映し出される仕組みですが、紙フィルムの場合は光を反射させて投影するのです。ですから当然、そんなに大きな会場で上映は出来なかった。白い襖や壁に映すのが精一杯だった物です。私は珍しい作品を演りたがることにかけては弁士界でも屈指ですからこれは嬉しかった。フィルム寄贈者の方のお話も興味深いものでした。映像よりも映写機が熱かったのを憶えている」等は実際に紙フィルムで遊んだ方でないと言えませんぜ。楽しいったらない。
今回はお蔭さまで大入りでした。何でも入れなかったお客様もいたとか。心苦しい限りです。でも有難い限りです。またやれると良いな。