いやもうね、きちんとした更新が久しぶりな訳ですよ。どうせ誰も見てやしないんだ、と思うと「最近更新しませんね」とか言われるのさ。世の中ってそんなものよね。自分で撒いた種は自分でなんとかしなきゃね、という訳で更新です。
これからはマメに更新します、といっても守れやしないので、これからの適宜更新します。
で、間があくと取り上げたい話題も増えるのだけれど、その分風化もしてしまっていたりもするのですね。民主党から谷亮子が出てあっさり当選したことなんて、今更話題にしても仕方ないですかね。でも一言述べておきますとですね、「あいつ(谷)に政治が出来る訳がない」という批判は正しいのですが、見当違いでもある訳です。谷議員は国政は程々にしてスポーツ業界を潤してくれるのではないでしょうか。おそらくは彼女に投票した人も、その辺りを考えていたのではないかと思うのです。
助成金の取得ってさ、支援してくれる議員がいるかいないかで笑っちゃうくらい違うのさ。国立演芸場だって貞鳳先生が居たからできたという部分もあるのさ。だからね、無声映画の人達も誰か議員になりゃいいのよ。ツマラナイ縄張り争いなんぞしてないで議員になればいいのよ。そうすりゃ映画の発掘・保存・復元だって予算が違うしね。
大事だと思います。だから個人的には谷議員には政治はあんまりやらずに、議員の立場を上手く利用してスポーツ振興に力を注げばいいと思います、はい。そういう人材も必要でしょう。外交のプロフェショナル、金融のオーソリティが求められるのは事実なのだけれど、そういった方々に任せていても文化は育たないよ。文化が育たないと、10年後はよくても100年後は寂しい国になるよ。
なんという真面目っぽい事を言いつつ、告知タイムです。
いや、告知に入る前に本の紹介を改めてします。以前もご案内した『バナナの皮はなぜすべるのか?』黒木夏美・著を読み終わって大分経つのですが、あまりにブログを更新してなくて触れる事が出来ませんでした。なのでここで紹介です。
この本を読む前はいわゆるデーターベース的な本かと思っていたのです。ところがどっこい、それでは終わらないのが素敵でした。本書ではバナナの皮で滑るギャグがどういった経緯で発生したのか、実際にバナナの皮で滑って転ぶ事故があったのか等を通じて浮き彫りにする文化論だったのです。まさかバナナの皮からこんな風に近代人の営みが浮かび上がってこようとは思いもしませんでした。ただ脱帽しきり。楽しい本です。是非ご一読を願う次第。

しかし『バナナの皮はなぜすべるのか?』を読むと、インターネットというのは凄いな、とも思います。本書も基礎調査をネットで行い、現物に当たり裏を取る方法がメインのようなのですが、昔だったら、これだけの情報量を網羅するのは一生かかってまとめ得たかどうか…。そういった意味では学生さんにも読んで欲しい本ですね。ネットで調査して終わりではなく、きちんと現物に当たる作業をすると説得力が全く違うというのが理解できます。近頃の大学生のレポートは酷い物が多いらしいですよ。余談ですが。
で告知デスよ。
●あるぽらんキネマ劇場VOL39日時・7月25日15時~
演目・『建国史 尊王攘夷』(昭和2年)
弁士・片岡一郎 ギター・五十嵐正史
料金・2000円(1D付)
会場・あるぽらん89(阿佐ヶ谷)
もう直前ですね。全然告知が出来てません。
台本はまだ書きあがってません鋭意稽古中。無声映画晩期を飾る大作です。なにとぞお運びの程を。
●第625回無声映画鑑賞会 [怪奇と戦慄 サイレントホラー特集!]日時・8月26日18時30分~
演目・『狂へる悪魔』 弁士・澤登翠
『吸血鬼ノスフェラトゥ』 弁士・片岡一郎
料金・一般1800円 学生1600円 前売予約1500円 子供(中学生以下)1000円
会場・門仲天井ホール(門前仲町)
無声映画のホラーは怖くないのが素敵ですね。元祖吸血鬼映画『吸血鬼ノスフェラトゥ』は私、大好きなんですよ。マックス・シュレック演ずるオルロック伯爵が可愛らしいですよねぇ。監督はF・W・ムルナウであります。師匠の演る『狂へる悪魔』は「ジキルとハイド」といった方が分かり易いかしら?
●第二回無声映画上映会日時・9月10日18時30分~
演目『御誂治郎吉格子』 弁士・片岡一郎
料金・無料(先着順 申し込みはNPO法人 ハート・コネクションズ FAX 03-3472-2775)
会場・赤坂区民ホール(赤坂見附)
さあ、伊藤大輔だ!そしてこの公演では大きな仕掛けを準備中です。近日中に発表します。
●第76回 国際ペン東京大会2010 環境と文学「いま、何を書くか」日時・9月25日16時15分~
演目・『おっぱいとトラクター』を朗読 語り・片岡一郎 ピアノ・柳下美恵
料金・無料(申し込みは
日本ペンクラブHPから)
会場・早稲田大学大隈講堂
この公演は凄いです。日本ペンクラブ主催ですから出演陣が豪華そのもの。朗読出演では元NHKキャスターの松平定知さん、元NHKアナウンス室長の山根基世さん、俳優の松たか子さん、講談師の神田松鯉先生、俳優の吉行和子さん。そして
ワタクシ。
●第626回無声映画鑑賞会 [山中貞雄の師・仁科熊彦監督特集!]日時・9月29日18時30分~
演目・『右門捕物帖六番手柄・仁念寺奇談』 弁士・澤登翠
『艶姿影法師 前后篇』 弁士・片岡一郎
料金・一般1800円 学生1600円 前売予約1500円 子供(中学生以下)1000円
会場・門仲天井ホール(門前仲町)
どういう訳か、このニ作品とも現存プリントには字幕がありません。弁士がいないと、本気でストーリーが分かりませんぜ。この機会に観て頂きたい。というか、この機会じゃないとって作品です。しかしまた『艶姿影法師』を演る事になるとはねぇ…。前に演った時は酷い目にあったからな、これ。
他にも公演があるのです。追ってご報告します。なるべく早くね、本当だってばぁ。