長旅かつ充実の旅の様子が伝わってくる湯浅レポートでありまして、今回は巴里編をご紹介。
いいね巴里編、『のだめカンタービレ』みたいだね。
まずはパリの11月27日。
ちょっと大変だったみたいです。
朝9時55分、ナントからtgvでパリへ向かう。
…と、ふと見れば師匠の荷物が一つ増えている。
私は背中にギターケース(約10キロ)片手に三味線ケース(約5キロ)もう片手にスーツケース(約18キロ)を持っている。何かあっても師匠の荷物を持てるわけがないことは、日本を発つ前に言っておいた。
師匠曰く「もう持てなくなっちゃうから買わない!小さい物しか…」
………ちりも積もれば山となるという言葉を知らないわけがなかろうが…。
... 買い物はベルリンまで極力控えるように言った約束がことごとく破られていく様を見て言葉をなくす。
昼過ぎにパリに到着。パリ日本文化会館の竹下さんの出迎えを受ける。結局師匠の荷物は竹下さんが持つことに…。竹下さん、すみません。
丁度おなかも空いて、馴染み深い料理が食べたくなったこともあって中華料理店へ行く。中国人がやっているお店なだけあって味は全うなもの。ただしお米だけはタイ米のようで細長くパサパサしている。
今日の午後は全くフリーだったので3人でノートルダム寺院・ルーブル美術館(中には入らず)オペラ座(中には入らず)を観て回る。真紀子嬢のツアコン能力は凄くて大変助かる。彼女の秘めた特技といえよう。
日も暮れてきて疲れたのでぽペラ座近くのカフェで休憩。ついでにトイレに行ったご婦人二人が、ほどなく絶句して帰ってきた。女性トイレが壮絶に汚いらしい。師匠は眉間にしわを寄せ、いままでにこんな不機嫌な顔を見たことがない。しかもどうやら店員同士が喧嘩していたようで、割れたカップの破片が飛んでくるという強烈な状況だったのでほどなく退散。
メトロを乗り継ぎ帰って、夕食の算段を。ホテルの近所には2軒のイタリアンレストランとなぜかサブウェイ。どちらが良いかといえば当然イタリアン。で両方とも偵察したところ、片方は閑古鳥が鳴いている状況。で人が多い方のレストランに入ってパスタを注文するも、これが不味い。正直自分で作った方がはるかに美味しい。しかも1杯11ユーロ。随分高い。ひょっとして閑古鳥が鳴いてたレストランの方が美味いとか…。いやひょっとして一番美味しいのはサブウェイだったりして…。
期待して入った店が不味い事は国内外問わずにありますですね。
ささ、どんどんいきましょう。11月28日
パリ二日目。
午前中パリ日本文化会館で打ち合わせをした後に近所の料理店で昼食。クスクスを食べる。美味しくてものすごく量が多い。なんでも完食できないくらいの量を出してもてなすのが礼儀だそうで、日本の食事の礼儀とはずいぶん違う。ちなみに万が一、食べきってしまうともてなしが足りなくて申し訳ないと思うらしい。
午後から夕方7時までオフだったので、昨日遅くて入れなかったオペラ座へ3人で向かう。ところが本番のリハーサル中で入場できなかった。近くのカフェで休憩後ルーブル美術館に行く算段を立てるが、師匠は以前行ったから帰るという事でホテルまで送り届け、真紀子嬢と改めてルーブルへ。
ダヴィンチコードで有名なガラス張りのピラミッドを入って入場。ちなみに特別展示を観なければ一人10ユーロで、自動販売機はなんと日本語にも対応している。ただ言い回しが変で切符を買うまでちょっと手こずった。あと20ユーロ札を入れたとこ...ろ、日本なら10ユーロ札がお釣りで出てきそうなものだけど、なんと1ユーロ硬貨10枚が出てきてちょっとイラっとした。
しかし中に入れば圧巻!ミロのヴィーナスやサモトラケのニケが、意外なほどあっさりおいてある。そして極めつけはモナリザ!!生まれて初めて見る本物のモナリザ。いままで写真では散々見たけれど、本物は全然違う。惹きつけられる様な魅力は、何やら魔法でもかかっているのではないかと思うくらい。しかもどの位置から見ても視線が自分の方を見ているように感じてしまう。一生のうちにルーブル美術館で様々な展示物を身近にできて、しかも本物のモナリザが観れたなんて…感動して目頭が熱くなった。
明日はいよいよ本番!栄養補給は十分!やったりますぜ!!
海外公演の楽しさのひとつに、現地の美術館巡りがあります。こればっかりは実際に足を運ばないとね、てなもんです。
それでは29日、パリでの本番です!
パリ3日目。
会場入りが午後2時だったので、午前中にオルセー美術館へ行く。幸いホテルから3つ目の駅で降りれば目と鼻の先なのですぐに到着。
ゴッホ、モネ、ルノアール、モロー等錚々たる画家の作品を目の当たりにして、昨日のルーブルとはまた違った感動を得た。本物を見たのは初めてで、ゴッホは画が3Dなのだと初めて知った。
午後リハーサルに入り、夜8時より本番。会場は満員御礼でにぎわった。公演は大盛況でスタンディングオベーションとカーテンコールが起こり大変感動した。
ここでひょっとしたら朗報かも。近い将来再びパリ公演をするかもです。実現に向けて頑張らねば!
明日はいよいよ最終目的地のベルリンへ経つ。さぁ、どうなることやら。
近い将来、再びパリ公演の可能性が!!
さあ、現地レポート、いよいよ佳境の伯林編へ!
湯浅ジョウイチさんからのレポート到着を待たれよ。