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 本日は我が家に時々現れる黒くて素早い彼についてお話しします。
 黒くて素早いと言ってもウサイン・ボルトではありません。
 時々現れてくれたら楽しそうだけどな、ボルト。

 彼について言及する時に「奴」とか「G」とかボカして書く方を良く見かけます。
 おそらくは具体的に書いて読んだ方が不快に思うのを避るためだったり、あるいは自分でその名を思い浮かべるのも嫌だからだろうと思われます。でも中には、そうやってボカすのを楽しんでいる風な方もいますね。

 僕はどれでもないのではっきりと申し上げます。ゴキブリね。
 不快な方、御免なさいね。
 嫌な方、別のページへ飛ぶなりして下さいね。

 出るのよ、我が家には。
 これを書くか迷った、というのは通常寒い地域にはゴキブリはほとんど出ません。それなのに出るって事は俺ン家がさぞかし汚いみたいじゃないですか。違うんだ。

 殺虫剤はドイツでも日本と同じように薬局で買います。スプレー類も何種類か売っておりますが、興味深いのはスプレー缶に描かれているのはハエとかカ、あとハチ。ゴキさんの姿は見受けられません。ここから想像できるのはドイツにはやっぱりあいつらが居ないのか、それとも素敵に共存しているかのどちらかです。でも共存できるなら、ハエともカともハチとも共存できる筈です。

 ちょっと脇道にそれますと、ボンの町中にあるパン屋さんの店内にはハチがブンブン飛んでます。ショーケースの中に入って菓子パンの砂糖をあつめてるとか普通の光景です。僕は彼らがとまったパンを齧るのはまに全く抵抗がありませんが、苦手な方にはショーケースの中にあるパンが全滅したように感じるでしょう。

 それはさておき、共存できていないならやっぱり居ないのか。「ドイツ ゴキブリ」で検索してみますと本当に情報が少ない。海外で生活する時に結構役に立つのが主婦の方が書いたブログです。旦那さんの仕事に付き添う形で来た彼女たちはビザの関係で出来る仕事も限られていたりますので、日本にいる時よりちょっと時間があったりします。ボンヤリしているより友達に現地報告も兼ねてブログでもやってみようかしら、となったりするみたいで現地の雑貨の名前や洗濯機の使い方、お得なスーパーの場所、美容院はどこが良い等々、旅行ガイドには乗っていない、乗せるときりがない情報が沢山、しかも日本語で綴られているのです。実に助かる。

 こういった状況でありながら「ドイツ ゴキブリ」で検索しても何も出てこないということは、彼女たちはブリちゃんに遭遇していない、と結論付けられるのです。   大げさ。

 スプレーにキブりんの姿が書かれていないとはいえ、全く対Kakerlak用うえぽんが売っていない訳ではありません。ドラッグストアで扱っていたのはスプレーでもホイホイでもなくて、食べさせてやっつけるタイプのやつ。コンバットみたいなの。
 パッケージの写真も撮ってみたのですが、見たくない人多そうだな。Nexa Lotte Ungezieferköderが商品名です。興味のある方は画像検索でもしてみて下さい。 Nexa Lotteの意味は分かりませんが、Ungezieferköderは害虫の餌という意味だそうです。
 さっき書いたKakerlak(カーカラック)は通称で、台所なんかに出る奴らの世紀名称はEine Küchenschabe(アイネ クィッヘンシャーベ)が正式な名前です。ドイツ語って全ての名詞が男性名詞、女性名詞、中性名詞分類で来て、それぞれの名詞がどの性に属しているかで冠詞が変わるんです。Eineは女性名詞に付く不定冠詞、つまりKüchenschabe(ゴキブリ)は女性名詞なのですね。なんと皮肉な。な
 なんにしてもEine Küchenschabeは名前としては長すぎます。台所で見かけて「キャー、ゴキブリ!」なら「大丈夫?僕がやっつけてあげよう」てな具合になりますが「キャー、Eine Küchenschabe!」だと「余裕があるみたいだね、自分で何とかして」と言いたくなってしまうではありませんか。

 それと、こっちで見かけるのは日本のより小さいです。たまに出てくるだけなら叩いて終わりなのですが我が家はちょいちょい出る。調べてみたらドイツで出るのは主に移民の方々の輸送品に交じって入ってきてしまうパターンだそうです。僕の住んでいるのは、まさにそういう地域でして、そりゃ出るわと。

 そんな訳で、これからドイツに住む予定のある方で、本気で、心の底からゴキブリが嫌い、とうより怖い方は移民の多い地域は避けた方が無難かもしれません。家賃お手頃で凄く住みやすいんだけどね。

 今日はしんどい話題にお付き合い頂いたので、御礼に撮りたてホヤホヤの猫画像をプレゼント。
 人懐こい、可愛い奴でした。

ボンの猫

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|10/31| もやもやコメント(0)TB(0)
 今日も今日とて事務仕事で御座います。
 時々は大学の先生とお喋りもしたりするんですが、内容が妙な方向へ濃い。

 ドイツ人の書いた詩で、突然キンジョウカンという言葉が出てくるのだそうです。詩の内容は遊郭の灯りが付くのを見てキンジョウカンに入ったというもの。ところが、この詩を書いたドイツ人は日本には行った事がないらしい。キンジョウカンて何だと思います?

 とか、そういう会話。
 まあ、普通に考えたら遊郭のお店か、あるいは旅館ですね、なんて返事をしたら先生がさらに情報を引っ張り出してきて、どうも大連にあった日本食の料亭らしいと。なんでそんな事がすぐ分かるかというと、ボン大学は1913年に出版された彼の地のガイドブック(英語版)を持ってるんですな。それをちょっと待っててね、なんて言ってものの10分で出してくる。ミシガン大学の図書館も凄かったですが、ボン大学の図書館もなかなかどうして凄まじい物がありそうな予感でありますよ。

 僕は僕で作業をしていた紙屑の中からちょっと昔のストリップの新聞広告なぞを発見いたしました。
 切っ端だったので何年かは分かりませんが、どうも6月らしいと裏面の記述で分かりました。
 これが何年だったのか調べるのも楽しそうではありますが、残念ながらそこに割いている時間はないのです。

名古屋ストリップ

 名古屋銀映、気になりますね。
 「天井には今話題のクリスタルミラー登場!!」「浮世絵&ジュリー美原」
 
 日本で中々お目にかかれない物を沢山拝ませて頂いております。
 ですがボン大学における日本の資料の目玉はなんといってもロラウツ・コレクションでしょう。
 フリードリヒ・マクシミリアン・トラウツ博士は日本学者で、1930年代の日本滞在中にさまざまな日本関係資料を収集してドイツに持ち帰ったのだそうです。コレクションの中心は写真や絵葉書、16mmテープなどの視聴覚資料。しかもトラウツ博士、研究のかたわら高野山根本中堂の再建に尽力したりして、僕らが知らない所で随分お世話になっている方。
 そのトラウツ・コレクションが現在慎重に整理が進められているのです。

トラウツ・アーカイブ

 ボン大学はこれ以外にも戦前に日本の写真を沢山持っています。職業柄いつかじっくり拝見したいところです。
 日本の事を調べるには、日本が一番便利なのは間違いないのですが、いまや何の研究をしていても一ヶ所に座っているだけでは成り立たなくなってしまった感もあります。貴重な日本の資料を見にドイツに行く、なんて面白いじゃありませんか。
 
|10/30| もやもやコメント(0)TB(0)
 やー、もうね10月も終わりですよ。ボンで暮らし始めたのが10月2日ですから早い早い。
 あとふた月で帰国だもんね。唖然としちゃうよね。あんまり仕事について書いてませんが、地味に地味にこっちでも仕事してますよ。来週は大学の授業でお喋りする予定なのですが、その先生が入院しちゃったらしくてどうしたものか。病室で喋るか。

 さっきね、ボン大学について調べてみたのです。調べたってもウィキペディアですけどね。そしたらこの大学の歴史で著名な学生が載っててカール・マルクス、ハインリッヒ・ハイネ、フリードリッヒ・ニーチェ、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンですって。凄いねどうも。僕の卒業した日本大学芸術学部演劇学科における著名な学生はケーシー高峰ですよ、グラッチェ。文芸学科なんて松崎しげるですよ。ええ。いや、お二人とも素晴らしい全廃ですが、歴史の差を感じますね。
 
 なんなら俺も日芸のウィキにリンク貼っとくか。駄目か。
 アメリカでお世話になったYさんにも「ウィキペディア更新してください」って言われたし。でもウィキの片岡一郎の項目において一字たりとも書いてないし削ってないのですよ。だから更新もねぇ。

 世間はどうやらハロウィンのご様子。
 昨年は大変でした。アメリカはハロウィン大好きだから、どこに買い物に行ってもハロウィングッズが山と置かれていました。ボンでは申し訳に置いてある程度かしら。少なくともボンよりは東京の方がハロウィンに積極的ですね。僕が学生の頃には「ハロウィンなんか日本で定着する訳がない」と多くの人が思っていて、僕もその一人でしたが、ボンにいるとあの時代を思い出します。きっと何か理由を付けて騒ぎたい人達が中心なのでしょう。多くの住人にとっては大した関心事ではないのです。

 ただハロウィンはスルーでもクリスマスはスルー出来ません。それがヨーロッパ。
 こちらではクリスマスの時期になると連日クリスマス市が出て、それは賑やかで楽しいんだとか。今から楽しみなイベントのひとつです。
 二か月後ののクリスマスを待ちわびて、スーパーにはもうクリスマス関連商品が棚に並んでおります 
 中でも充実しているのはチョコレートでありますよ。あんなチョコ、こんなチョコ、どんなチョコ?の中にどうしても見逃せないチョコがありました。これだけは日本の皆さんにお知らせせねばなるまいと、吾輩の気持ちは高ぶったのでアリマス。
 
 余談ですが、ドイツ語でスーパーマーケットはスーパーマルクトと発音します。覚えておくと意外と便利。

 
 さてチョコです。普通はクリスマスのチョコレートって言ったらこんなのでしょ?


サンタチョコ
サンタチョコ

 鈴なりのサンタさんがクリスマスを待ち望む気持ちを表していますね。
 で、件のチョコは


セクシー女
注・チョコです

 セクシークリスマス!
 落ち着け、いくらなんでも寒いだろう。なぜそんなに勝ち誇った顔でこっちを見るのだ。
 ただね、問題はこれだけではないのです。そう、セクシーは女性だけでは止まらないのです。


セクシー男
注・たぶんチョコです

 君たちアレか。サンタさん志望か。
 これから年を経て、白髪に白髭、ゆったりとしたお腹になって世界中の子供たちにプレゼントを届けたいのか。
 だがそのプレゼントはプロテインじゃあるまいな。

 昨年はアメリカから目がチカチカする原色のクリーム?が塗ったくられたドーナツを画像をお届けして大変好評を博しました私の海外報告記ですが、流石にドイツにはあそこまで激しい色彩のお菓子はありません。なのに、なのにドイツときたらセクシークリスマスときやがった。

 でもまあ、日本のクリスマスはやたら恋人との演出を求められますから、アメリカともドイツとも違う形で、ちょっと待てと他国からは言いたくなるクリスマスなんでしょうね。

 この写真は売り場で撮りました。Sexy Xmasを買うべきかどうか、悩んでいます。
 もしかしたら誰かのお土産にするかもしれませんので、渡された人は諦めて受け取って下さい。

|10/30| もやもやコメント(0)TB(0)
 今日ね、アメリカに手紙を出す必要があって郵便局に行ったんです。
 そこでやってやりましたよ、ドイツ語だけで出してやりましたよ。
 英語なんか使いませんでした、日本語は使おうとしても通じません。
 俺はやったよ、故郷のおっかさん。

 まあ「Guten Abend」「Luftpost bitte」「Ja!」「Danke」「Tschüß」って言っただけですけれどね。覚える気になれば誰でも30秒で習得できるレベルですけれどもね。でも俺に進歩なのさ。この間、日本に手紙を出すときは「I want to send to Japan」って英語に逃げちゃったもの。みなさんも体験した事があるかもしれませんが、自分が使えない言語で相手に話しかけるのは勇気がいるのですよ。こっちが「Guten Abend」って話しかけて、それに対してドイツ語で応えたら全く対応できなくて「Sorry English please」みたいな展開になると、相手としては「じゃあ最初っから英語にしておけよ浅黄裏」と思うのは陽の目を見るより明らかですから。

 今日はドイツ人への階段を一歩登った日でありました。Sekt飲んじゃおうかな。家に置いてないけど。

 さて本題。

 世界的にCDやDVD,それに本は売れなくなってきております。
 音楽も映画も愛好家は一定数いたとしても、もはやパッケージ化されたソフトを買う人は居ないのでしょう。
 どれもこれも音質画質にこだわらなければネットで無料で視聴出来てしまいますから、売れなくなるのも道理といえば道理。それでは新しい作品が生み出されなくなってしまう、といくら力説してみたところで、正直庶民に文化投資をしている余裕なんかないので御座います。

 日本ではネットがいかん、と法律をいじくったりしてCDを売ろうとしている方々もいらっしゃるようですが、もはやそういう段階ではないのでありますね。アメリカでもヨーロッパでも本屋さんやCD屋さんは、じゃんじゃん潰れています。皆わざわざパッケージで買わない。買うとしてもアマゾンの方が安いから町のお店で買う必要が無い。
 状況は我が国も同様ですが、それでも世界的に見れば日本はCDやDVDの売り上げはまだまだある方だとか。握手券のおまけにCDが付いている、なんて事例もあるようですが売れてるのは売れてる。町の小さな本屋さんもどうやら残っている。
 でも日本はCDもDVDも高いのよ。ついでに言うと映画館やコンサートの入場料も高い。
 本日購入したのはこちら

ロイドDVDbox

ハロルド・ロイドのDVD-boxです。DVD四枚組で収録作品は

『Non-Stop Kid(ロイドの猛進結婚)』
『Two-Gun Gussie(ロイドの二挺拳銃)』
『The City Slicker』
『Are Crooks Dishonest?(ロイドの悪人)』
『Ring Up The Curtain』
『Just Neighbours(ロイドのお隣さん)』
『Bumping Into Broadway(ロイドのブロードウェイ)』
『Captain Kidd's Kids(ロイドの海賊)』
『From Hand To Mouth(其の日ぐらし)』
『His Royal Slyness(ずるい若様)』
『An Eastern Westerner(都会育ちの西部者)』
『High And Dizzy(眼が廻る)』
『Get Out And Get Under(ロイドの神出鬼没 )』
『Number Please(ロイドの何番々々)』
『Now or Never(好機逸すべからず)』
『Among Those Present(客に混って)』
『I Do(俺がやる)』
『Never Weaken(ロイドの落胆無用)』
『Grandma's Boy(豪勇ロイド)』

の、堂々19作品。
 
 これだけ入って、しかもレストア版が収録された美麗画質で、当然全作品音楽もあって、なんと€4,99で御座んした。日本円に直すと約670円。このボックスを日本で買ったらいくらでしょうか、少なくとも1万円はしまさぁね。
 基本的な値段が違うのよね。最新作のDVDだって€15かそこらだもの。旧作になるともっと安いもの。日本でも1000円を下回れとはいわないけれど、ボックスが3000円程度で買えないものかしら。紀伊國屋のクリティカル・エディションなんて、素晴らしい作品を最高の画質で出してくれている事には心の底から感謝していますけれど、懐には厳しいものね。
 
 もうちょっとね古典に気軽に触れられるようになれば良いと思います。クラシックや歌舞伎のチケットも、もう少し安くなればと思いますね。

 
|10/28| もやもやコメント(0)TB(0)
 起きたらお昼でね。
 いつも、もう少し早く起きてるのにおかしいなと思ったんです。
 そしたら昨日で夏時間が終わりだったんですね。
 今日から冬時間、今日から冬、今日から寒い。そういうつもりで心を新たに生きていこうと決意しましたよ。

今朝の空
 Sky and European apartments


 今朝は天気もようございました。
 ドイツは寒いんじゃないの?の他に、ドイツはあんまり晴れ間が無いんじゃないの?という質問も時折頂きますが、別段いつも曇ってたりはしません。それなりに晴れてます。でもやっぱり青空は日本よりは貴重かも知れません。着いてすぐにこっちの方に「今日は天気が良いね」と言われて空を見たら割と曇ってて、そういうものかしらと思いましたもの。

 そういえば、以前デザイナーさんだかに伺った話で単に「青」と言っても国が変われば想像する色味がかなり変わるので海外の仕事はイメージをすり合わせるのが難しいと聞いた事があります。青のイメージって、やっぱり空と海で決まって来るんじゃないかと思うのです。この空を見て青を作り上げてゆく人と、東京の空を見て青を作り上げてゆく人は、やっぱりどこか青が違うんでしょうな。
 それとは別に「どうして日本人は青信号と言うのだ」と言われた事がありますがね。
 あれはまあ、しょうがないのだよ。

本日のおやつは

プリン
 sweeeeeeet

 でした。プリンかなと思って買ってみたら、どちらかというと皮なしのシュークリーム。
 美味しいですけれど、甘いのよ。
 機会があったら皆様も是非。

 来週からいよいよ寒くなるとの予報も出ております。
 いま町は秋真っ盛り。さてさて、今年の初雪はいつかしら。
|10/27| もやもやコメント(0)TB(0)
 日本が誇る文化に100円ショップがあります。
 海外で暮らしていると、あの便利さに気付きます。
 よその国から日本に来た方が思わず好きになっちゃう日本的要素に100円ショップ、ヒートテック、温かい便座があるとかないとか。
 冷たいからね、こっちの便座。思わずヒィって声出ちゃうから。小っちゃい「ィ」が入りますよ。

 便座はさておきまして、100円ショップです。アメリカにいる時も、こっちで100円ショップがあれば絶対人気が出ると思うんだけどな、なんて話をしたりしてました。実際、ロサンゼルスやカリフォルニアにはダイソーが進出しているみたいですが、日本のような普及率はまだまだ。似たような安売りのお店はもちろんありましたけど、質と量を考えると日本の100円ショップは凄いと思います。食べ物は圧倒的に日本よりボンの方が安いけど。

 ただね、さすがにボンには無いだろうと思ってましたよ。そしたらね、あったの。
 今までなぜか通ってなかった路地にちょこんと。

ユーロショップ

 その名もずばりEuroshop。なんでも1€と思いきや、入り口付近にある冷蔵庫のコカコーラは1,25ユーロでした。現在1€がだいたい134円ですから実質134円ショップね。コーラに至っては日本のコンビニより高い気もしますが、中に入ればお役立ちグッズがそれなりに。靴下とかは、ここで買うと良いかもしれない。
 結構ウロウロしているつもりだったけど、まだまだ開拓の余地がありそうなボンであります。
|10/26| もやもやコメント(0)TB(0)
 平和な日々でありましてね。そう毎日書くことがある訳じゃないんですよ。
 いや、あるんでしょうけどね、ブログの為に書くことを探す毎日なんて本末転倒じゃないですか。

 だから基本短めにしようと思ってはいるんです。
 
 あ、いまドイツは温かいです。寒いよ寒いよと脅されていましたが、予想では今年の冬は寒いそうですが、来週からは一気に寒くなるそうですが、今のところは10℃を越えております。昨年暮らしていたAnn Arborはもう雪が降り始めたそうですが、こちらはのどかな秋の風情で御座いますよ。

 こちらはカフェやなにかに行くと、屋内の席と屋外の席が御座いまして、屋外の席を好む方が多いんですね。たしかに外で食事をするのは気分がよろしい。ましてや冬が間もなくやってくるこの時期は、しばらく外で食事が出来なくなるからか屋外の席でコーヒーや軽食を楽しんでいる方が実に多い。

 私としてもですね、本格的に寒くなる前にドイツの秋を満喫しておきたいので本日はお散歩方々出かけて参りました。今日目についたのは献血の車です。日本では献血のマスコットキャラクターがとても可愛いじゃないですか。

 けんけつちゃん

 この人たちがけんけつちゃんて名前だってのは僕も今知りましたけどね。でも優しい感じですよ。献血してくれてありがとうって雰囲気ですよ。

 今日、ワタクシが見かけた献血車に描かれていたのはけんけつちゃんみたいなヌルい奴じゃありませんでした。
 もっとハードな奴でした。

Blutspendeくん

 こっちが嫌だって言っても無理に奪い取られちゃいそうな、しかも美女の血専門といった風情があります。
 目が純真無垢な少年のようにキラキラしていて、牙をむいているところを見ると、今まさに美女に襲い掛からんとしてるんでしょう。ひょっとしたら餌食はけんけつちゃんかもしれませんね、ええ。少なくともユルキャラグランプリに出ても受賞は狙えません。

 こういうキャラクターのデザインひとつとっても文化の違いが見えて面白いですね。
 あ、車に書いてある「Blutspende」がドイツ語で献血を指すそうです。
 当たり前ですが日本とドイツでは献血できる人の基準が違うのだそうです。特に体重制限が日本は細かくて、ドイツは50㎏以上か以下かで分かれるとか。

 ところ変われば、ですなぁ。
|10/25| もやもやコメント(0)TB(0)
 本日は今後の公演情報をアップしちゃうよ。
 といっても日本のじゃなくてこっちのだけれどね。
 誰が来られるというのか。でもアップしちゃうよ。良かったら日本から来てね。

●East meets West/Stummfilmkunst aus Japan und Österreich
日時/2013年11月7日19時~
会場/Schlossmuseum Linz
上映作品/『Tokyo March(東京行進曲)』『Sherlock Jr.(キートンの探偵学入門)』
弁士/片岡一郎
ピアノ/Gerhard Gruber

料金は入館料でOKなのかしら?全部、グル―バーさんにお任せモードなので実は詳細を分かっておりませんの。

 さらに11月9日夜にはThe Film School Pisekで同じプログラムを致します。こちらは一般の方が入れるのか分かりません。全部、グル―バーさんにお任(略)。The Film School Pisekというのはチェコのピーセクにある映画学校ですね。今回は通訳できる人がいません。グル―バーさんは日本語が一切話せません。こわいなあ、映画学校だから質疑応答とかあるんじゃないかとか考えると、ねえ。
 
 ホント、誰か遊びに来ません?
 
 ピーセクでは『東京行進曲』『キートンの探偵学入門』の前日(8日)にグル―バーさんの演奏による『カリガリ博士』の上映も御座います。むむむ、これは楽しみ。
 これで今回はイタリア、オーストリア、チェコと三ヶ国で公演です。もちろんドイツ国内の予定もありますし、あの国とあの国は連絡待ち。全て順調にいけば六ヶ国での公演ですね。もっとも三ヵ月か得て六ヶ国です。一之輔さんは二週間で六ヶ国です。時間の流れが違わねえ?あの人ワープ装置使ってるんじゃねえ?それとも俺が芋虫なんじゃね?

 それはさておき、グル―バーさんとの共演は久しぶりでとても楽しみなのです。
 東京で二回、クロアチアで一回ご一緒してますね。来年も、なんて話もしてます。

 僕は国際派ですね、と言われる機会がそれなりにあります。国際派なんて言われても、はははどうも、としか答えられませんが、業界で一番旅芸人の形にはなってますね。言葉の通じない地域で日本の芸能を演じて回る芸人といえば川上音二郎が思い浮かびます。あんな大人物と己を比するような馬鹿な真似は致しませんが、少しは憧れの眼差しを向けてもいいかな、と。


2007
Gerhard and Ichiro

 写真はウィキペディアのGerhard Gruberに掲載されているものです。さすがに我ながら若い気がします。2007年ですって。これは初の海外公演の時の写真でもあります。その意味ではグル―バーさんは僕の海外への道を開いてくれた恩人でもあるのです。
 
 もっと良いお土産用意してくるんだった・・・・。
|10/24| 活弁コメント(0)TB(0)
 ぎゃ、もう22日目だよ。今回はビザ取ってないから90日がリミットなのです。もうじき3分の1だよ。あわわ。
 という訳で帰国後のお知らせなぞしましょうね。

 別に今日はお話しする事が無かった訳じゃないんだからねッ。
 お昼はペルシャ料理だったんだからねッ。

 で、来年ですが、有難い事に新春早々からお仕事が陸続と入っております。
 はい、いよいよ今年の末から始まりますよ小津特集。

●「生誕110年・没後50年記念 映画監督 小津安二郎」

 全体スケジュールを書くのは大変なので申し訳ありませんが、自分の出演回のみ書かせて頂きます。
1月3日 13時30分~ 『東京の合唱』      演奏/柳下美恵
1月4日 13時30分~ 『出来ごころ』      演奏/松村牧亜
1月4日 16時00分~ 『朗らかに歩め』     演奏/天池穂高
1月5日 13時30分~ 『学生ロマンス 若き日』 演奏/柳下美恵
1月12日 13時30分~ 『東京の宿』
1月12日 16時00分~ 『母を恋わずや』     演奏/神崎えり
1月13日 16時00分~ 『浮草物語』       演奏/天池穂高
 
 ・・・・・なんと驚きの七作品。小津作品はミシガン大学のSilent Ozuシリーズでしこたま演ったとはいえ、これだけの短期決戦は初めてなのです。冷静になるとかなりキツイですね。お正月のおめでたい気持ちで僕へのお年玉を持ってお気軽な気持ちで是非ともお運びくださいませ。

 今回のセールスポイントなぞを少々。
 なんといっても多彩なピアニストの方々との共演が楽しみなのであります。
 まず斯界の第一人者である柳下美恵さんとの『東京の合唱』『学生ロマンス 若き日』における共演。どうも神保町シアターのお客様は私と柳下さんの回がお好みらしくてコンビなんと呼んで頂く事もあるのですが、それは畏れ多い事で、とにかくもう実力実績共に充実の柳下さんおtご一緒させて頂けるだけで光栄なのですよ。
 そしてNY在住のピアニスト松村牧亜さんとは『出来ごころ』でご一緒致します。牧亜さんとは今年2月にアメリカNYはフィルムフォーラム『出来ごころ』で初共演、続けて同じくNYのバードカレッジ『折鶴お千』でも共演して頂きました。特にフィルムフォーラムの『出来ごころ』は、まさかのチケットソールドアウト。次は何時だとの問い合わせ多数だったそうです。またご一緒したいですねー、なんてNYの外れにある民宿の冷蔵庫から白ワインをガメ・・・頂戴しながら語り合ったものですが、一年待たずして日本での再演。うむむ、これも楽しみ。
 さらに天池穂高さん。何度か演奏を拝聴してはおりますがご一緒させて頂くのは初めて。天池さんのあまりに麗しい演奏っぷりは客席のみならず神保町シアタースタッフまでもメロリンとさせてしまっておりますから、アタクシが喋る必要はないので御座いますな。こりゃ楽で良いや。嘘です、ちゃんとやります。天池さんとは『朗らかに歩め』と『浮草物語』でご一緒しますよ。
 そしてそして神崎えりさんとは『恋の花咲く 伊豆の踊子』『御誂治郎吉格子』に続いて三作品目となります『母を恋わずや』です。神崎さんは坂本頼光、斉藤裕子とも共演をしておりまして、ソロ演奏のみならず近頃は弁士との呼吸も抜群な方であります。
 あと『東京の宿』はフィルムサウンドトラックの音楽と私の説明でご覧いただきます。こちらは生演奏ではありませんし、小津作品としてはマイナーな部類ですが、昨年のミシガン大学におけるシンポジウムでの上演ではスタンディングオベーションを獲得、百戦錬磨の映画史研究者に「おいおい『東京の宿』、傑作じゃないか」と言わしめた隠れた名作なので御座いますね。
 今回はご一緒出来ませんが小林弘人さんが演奏される回も御座います。
 そうそう僕が4日『出来ごころ』を説明して、次の日には『出来ごころ』を弁士・坂本頼光、ピアノ・神崎えりにて上映致します。これはもう聞き比べるっきゃないね。おそらく全く違う映画になると思いますよ。僕も客席で聴かせてもらうつもり。もちろん坂本頼光説明の回にも、あるいは弁士の出ない日も、もちろんトーキーの日もじゃんじゃん神保町シアターにお越し頂きたいのです。
 
|10/23| 活弁コメント(0)TB(0)
 次の文章を読んで問いに答えなさい。


 いちろう君はドイツで暮らしています。
 おとといの夕方、ちょっとお腹がいたいかなと思いました。
 きのうのお昼ごろ、お腹がいたいなと思いました。
 きょうの朝、けっこうお腹がいたいなと思いました。

 きょうはお仕事で大学にいく日です。がっこうのトイレにいって用をたしたら血尿が出ました。
 まっかなまっかな血尿です。まるで上とうのぶどう酒か、しぼりたての柘榴ジュースのようでした。

 これを見たいちろう君は
「はてさて、血尿とは言いながら製造元が良いとかくも美しくなるものか。これは写真にとってインターネッツで世界に発信してみたいものだわい」
 と思ったのですが、きこくしてからの仕事がなくなりそうな気がしたので思いとどまりました。

 いちろう君はお腹と背中からどうじに攻撃されるような痛みをともなった血尿におぼえがありました。
 そう、それは尿路結石です。これまでに二かいやって、そのたびに苦しめられている、あのにくいにくい尿路結石です。いちろう君が大学のせんせいに「尿路結石はドイツ語でなんというのですか?」ときいてみたところ、「Harnwege Stein(ハーレンヴィゲ シュテイン)」というのだと教えてもらいました。
 たかだかおしっこの道にできるカルシウムの固まりのくせにドイツ語だとちょっぴりかっこいい気がしてしまい、いちろう君は憤懣やるかたない気持ちになったのです。

 げんざい、いちろう君のはーれんびーげすたいんは良い場所に移動してくれたのか、はたまた血尿といっしょに流れてしまったのか、まったくいたくありません。大学の先生には「お水をたくさん飲むと良いですね」と言われたので、たくさんお水を飲むことにしました。

おみず

 

問い
 このブログを書いたいちろう君の気持ちを次のみつから選びなさい。(15点)

1.やさしい言葉をかけてほしい
2.三菱東京UFJ銀行 大泉学園支店の口座にお見舞金を振り込んでほしい。
3.ブログのネタが出来たと思ってまんざらでもない
|10/22| もやもやコメント(0)TB(0)
 ヨーロッパにいると橋の欄干に南京錠が付けられているのを目にする機会があります。
 フランクフルトでも見た事がありますし、それ以外でもちょいちょい。

 これは何かというと恋の南京錠(Love Padlocks)と言われるもので、お互いの名前を刻んだ南京錠を橋に付けて、鍵を川に投げ捨てるというおまじない。90年代から2000年の頭にかけて広まった文化だそうで、ヨーロッパだけでなく台湾や日本でもやっている場所があるのだそうです。日本はたしか湘南。

 実はLave Padlocksはちょっとした問題になっておりまして、一つ二つなら「あら若い二人が微笑ましいわね」で済むんですが、誰もかれもとなると視界が南京錠だらけで、あまり景観上よろしくない、加えてあまり増えすぎると重みで橋の手すりが落ちてしまう可能性も指摘されておりまして、たまたま下を船が通ってたりすればコトであります。

 撤去作業を行っている自治体もありますが、ボンからほど近いケルンのホーエンツォレルン橋を管理するドイツ鉄道が撤去を宣言した時に市民から反対の声が出て、そのままになったなんて事もあるそうです。
 そんなLove padlockはボンでも見られます。ただし橋の手すりが落ちる危険性を感じるほど付けられてはおらず、ちょこちょこと可愛いものです。

Love Padlocks

 この二人は今なにをしているのでしょうか。
 下世話な話ですが、分かれてしまったカップルはどうするのか気になる所です。
 出来れば撤去したいのか、それとも放置でまったくOKなのか。観光地で付けた鍵ならまだしも、自分の町でやったなら撤去したくなるんじゃないでしょうか。別れた後、なにかの拍子に友達に見つけられたら恥ずかしいものね。

 この写真を撮ったのはケニディ橋(Kennedybrücke)といいます。橋のたもとには錠前屋さんがありましたが、名前刻んでよって言えばやってくれるのかしら?

 やりませんけど。
|10/21| もやもやコメント(0)TB(0)
 昨夜は何のかんの帰宅したころには日が変わる直前でした。
 そんな時間でも普通に歩ける町、ボン。みなさまもいらしてね。

 寝て起きて、今日はどうしようか。
 そうだ博物館に行こう。ボンには美術館通りと呼ばれるゾーンがあって、現代美術館やら歴史博物館やらがあれこれ建っております。その中でも行ってみたかったのが国立歴史博物館(Haus der Geschichte der Bundesrepublik Deutschland)です。にしても君たちはどうしてそう名前が長いのかね。ツイッターとか向いてないだろ。

 この博物館、なにが素晴らしいかって入場無料、音声ガイド(ドイツ語)も無料。
 展示は第二次世界大戦終了直後からEUの成立までのドイツの歴史です。基本的に展示の説明もドイツ語ばかりなので何が書いてあるかは読めません。時々英語の説明があったりします。ここにくるなら戦後ドイツ史をさらっとでいいから予習しておくと楽しさ倍増でしょう。
 
 皆様ご存じの通り、ドイツはいまでもヒトラーについて一言では言い表せない感情と歴史を持っています。そこから始まる歴史展示、そして戦後に忍び寄る共産主義、東西ドイツの分断、アメリカと友好関係を気付いた結果起こったドイツのアメリカ化。ここの展示を見ていると、ドイツがドイツであるのは、ただ時の流れに運命を委ねた結果ではなく、絶えず自己が自己である事を求め続けたからなのだと分かる様になっているのです。
 それは一面的だとみなす人も居るでしょう。激動の中でこそ得られた物も多々あるはずだと。それは間違っていません。ただ、自分たちが何者なのかと、強く訴える展示を常設している歴史博物館が無料である、それは国のプライドなのではないかと思うのです。
 誰でも、いつでも自分の国の歴史を学べる博物館て貴重です。実際、展示は賑わっておりました。

 じゃあ日本もこういう博物館を無料にしたらどうだろうか、と考えてみたのです。
 日本は無料だと却って人が来ない気がしますね。いくらかでも入場料を払った方が日本人は展示に意義を感じてみるんじゃないか。僕の誤認でしょうか。

 あとこっちの博物館は展示物の写真撮ってもOKな場所が多いのね。
 ここも大丈夫なはず(他のお客さんも撮ってたし、咎められてなかったので)。
 ですので職業柄逃せない展示を一枚撮影。

黄金狂時代
黄金狂時代

 戦後復興期には娯楽の重要な位置に映画がいたのはドイツも同じで、大勢のお客さんが劇場に詰めかけました。
 その時代の写真で、なんと上映されているのは『黄金狂時代』ですね。
 日本でも戦後、アメリカ映画が解禁になり、ジャズも聞けるようになり平和の到来を実感した方がいたといいますが、ここでも同じだったのでしょう。嬉しいじゃないですか、この光景。
 それから展示の中に日本の姿は殆ど見つけられません。つまり戦後ドイツにとって日本は緊迫した脅威となった事がない、有効な関係を存続している国なのでしょうう。

 しっかし我ながら解説文が読めないくせに、良くこれだけ知ったような顔して文章が書けるね。

 個人的に興味があるのは、あと20年ほど経ってから、この博物館がEUをどう評価し展示するかですね。そもそも20年後にEUは存続しているのかも含めて楽しみです。
 展示を観終わると、好きに感想やメッセージを書いていいノートが置いてありました。中国語、韓国語の書き込みが殆ど無かったのがちょと意外でした。国連本部においてあるノートなんて韓国語ばっかり。そりゃ今の国連事務総長が韓国の方だから当然と言われれば当然かもしれませんけれど。最近は中国や韓国の方の海外旅行が盛んで、こういうノートは日本語よりも、あちらの言葉の方が多いのですね。あんまりガイドに載ってないのかしらね。面白いのに。

 ご近所には現代アートを中心にしたKunstmuseum Bonnもあります。こっちは素敵に意味がわからない展示が目白押しです。現代アートは見ていると楽しいんですがひどく疲れます。でもこっちはこっちで面白いですよ。展示も面白いですし、親が小学校に入るか入らないかの子供を連れてきて熱心に解説をしていたり、学芸員さんがやはり6歳前後の子供たちを相手に、お話をしてから小さな楽器を渡して、絵を見て感じた音を楽器で出してみましょう、なんてミニ・ワークショップを開いていたり、警備員さんが展示に見入っていたりします。

 こちらは有料ですし、人を選ぶ展示ですが、解説が有ろうが無かろうが等しく楽しめる点においてはドイツ人にハンデを感じる必要が無いのですから、むしろ歴史博物館より気楽かもしれません。
|10/20| もやもやコメント(0)TB(0)
 あれは今年の二月の事でしたろうか。
 Ann Arborにまだいた私は、あと一ヶ月ちょっとで帰国しますよメールをパコパコ打っては送っていたので御座います。基本的には連絡先を知っている人には手当たり次第。色々あって「この人にはスルーされるだろうな」って方に送らなかったり、あるいは「この人はスルーするような気がするけど、あえて送ってみるか」って方もいたり。
 そんなワタクシの心の内面はどうでもいいのです。ほとんどの方は大切な友人知人ですしね。
 
 連日、メールを送り送り送り送りしている中に、僕の大学時代の同級生、いまや落語界の次代を担うと誇張でなく言われる春風亭一之輔さんがいたのであります。

 一之輔さん、返信をくれました。10月に欧州ツアーがあるのだと。10ったら丁度僕ドイツにいるじゃないですか。ならドイツでご一緒出来たら良いね、なんて軽く言ったんです。仕事くれよ!みたいな強いニュアンスは出ていなかったと自分では思っています。もしかしたらこちらからお願いする可能性もありましたし。

 そしたらまあ、ゲストとして呼んで頂きましたよデュッセルドルフ公演に。
 有難いものです。持つべきものは売れてる同級生。

デュッセルドルフ観光案内
デュッセルドルフ観光案内所

 同級生とはいえ職種がちょいと違うので仕事で一緒になる機会は基本的にはありません。
 過去に2~3回、自主公演でご一緒した事があるくらい。つまりお互いプロになって10年以上経ち、片方は抜擢真打、片方はなんだか国外をプラプラしてる状況でようやく仕事として同じ舞台に上がれたのですね。それが日本じゃなくてデュッセルドルフだってんですから、思えば遠くへ来たものですわい。

 ボンから電車で約一時間。デュッセルドルフは日本領事館もある町です。ヨーロッパは百年以上前の街並みが残っている都市も少なくありませんが、ここは戦争で徹底的にやられたために完全に新しくなった街なのです。そして日本領事館もある。
 会場へ向かいがてら散歩してみて驚きました。ここは日本か。

 ラーメン屋がある。

ラーメン
日本語の看板



 日本食材屋さんがある。

食材店
日本語の看板


 萌えがある。

萌え焼酎
もえ



 喫茶モダンタイムスがある。

モダンタイムス
日本語の看板

 あと写真は撮ってませんが、着物が扱えるクリーニング屋さんとか、日本の雑誌が売っている本屋さんとか、日本語で受け付け&梱包までお任せの運送屋さんとか、『NARUTO』の暁(だっけ?)のコスプレをして集団で歩いているドイツの若者の集団とか、まあ日本、にほん、ニホン。

 暁のコスプレって

あかつきまんと

 こういうのね。

 まるでドイツじゃないみたい。だってラーメン屋さんなんか行列してるのですよ。
 むしろ居づらいような、不思議な感覚。おそらくこの町ならお金さえかければドイツ語も英語も全く話せなくても何とかなるんじゃなかろうかと。
 とにかくJapan。

 独演会の会場はホテルニッコー。カタカナだとニッコーだけど、漢字だと日航。
 お客様も日本人が多いみたい。ツアーのお宿なのかもしれません。
 あとちょうどこの日は規模の大きな展示会がデュッセルドルフで行われていて、日本から来たビジネスマンと、彼らを狙う悪党が町をウロウロしていたそうです。
 明らかに不慣れな人は狙われるんでしょう。ボンでもたまに見かけます。首からカメラをぶら下げて、両手で『地球の歩き方』を広げながら、キョロキョロしている日本人。さすがに危ないから、カメラか『地球の歩き方』どっちかにしなさい。俺でも財布をちょいと頂けそうだわ。 


 これだけ日本人の多い町だから昼夜二回公演が企画されたのでしょうか。
 昼の部はドイツ語字幕付き。

字幕

 夜の部は字幕なし。
 夜の部は自由度が高いので、なら色物が一人入っても良かろうと。それで僕の出番を作って貰えたわけ。

 演目はですね

 昼の部
 
 『落語入門~初天神』 一之輔
 『動物園』 ぴっかり
 『粗忽の釘』 一之輔

 -中入りー

 「質疑応答」 一之輔・ぴっかり


 夜の部

 『転失気』 ぴっかり
 『鈴ヶ森』 一之輔

 -中入り-

 「映画説明」 片岡一郎
 『茶の湯』 一之輔

 だった筈です。記憶で書いております。一日に六席も聞くと順番を思い出すのがどうにも自信が持てませんで。
 お客様もドイツやヨーロッパで落語が聴けて楽しかったと思いますが、アタシはね、実に楽しかった。根が落語ファンですから。海外にいるとプロの語りを生で聴く機会を作るのは難しいんです。そもそも自分が話す立場でこっちに来ているんですしね。だから生の落語が嬉しかった。食はすぐに現地対応できますが、耳の方がむしろ現地対応が難しいのですよ。

 一之輔さんも、貞橘さんも、大学の同期が芸人になって真打になって、ああ俺も10年以上この業界にいるんだと気付きます。彼らが活躍するのは嬉しくもあり、刺激にもなります。同業者が活躍するのは嬉しいのですが嫉妬がどうしても混ざりますけどね、彼らには嫉妬は(あんまり)無い。良い刺激がほとんど。
ただ「片岡って一之輔、貞橘と同級生だったんだって」
「へぇー置いて行かれるて哀れだね」
「かわいそうだから幾らか恵んであげましょうよ」
「そうだね36円でいいかな」
「充分でしょ。置いてかれてる片岡には」ってな具合にならない様に頑張らねば、それはもう頑張らねばならんのですが。

 置いてかれてるけどさ。

 終演後には集合写真も撮ってもらいました。

集合写真
一之輔さん、わたし、わたしの連れ合い、ぴっかりさん


 落語を聴きに来たにも関わらず、突然弁士が出ても怒らない素敵なお客様にも恵まれて会は盛況で幕を閉じました。公演をバックアップして下さったキッコーマン様からお客様へのお土産を出演者でありながら頂いてしまう図々しさも発揮しつつ打ち上げ、帰宅。

キッコーマン
おみやげ


 お土産、豪華でした。
 お米、すき焼き醤油、お醤油、買い物袋。お土産だけで入場料の元が既に取れていると噂の公演でした。

 楽しい一日。
 帰りの電車を待つ駅で女性用下着をズボンの上から履いてはしゃいでいるドイツ人の若者に絡まれた事を除けば。いや、あれはあれで楽しかったかもしれない。

 めくり
二週間で六ヶ国のツアー

 今回の公演ではツアー全体の企画もされていたクララ・クレフトさんに大変お世話になりました。
 厚くお礼申し上げます。

 
|10/19| 活弁コメント(0)TB(0)
 明日はテデュッセルドルフで行われる落語会のゲストです。
 演目の指定もなければ、持ち時間も三月ばかり前になんとなく相談したっきりで厳密にはきまっていない。

 映画ありきの仕事である弁士は通常、演目も事前に告知するパターンが多いので、こういう仕事は実に楽しい。
 一昨日まで演ろうと思っていた作品をよしにして、別のをと思っていたのだけれど、やっぱりアレにしようかしらとか。結局は手慣れた作品を三本用意して、お客様に選んで頂く形にしたのでした。どうして手慣れているかといえば、しょっちゅう演っているからて、それは入門用に良いからで、すなわち明日にも向いているのではないかしら、と。

 慣れているとはいえ、大事なお仕事なのでお稽古もしておかなきゃね。
 でも散歩に行きたいわね。

 住み始めて日の浅い町は散歩が実に楽しいものです。知らないお店、知らない路地、知らない人、そして知らない日本。 
 ここボンでも日本を感じられる物が幾つかあるのです。本日はその中からふたつばかりご紹介。

 まずは海外版ポッキー。

ミカド
MIKADO

 ミカドってんですね。パチもんじゃありません。ちゃんとGlico って書いてある。
 ネーミングがミカドで、パッケージが日の丸になっております。なんだかポッキーなのに、若干皇室御用達の雰囲気が出ているじゃありませんか。味は日本の物より少し甘みが強い気が致しますが、僕が最後にポッキーを食べたのがいつなのか自分で思い出せないのですから、あんまりアテになる感想ではありませんね。
 お土産にはいいかも。

 そしてもうひとつのボンにおける日本は

ィエド
ィエド

 城のプラモデルです。値段が€44,99ですから約6000円と、それなりのお値段です。
 家康風の武士と舞妓さん風の女性、あと鷹。天に燦然と輝く太陽が眩しいです。眩しすぎます。そして箱の真ん中にサイズ控えめ、立ち位置主役級で書かれているのが「江戸」の二字であります。江戸と明言している以上、ここは江戸です。

 実は江戸が売っているのは近所に在る漫画・ゲーム専門店なのです。日本の漫画も結構売っています。
 そのお店についてはまた今度。

 本日はボンでミカドと江戸城を見たというご報告でした。
|10/18| もやもやコメント(0)TB(0)
 昨年のアメリカ生活、そして今年のドイツ生活はどれだけインターネットに助けられている事でしょう。
 困った事があればインターネットで調べれば、生活のトラブルは大概なんとかなります。僕も他人様のお役に立てるようなブログを書いてみたいと常々思っているのですが、出てくるのは屁の河童にもならない言葉の数々。悩ましいものであります。

 そのインターネットにアクセスできなくなったのが昨日のお昼過ぎで御座いました。
 ちょこちょことネットで遊んでたら接続できなくなって、まあWi-Fiはそういうのは良くあるので、しばらく待ってれば復旧するだろうと思っていたのですが、待てど暮らせど復旧しない。アパートの管理人に連絡をと思うのですが、まずメールが送れない、電話は契約していない、管理人も同じアパートにすんでるっぽいのですが部屋がわからない。陸の孤島状態。

 弱っちゃってねぇ、なんて言っておいて実は大して困ってないのですけれどね。
 たまにはネットの無い生活も良いものです。この間、ドイツにかれこれ20年暮らしている日本人の方と話したんですが「最近の若い子はすぐにネットで日本語の情報仕入れちゃうのがねー」って仰言ってました。その方がドイツに来た頃は実家から送られてきた荷物の包み紙に使っている新聞紙が貴重な日本語で、包み紙が株価の変動についての記事だったりすると「なぜもっと面白い記事に包んでこないのか」と怒りを覚えたそうです。
 僕らの世代が下の世代に「今の子はすぐに携帯で連絡取れちゃうから、好きな子に電話が出来ないもどかしさが分からないだろう」と言ってしまう感覚に近いかもしれません。でも、その環境の方が現地の言葉は覚えるでしょうね。必要な情報は現地で得るしかないのですから。
 無声映画にも通じますが(別に通じさせなくても良いのだけれど)不自由はむしろ豊かさを含んでいるものです。
 ただずっとこのままだと良くないですね。アパートの家賃の他にWi-Fiの使用料も払ってるから。
 だもんですからね、今日は大学に行ってお世話をしてくれているUさんに窮状を訴えました。そしたらすぐに管理人さんに連絡してくれてました。ああ有難い。僕も日本に来て困っている海外の方を見かけたら力になってあげようと、強く思う瞬間です。ともかくこれで我が家はネットに接続できない状況を伝える事が出来ました。
 
 管理人さんからの「うん、分かってる」だったそうです。

 分かってるぢゃねぇよ。何とかしろよ。怒るぞ、普段は羊のように温厚な俺も流石にブチ切れて狼になるぞ。(イメージ画像1をご覧ください)

やぎおおかみ
イメージ画像1

 「携帯からはネットにアクセスできるようになったんだけど、パソコンからはまだ出来ない」とも言っていたそうです。
 どんな電波だ、お前ン家のWi-Fiは。

いかりひつじおおかみ
いかりやぎおおかみ

 このナイスなひつじおおかみ君は、ご近所のお店に展示されていました。
 どんなお店なのかは全く分かりません。

 これ以上なにが出来るというのでも無いので部屋に戻ると、ドアの下にメモ紙が。
 新しいアカウントとパスワード。

 かくして我が家は。暗雲から希望の光が漏れ、地上に神の慈悲が下る様にインターネットを取り戻したのであります。(イメージ画像2をご覧ください)

光が射した
 イメージ画像2 ライン川沿い

 どちらの写真も今日撮ったものです。たまには心象表現に使ってみようかと思ったのですが、いかがでしたでしょうか?
 
 あ、さんざん管理人に毒づいてますが、僕はヨーロッパ的なおおらかさ、とても好きです。
 今回の件に限らず、こちらの生活でほぼストレス感じてません。念為申上次第。
|10/17| もやもやコメント(0)TB(0)
ボン中央駅

 これがボン中央駅です。英語で言うとBonn central station、ドイツ語だとBonn Hauptbahnhof、略して書くとBonn hbf。ボンは旧西ドイツの首都ですから大変大きな駅かと思いきや、それほどでもないのです。
 その歴史は1844年にまで遡る事が出来るそうですから、やっぱり相当の場所ではあるんですね。現在の建物は1885年からだそうですよ、お兄さん。ウィキペディアのBonn Hauptbahnhofに1900年当時の記録がありますね。

 ホントだ、同じ建物だ。
 今度、同じ方向からの写真を撮ってみようかしら。

 当たり前の顔して使ってる建物が100年以上前だってのは日本じゃなかなかない事で、あらためて感心してしまうのでありますよ。
 日本で現役の最古の駅舎は愛知県半田市の亀崎駅で1886年とのこと。日本最古の現役駅舎より一年早い駅舎が阮座でもハブ駅として機能してるんだから凄いですな。

 ボンは基本的には治安のとても良い町です。
 夜中にお散歩しても、まあそれほど危険はないと思われます。やっぱり学園都市はどの国でもそうなる傾向があるんですが、それでも駅の回りは少し気を付けた方が良いと言われています。それなりにスリやなんかが出るらしいんですわ。基本的には良い人が多いだけに、ちょっと油断すると危なかったりします。ボンに限った話ではありませんが。

 日本は治安という意味ではやっぱり恵まれているなと思いますよ。

 余談ですが、僕は旅先で知らない人に「写真撮ってくれますか?」と訊かれる事が多いです。
 カメラやスマホを持ち逃げしなさそうな、善良なオーラが溢れているんで御座いましょう。ええ。
|10/16| もやもやコメント(0)TB(0)
 ハリボーを御存じでしょうか。
 アルファベートで書くとHARIBO。アルファベットじゃなくてベートなのががドイツ的。

 世界で最も有名なグミで、というかグミそのものを作ったのがハリボーなんですな。
 子供の咀嚼力を高める目的で作られた噛めるキャンディ。なんでもアインシュタインもお気に入りのお菓子だったとかで、それを聞くと噛むって大事だなと単純に思ってしまう私はアインシュタインにはなれませんね。

 とにかく世界にあっちこっちで見かけます。日本でも当然売ってますし、アメリカでも頻繁に見かけました。
 実はそのハリボー、ここボンで誕生したお菓子だったんですね。

 ハリボーの創業者はHans Riegel(ハンス・リーゲル)氏。つまりHans Riegel Bonnの頭をそれぞれ取ってHariboと。こっちに来てから知りましたよ。アメリカで食べてるときは想像もしませんでしたよ。それがボンに着いて三日目くらいに何となく「ハリボー」って検索してみたらBonnのお菓子だってぇじゃないの。やっぱりご当地には調べさせる磁場があるんでしょうか。

 車でちょっと行った所には巨大なハリボーショップがあるとかで、今度行こうねなんて話をしておりました。
 ハンス リーゲル ボン の話もそこまで取っておこうと。

 夕食を大学の先生とご一緒していたんです。レストランに翌日の新聞の早売りが来ましてね、ハンス・リーゲル・ジュニアが亡くなったと。日本ではやなせたかしが亡くなって結構な話題になっておりますが、ボンではハンス・リーゲルです。子供たちに食の大切さを教えてくれていた東西の(というと大げさですが)巨人が時をほぼ同じくして亡くなったのですね。

 当然我が家にもハリボーは常備しておりますよ。

ハリボー袋

 右側にいる熊がハリボーのイメージキャラですね。全裸に赤いワンポイントというコンセプトはクマのプ○さんと同じですが、P○○hさんが高等遊民であるのに対し、Hariboくん(仮名)は労働従事者らしさがにじんでおります。きっと両者は遠縁でありながら、もうずっと逢っていない、そんな関係性であろうかと予想されます。

 ところでクマの形でお馴染みのハリボーグミ、冷静に見てみるとクマに見えません。

ハリボー本体

 冷静になって見るものではないのですが。
 でも好きよハリボー。美味しいよハリボー。
|10/15| もやもやコメント(0)TB(0)
 メールがきたんですよ、昨日。
 なんとなくで読み飛ばしちゃったんですね。あとでちゃんと読めば良いかって。
 送り主はMiaさんといって日系クロアチア人のピアニスト、現在ケルン在住、過去に二回クロアチアで一緒にお仕事をしたことがある方、今年9月は日本に演奏ツアーにいらしていたので東京のコンサートに伺わせて頂いた方、11月の末にまたご一緒する方。
 そんなMiaさんからコンサートのお知らせがきたんです。
 今日になって見てみたら、開催日が今日。本番前日のお知らせだったの。

 時計を見たらまだ十分間に合う。今回はまだケルンに行ってないので、じゃあ行っちゃえと。
 急な話ではありますが、時間が合ならすぐに乗った方が良いじゃないですか。どこでだれと知り合えるかも分かりませんし。
 
 それじゃあケルンへと、ボン中央駅の券売機でケルン行の切符を買おうとしていたら、後ろから声を掛けられましたよ。見たところ中国の方。「君はケルンへ行くんだろう?僕は団体切符を持ってるんだ。5€くれたら一緒にいけるよ」と。ケルンまでは7€ちょい。うまくいけば300円はお得。だまし取られれば800円+時間の損。
 彼の提案に乗るべきか乗らざるべきか。
 
 乗ってみました。

 結果大丈夫でした。こっちが不安にしてるのを見てとったのか、自分の鞄を僕に預けてさらなる相乗り客を探しにゆく中国人氏。もっともその鞄が盗品or中身が紙くずの可能性だってありますけれどね。だからあんまりお勧めできませんけど。
 彼、僕も含めて4人の相乗り客を探し出しましたよ。相乗り客はそれぞれ2€の得、彼はタダか若干儲けを出してケルンに行けた訳です。なかなか面白い体験で御座いましたよ。最初、声を掛けてきた時には彼の笑顔に裏があるような気がしたのに、ケルン駅でお互いに 「Tschuss!」なんて別れの挨拶をする時にはもう彼の笑顔が爽やかに見えちゃうのね。良く見るとなかなかイケメンかもしれない、なんて。勝手なもんです。

 ケルンといえばここを訪ねなければオノボリさんの名が廃ります。
 いざケルン大聖堂(Kölner Dom)へ。

ケルン大聖堂 2013 3


ケルン大聖堂 2013 1


ケルン大聖堂 2013 2

 前回来たのは昨年5月でしたか。音和座さんとドイツツアーをした時に立ち寄ったのでした。
 この間も思いましたけれどね、どうしてこういう物を作ろうと思っちゃったのか。そしてどうして実行に移しちゃったのか。教会の権威というのはかくも凄まじいものかと圧倒されますね。とにかく写真を撮ろうったってフレームに収まらないんだもの。流石は世界遺産ですよ。見た事ない奴はいっぺん見とけと思うもの。

 大聖堂を見たら、ケルン駅周辺をぶらぶらと。前回はライン川沿いをビールを飲みながら過ごしたのですが、今回は商店街をば。
 海外で遊ぶ時に意外と困るのがトイレですね。日本みたいにあっちこっちに公衆トイレがないのです。結構大きなお店でもお客さん用のトイレが無い。どうするかというと飲食店で注文してからトイレに入る、あるいはデパートやなんかのトイレを使う、でしょうか。ただデパート等のトイレには清掃員?監視係?がいていくらかチップが必要だったりします。今回は休憩も兼ねてマクドナルドに入りましたところ、なんとトイレには監視係が。トイレだけってお客さんも結構多いのかもしれません。
 いずれにしてもトイレに行く際は小銭を持って行くのが大切ね。

 さてお時間が近づいてきたのでコンサート会場の天理文化工房へ。名前を見て分かる通り天理教の施設ですが、ここでは宗教活動はせずに文化を通じた日独交流を目指しているのだとか。やるな、天理教。
 コンサートのチラシはこちら。

マリンバコンサート

 本日のメインはマリンバ奏者の市川みどりさん、そして伴奏がMiaさん。
 聞けば市川さん、カナダでの演奏を終えて到着したばかりらしいのですが、なんと空港で荷物がロストしてしまったそうで、衣装から楽譜から何からどっかいっちゃったんだそうで、日中にケルンのお店でマレット(マリンバのバチ)だのなんだのを揃えてきたのだそうです。困るんだ、あれは本当に。
 コンサート、楽しゅう御座いました。
 マリンバ奏者がマリンバの為に作曲した曲、日本の唱歌、さらにはツィゴネルワイゼンまで。マリンバでサラサーテなんかやれるのねと、素人みたいな感想ね。
 当たり前だけど、海外にいると世界で活躍している日本人と会う機会が多いのです。日本に居たって会ってるんでしょうけれどね、こっちが知らないだけで。でも海外で同じ国の人間同士会うと妙な親近感が湧いて面白いです。日本だったらお互いに口を利く機会もないであろう者同士が、同国人だというだけで何となく仲良く出来る。フシギですな。

 帰りも電車でボンへ。今度は声を掛けてくれる中国人はおりません。いざ切符を買おうとしたら小銭かクレジットカードしか受け付けない券売機。7€の小銭が無いのでカードで買おうとしたらカードを読まない。ちょっと待って次の電車を逃したらボン行きは一時間後。それは勘弁とカードを出し入れしていたら近くにいたおじさんが「俺にやらしてみなよ」って。
 ありがとうおじさん。あなたが善意で来てくれたのは分かるの。でもね、他人のクレジットカードに手を伸ばすのはヤ・メ・テ。しかもおじさんがやってもカード読み込まねぇし。

 結局、近所のピザ屋で欲しくもないコカ・コーラLightを買って小銭を作ったのでしたとさ。
|10/14| 舞台コメント(0)TB(0)
ポルデノーネ最後の夜2
深夜のポルデノーネ

 終わった終わった。僕の初めてのポルデノーネがおわた。
 これからなにやら打ち上げ的なものをやるらしい。劇場からほど近いレストランで。
 行きますか?行きますよ。考える余地すらないですよ。

 とってもいい気分だからグラッパ飲んじゃうわ。銘柄の希望を聞かれたけどグラッパについては知識ゼロなのでお任せよ。そしたら結構な量をグラスに注いできたわ。このお酒ってそういう飲み方するお酒でしたっけ?でもいい気分だから飲んじゃうわ。てか飲まれちゃうわ。

 打ち上げといっても映画祭の偉い人はあんまりいません。どっちかというと体力持て余し気味の若者が最後の夜をはしゃいで過ごそうってノリ。会場につけば何人もの方から「あなたはBenshiね、本当に素晴らしかったわ」とかなんとか賞賛の言葉をかけて頂き恐悦至極。僕程度の英語力でも、相手に僕と話すための情熱があって、僕に酒の勢いがあれば結構話せるものです。
 特に今回は英語字幕が映画の中間字幕しかフォローしてなかったので、その辺りについてのお話が中心でした。若者たち曰く「あなたの語りで私達は心の動きを感じられた、それが凄く良かった」のだそうです。僕が「でも次回以降は字幕を付けるようにしようって相談してるんだ」と返しますと、彼らったら「いらない!字幕なんか要らない!!!」って。それはそれでどうなのかしら、と思いますよね。
 でもこんなに音だけで感心して貰えるなら、いっそ日本語ですらない、純粋な音で無声映画に声を乗せてみようかしら。もしかしたら全ての言語を超越した弁士の芸がそこには・・・・・・・・無ぇな。

 写真は打ち上げ会場での集合写真。楽しそうにしてるね、ワタクシ。

ポルデノーネ 打ち上げ集合写真
Pordenone2013 Last night

 喋って、飲んで、時刻は2時30分。5時には迎えの車がきます。まだ部屋の荷物をまとめてません。
 カエラネバ。
 
 ポルデノーネからベニス、ウィーン、フランクフルトまでは順調そのものの旅。しかしここでトラブルが。
 フランクフルトからボン行きの切符の券を買って乗り込んだまでは良かったのだけれど、僕が乗り込んだ列車は席を取った列車からきっかり一時間早かったのだね。
 ドイツの列車の改札は乗り込んだ後に抜き打ち的に行われます。じゃあ切符を買わなくても運が良ければOKなんじゃない?と思ったそこのあなた、あなたは間違ってない。けれど切符検査員に見つかると交渉の余地なく車内でさらし者にされて高額な罰金をむしり取られる(らしい)のです。この時も当然、改札係が来ましたよ。見せましたよ。「Danke」までお互いに言い合いましたよ。それから30分ばかりでしょうか、また係員が来るんです。痩せっぽちの改札係が。また切符を見せたんです。そしたら「この列車はボンには行かないよ」って。

 お前、そういう事は先に言えよ。

 間違って早い列車に乗り込んだ僕が悪いんですけれどね。しょうがないので鈍行で空港まで戻って、おそるおそる係員に「乗る列車を間違えっちゃったんだけど」と伝えました。だって最悪の場合「ああ、それなら切符を買い直してもらわないと駄目だね。そういう規則だから」の事態もあるじゃないですか。現に僕の切符は既に改札係の鋏が一度入っているんですもの。そして当初乗る予定だった列車はもうとっくにボンに向って走りだしてしまったんだもの。
 行きも必要以上に高い切符を買って、帰りは二度買いかよ。どんだけDBの経営に協力するんだよ、とか凹んでいたのですが、あっさり「じゃあこの列車に乗れば良いよ」って。Deutschland ist groß(訳・ドイツって素敵)。
 でもね、これで無事に帰れると思ったら時間通りに来ないのよ電車が。
 日本人はドイツ人はマメで正確だと思ってるでしょ?確かにそうです。でもやっぱりここはヨーロッパ。僕が載るのはICEという急行列車で日本の新幹線に相当します。これが平気で10分とか遅れてくる。しかもこの時間のICEはボンに直行じゃないので途中で乗り換える必要があるんです。どうしよう間に合わなかったらと不安に感じてると、今度は小太りの改札係が。切符を見せたら「乗り換えに間に合うように、幸運を祈ってるよ」って言いやがんの。

 お前、遅れてんのは俺じゃねえよ。

 間違って早い列車に乗り込んだ僕が悪いんですけれどね。
 でもその小太り君、子供の乗客に改札用のハサミを貸してあげて、他の乗客の改札を体験させてやったりしてるの。良い奴なの、小太り。

 結局ね、乗換駅についてみたら乗る予定だった列車はとうに出ていてですね、ボンに帰るにはどうすればいいかを時刻表と睨めっこして考えなきゃならんのです。どうやら次に乗れる列車は一時間後らしいと分かりました。でもホームにはそれと違うボン行きの列車の到着案内が出ているのです。時刻表にはそんな列車の予定は、この時間ないのです。よくよく電光掲示板を見てみるとねdelay 80minて書いてある。本来なら80分前にこの駅に着いていなければならない列車がまだ来てなかったのね。

 という訳で皆様、ヨーロッパを旅する時には時間に余裕を持って行動しましょう。
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 感動のポルデノーネも最終日となりました。事前に「一度行くと毎年行きたくなる映画祭ですよ」と言われておりましたが、ありゃ本当だったね。毎年来たいね。てか来年来て、来年こそはスタンディングな感じでお願いしたいね。旅の終わりは始まりだったね。

 今日こそはホントの本気で仕事がありません!ハッハー。
 機嫌がいいからジェラート食っちゃうぜ。

 今日はランチをミュンヘン映画博物館のSテファンさんと、コリアン・フィルムアーカイブのSンチさんと一緒に食べるのよ。会話は英語だわ。最近回りがドイツ語だのイタリア語だの何言ってるか分からない言語だらけだったから英語が凄く分かる気がするわ。気のせいですけれどね、おほほ。ミュンヘンとか韓国にもいずれ呼んでもらえそうで嬉しい。
 ちなみにソンチさんは「私は時代劇は好きだし素晴らしいと思うけど、海外のお客さんには設定を理解するのが難しいからメロドラマの方が海外のアーカイブで上映する時には良いと思う」と仰っていまました。昨日は「メインは時代劇の方がウケるかねぇ?」なんて会話をしたばかりだったので、はてさてどうしたものかと。
 んまあ両方とも演らせてくれれば良いんだけれどね。良いミュージシャン紹介しまっせ。

 さて本日も無声映画ですよ。

 まずは『Ironie Della Vita』(1917年・イタリア)と『I Promessi Sposi』(1913年・イタリア)で、どちらも演奏はPhilip C.Carli氏でした。この時代のイタリアは映画史の頂点から徐々にその座をアメリカに明け渡す時期でもあり、なかなか興味深いのですが見られる絶対数がすくないのよね。それからこの映画祭、DCP映写に慣れていないのか、上映開始時にちょいちょいカラーバーがスクリーンに写っちゃったりね、ご愛嬌っちゃご愛嬌なんだけど、なるべく避けて頂きたいですな。あと『I Promessi Sposi』ではフィルムが裏っかえしで上映されたり、なんてトラブルも。ご愛嬌っちゃ、、、とは言えないかな。
 続いては『Arsenal(武器庫)』(1929年・ロシア)で演奏はYuri Kuznetsov氏。いつか演ってみたい作品です。この時代のロシアは本当に層が厚い。ドヴジェンコ、プドフキン、クレショフ、バルネット、そしてエイゼンシュテイン。凄いのですよ。
 
 武器庫

 クライマックスが近づいて参りました。
 『Anny Ondra sound test for Blackmail』(1929年・イギリス)はタイトルからも分かる様にヒッチコック『ブラックメール』のサウンドテストプリントです。僅か1分間。パンフレットに記された24fpsの文字がたまらなくトーキーですね。続いて『Lucerna』(1925年・チェコスロバキア)で音楽はAntonio Coppola氏。これは面白かった。一言でいえば妖怪物。また妖怪(妖精なんだろうけど)が気持ち悪いのよ。これは演りたい。またそれかよ。
 ポルデノーネは本当に無声映画が好きなお客さんが集まる、デビット曰く「サイレント!サイレント!ってちょっとおかしい人達の映画祭(笑)」映画祭なので映写作品のピントがずれたりすると客席のそこかしこから「チッ!」「チッ!」と舌打ちが聞こえます。結構あれ、怖いです。ピアノ演奏があるから舌打ち程度聞こえないハズなんですが、彼らの間の良いことったら、もう。

 さあ映画祭も大詰め、の前にお買い物&ディナーですよ。
 ご当地にはとても美味しいチョコレート屋さんがあるというので連れて行ってもらいました。

チョコ映写機
 チョコの映写機

 ディスプレイはチョコ製映写機。こんなに熱に弱い映写機はありません。
 良いよね、こういう町ぐるみの感じ。実際、町にあるお店のほとんどに映画祭のポスターが貼ってあるの。貼ってないお店は、居づらいんじゃないかしらと、平家にあらずば人に非ずな感じで居づらいんじゃないかと。こういう町ぐるみ感、日本の映画祭も見習いたい所ですね。『キャプテンハーロック』で盛り上がれなかった大泉学園は見習うべきですね。
 あとここのチョコは、ぅンまい。

 上映の前はクロージングレセプションです。映画祭の偉い人による挨拶があり、先ごろ発見されたヨーロッパ版『Blacksmith(キートンの鍛冶屋)』(1921年)の上映です。上映前にはフィルム発見者のFernando Pena氏が壇上に。フィルムコレクターなんていうと、人付き合いの悪い、コレクションの為なら盗みも辞さずなんてイメージがなくもないような、あるような、ですが、フェルナンドさんたら地味で控えめ。でもフェルナンドさんたら『メトロポリス』の未発見部分の発見者でもあるのよね。ああ、あれがフィルムの神に愛された男か、なんて思ってたらフェルナンドさんたら「このフィルムは僕の友人が最初に買ったものなんです」とか言っちゃうのよ。フィルムコレクターなんていうと、人付き合いの(略)。フェルナンドさん、素敵よ。
 『キートンの鍛冶屋』はアメリカ公開版とヨーロッパ公開版の二種類が撮られていたんですね。ところがヨーロッパ公開版があるなんて誰も思ってなかった。ある時に友達がe-bayで落札した9,5mm版『キートンの鍛冶屋』をチェックしたら見た事も無いシーンが映っている。こりゃ大変だとなり調査開始。パテベビーはフランスの会社なので、もしかしたらフランスにあるんじゃないかと調べてみたらビンゴ。ピッカピカの35mmプリントが残っていたのです。所蔵していたアーカイブも、まさか自分の持っているのがアメリカ版と違うバージョンだとは思ってなかったんすな。よくある『鍛冶屋』だと思って誰も詳細にチェックしなかった、という次第。

 先日、僕がアメリカバージョンの『キートンの鍛冶屋』を説明しましたが、これがデビットの仕掛けだったのだとか。僕たちがどの作品を上映するか相談している時に、彼の所にはヨーロッパ版発見の知らせが来ていて、ならば見慣れたアメリカ版を弁士で、そして新発見のヨーロッパ版を上映すれば未知のキートンが二本も上映出来てしまうのです。唸ったね、アタシは。

本作についてはThe Blacksmith’s Backに結構詳しく書いてあります。俺、褒められてるよね?

 『Blacksmith』ヨーロッパ版の演奏はNeil Brand氏。いやあ面白かった。会場がキートンで大笑い。
 私なんか一昨日説明したばかりだから、比較が楽しいの楽しくないの。

 
 今日は長いね。ご容赦。


 『Blacksmith』が終わってデビット・ロビンソンが登壇。今年のポルデノーネについて軽くお話をしている間にCarl Davis指揮によるFVG Mitteleuropa Orchestraがスタンバイする流れ。「ポルデノーネの町の方々に、映画祭のスタッフに、素晴らしいミュージシャンに、いらして下さったお客様に感謝を申し上げます」みたいな事を言ってるのさ。ちょっと寂しいなと思いましたよ。ミュージシャンと一緒にBenshiって言ってくれたらな、なんて。でもしょうがないか、この後はカール・ディヴィスだもんなって、納得してました。デビットが言葉を続けます「皆さんに紹介したい人がいます。僕の古い友人のJean Darlingです」と。Jeanさんには僕も到着した翌朝に紹介して頂いていたんですけれど、朝食の慌ただしい時間で、きちんとどんな方か把握できていなかったのです。そしたらOur Gnagぢゃん、ちびっこギャングの本物ぢゃん!!!しまった写真撮って貰えば良かった。激しく後悔。
 Jeanさんは現在90歳、そのお姿は「Jean Darling Pordenone」で検索すると写真がアップされています。
 で、言葉が続きます「もう一人は僕の新しい友人、Ichiro Kataoka」って。

 この気持ちをどう言ったら良いのか。カール・ディヴィスが演奏する直前に、ポルデノーネのトップであるデビット・ロビンソンがアタクシ如きミジンコ野郎の名前を。最高ですよ。若干Ichiroの発音がアヤしかったけど気にしないわ。ちょっぴり泣きそうよ。でもこれから『The Freshman(ロイドの人気者)』(1925年・アメリカ)が始まるの。トイレで忍び泣きなんかしている暇なんかないのよ。しっかりしてアタシ。

 この日の様子は公式写真をご覧くださいまし。私もちょっぴり写ってます。

 『ロイドの人気者』は笑ったなあ。幸せだったなあ。
 
 これで終わりかと思いきや新作の無声映画が二本上映されるのだから恐れ入るポルデノーネ。
 『Alkymisten』(2013年・デンマーク)と『The Girl With The Mechanical Maiden』(2012年・アイルランド)


『The Girl With The Mechanical Maiden』

駄目押しに『Ko-Ko in 1999』(1927年・アメリカ)を今回ご一緒したJhon Sweeney氏の演奏で7分間のアニメを軽やかに楽しんで映画祭はフィニッシュ。これから打ち上げだい。明日は5時にピックアップの車がホテルに着くけど寝てなんかいられるかい。飲まなきゃいられねぇや。

 もう日付が13日になったので、ここからは明日に回します。

 打ち上げ会場に向かう夜のポルデノーネを1枚。

ポルデノーネ最後の夜
 夢のあと
|10/12| 活弁コメント(0)TB(0)
 ポルデノーネの公演が終わりましてね、結果としてその後、七ヶ国くらいから「ウチにも来てよ」って声を掛けて頂いてね、ポルデノーネ初参加は上首尾だったと思うのですよ。自分の芸については減点法で採点しちゃうんで私、いつも不満がるもんですからね、あんまり考えないようにしてるんです、はい。本当はそういうのも全部録音しておいて、不満な部分と向き合ったりするのが良いんでしょうけれど、なかなかそこまでの勇気が出ないっつーか、逃げを打っちゃう感じですよね。

 ともかくもですね公演が終わりましてね、あとは自由なんですよ。もう映画を見てれば良いだけ。無声映画を見てれは良いだけ。気分はウキウキですよ。何見ようかしら、っても全部無声映画なんすけどね。それ以外見るものが無いんですけれどね。
 で、起き抜けにプログラムで上映作品のチェックなぞをしていたんですよ。そしたら妙な文字が目に入って来まして。「”Film explaniers: Meeting with the Benshi Ichiro Kataoka”」ってんですわ。僕は誰かと会うのか?なにをするのか?よく分からんわけです。もう仕事は全て終わった気でいましたからね。

 朝食食べてたら丁度デビットが来たんで、これは何事かしらん、とお伺いを立てたらポルデノーネにはCollegiumという企画が有ってゲストや業界人の話を聞いたり質問をしたりする場が設けられているだと。で、弁士の話を聞ければ若い子たちにも刺激になるだろうから是非やりたいと、そういう訳なんですね。なるほどなぁと思っておりましたらデビット先生「一時に来られる?」って。
 だってもうプログラムに書いてあるじゃないすか。
 行きますさ、そりゃ。

 でもまあ、とりあえず今日も映画を見るわけです。
 本日の一本目は『Zemlya(Earth)』(1930年・ウクライナ)でありました。ストーリーもあるっちゃあるんだけど、それよりも景色が主役みたいな映画でしたね。去年ミシガンでみた『サムサラ』をちょっと思い出しました。全然違うんだけどね。でもって一本お休みしてから見たのが『Scherben』(1921年・ドイツ)、演奏はNeil Brand氏。午前中に見るには重い映画でした。もうひたすら重い。ウェルナー・クラウスが出てるんだけど『カリガリ博士』と同じ目付、人殺しの目付。撮影中に実は一人くらい殺っちゃってるんじゃないかって目付。



 映画が終わると13時5分、Meeting with the Benshi Ichiro Kataokaは13時スタート予定。日本ならギャーってなる所です。向こうも何映画なんか見てんだよってなる所です。でも平気、ここはイタリア。13時15分に会場に着いたらデビットが「やあ」って。「じゃあそろそろ始めようか」って。住みやすいわぁ、イタリア。

 コリジウムは無難な質問から、受けてるこっちが面白いなと唸る質問まで様々。質疑応答は海外の方が基本的に面白いですね。日本でももっと好き勝手な質問してくれて良いのにと常々思っておりますよ、私。

 ポルデノーネ コリジウム
 左からJohan、片岡、David

 Varelioさんが撮ってくれた写真です。男三人、見事に黒い服ですね。
 こういう質疑応答を通訳の手を借りずに出来る様にならねばならんですね。

 お昼にピザを食べて、ジェラート食べて映画再開。
 続いては『Prog.Joly-Normandin』(1996~7年・フランス)、演奏はAntonio Coppola氏でした。フランス初期作品群で、中には何が写っているのか分からないくらいにフィルムが痛んでからの修復版もありましたが、そこに演奏が入る事で痛んだフィルムまでもが物語性を持つんですね。楽しかった。
 16時からは『Viaggio in Congo』(1912年・イタリア)で演奏はGünter A. Buchwald氏。イタリアの撮影隊がコンゴで撮ってきた記録映像で、記録映像としては興味深いものの映画としては無音で見たら恐ろしく退屈になるであろう作品にブーフヴァルトさんがピアノ&太鼓で演奏を付けたもんだから、なんだか楽しいミュージックビデオになっておりました。上映後に放したら「ドラムを足で鳴らしてたから、足が熱くなっちゃった」って言ってた。ずーっとズンドコズンドコいってたものな。

 本日〆の作品は二本立て。『Rågens Rike(The Kingdom of Rye)』(1929年・スウェーデン)と『Tramp,Tramp,Tramp』(1926年・アメリカ)で演奏はマスタークラスの受講者さん。
 ポルデノーネでは毎年、無声映画伴奏の第一人者から演奏の手ほどきを受けられる講座があって、しかもただ習うだけではなく、頑張った人はポルデノーネの大舞台で演奏させてもらえちゃうのです。今年の発表作がこの日本だったという訳。
 この二本はキャリアの浅い演奏者には大変な二本立て。なぜといって一本目の『Rågens Rike』は上映時間128分の大作。演奏者が中盤辺りから音の引き出しが無くなってゆくのが分かるのなんの。映画はひたすらに丁寧なある意味見せ方のお手本のような作品でした。そして二本目の『Tramp,Tramp,Tramp』は見た方が早いね。



 つまり映画を見ながらみんなで歌いましょう、というアニメなのです。これには演奏の腕が物凄く要求されます。原曲を把握して、映画のリズムで演奏しなければならない。さすがにマスタークラスの受講生には荷が重かった作品の様で、どうやらこうやら最後まで弾いたといった感じ。それでも客席からは暖かい拍手が飛んでおりました。若手に優しいポルデノーネ。僕に向けられた拍手もそうだったのかもシレナイ。
|10/11| 活弁コメント(0)TB(0)
 朝起きます。劇場に行きます。無声映画が生演奏で上映されてます。幸せです。
 地上の天国ですわ。今夜の自分の公演さえなければ極楽ですわ。でも弁士として呼ばれてるんだったわ、ワタクシ。

 起き抜けに見たのが『Felix the Cat Weathers the Weather』(1926年・アメリカ)でピアノ演奏はAntonio Coppola氏でありました。

 
サンフランシスコ無声映画祭の上映が上がってました

 そのまま続けて『Konstgjorda Svensson』(1929年・スウェーデン)の上映で、ピアノは引き続きAntonio Coppola氏。サイレントからトーキーへの変わり目のいわゆるパートトーキーなのですが実に洒落た演出。映画が始まってすぐに公演でラブシーン、もちろんピアノ生演奏。そこへ主人公が突然現れてつらつらといかにトーキーが詰まらない物かを説明します、自分の声で。トーキーの技術を使いながらトーキーをクサすってのが微笑ましくも楽しい。なら完全にトーキーを否定しているかというと、劇中での音楽の使い方がこれまた上手い。筋立て云々ではなく、技術と芸術が映画の中では不可分だと示している作品でありました。
 さあさあ、どんどんいきましょう。今夜の舞台の事は忘れて行きましょう。次なる作品は『Otravene svetlo』(1921年・チェコスロバキア)でピアノ演奏はNeil Brand氏。この作品は凄かった・・・。サスペンス物なのですが、犯人も、それを追う側も、全ての人物が要領が悪い。のんびりしたクライムサスペンスです。牧歌的な犯罪映画です。僕にとっては新ジャンルでした。衝撃とはこうい体験を指していうのでしょう。

 『Mat(母)』(1920年版)は残念ながら(体力面と取材の為)スキップを致しまして、続く『Mat(母)』(1927年・ロシア)ピアノ演奏・Günter A. Buchwald氏を鑑賞。これはもう文句のつけようも御座いませんね。そして説明の必要も御座いませんね。
 まだまだ続くよポルデノーネという具合で次なる作品は『Menschen Untereinander』(1926年・ドイツ)で演奏はDonald Sosin氏。この作品、個人的には今年のベストでした。一軒のアパートを中心にした群像劇なんだけど、無声映画では比較的難しい入り組んだ人間関係を見事に描いていて唸らされましたね。ああ演りたい。まあ全部演りたいんだけれど。
 このあと一本あったのですが、さすがにそれはスキップして自分の準備に入らねばなりません。でも気が重いなあ、今日はひたすらご機嫌な無声映画を立て続けに見ちゃってるもんな。ネガティブになっちゃうよね。お天気もぐずつき加減だしさ。

雨のポルデノーネ
雨のポルデノーネ


 そんな事言いながら昨日も今日もジェラート食ったけどな。もっというと滞在中毎日食ったけどな。
 開場時間が近づいてくると不安は増すばかりです。なぜってあなた、映画祭会期のど真ん中の20時30分開演、一番お客さんが来やすい場所に上映を持って来てくれたのですよ。これで約1000席の会場がガラガラだったら……。自分じゃどうにも出来ない土地だけれど、日本だってどうにもできない人数だけれど、不安は、不安は、嗚呼。実際ね舞台裏からスクリーンを透かして客席が見えるもんで、ずっと見てましたよ。結果はほぼ満席。ほっとしたの何の。昨夜の『Too Much Johnson』は会場の一時間前から行列が出来ていました。本日の私のプログラムは20時15分くらいまでは結構余裕がありましたね、正直言って。結果オーライだけど。

 さて、私の出演プログラムは以下の通りでした。
『血煙高田馬場』(1927年・日本)
『長恨』(1926年・日本)
『Blacksmith(キートンの鍛冶屋)』(1922年・アメリカ)
『乙女シリーズ その一 花物語 福寿草』(1935年・日本)
 説明/片岡一郎、ピアノ/John Sweeney、パーカッション/Frank Bockius

 でした。
 『血煙高田馬場』ウケました。『長恨』場内唸ってウケました。『キートンの鍛冶屋』Michigan Theaterの悪夢再びで、上映されたのは練習していたものと違うバージョンでした。なんとかなった、というか何とでもなるけれど。
 『福寿草』はね、やりたかったの。こういう映画が日本の無声映画期に作られたと知って頂きたかった。結果、ややウケ。いや、評価は高かったんですよ、間違いなく。ただね、本音をいうとスタンディングオベーションを狙ってたのね。一昨年、柳下美恵さんが『愛よ人類と共にあれ』で受けたっていう、業界の最高栄誉、ポルデノーネスタンディングを。駄目でしたね。ちょっと悔しいね。でも仕方ないね。弁士の喋りを字幕なしでやったってのもあるからね。つまりスタンディングは貰えなかった、というのが悔いになるほどにはウケたってこと。
 終演後に色んなお客さんやピアニストの方が声を掛けてくれましたよ。嬉しかったなあ。ブールヴァルトさんが「喋りの量がちょうど良かった」と言ってくれたのも嬉しかった。
 

 「次の映画は流石に見ないでしょ?」 
 「うん、さすがにね。疲れたね」
 なんて会話をして打ち上げに。なんとデビットが来てくれましてね、まだ上映が残っているのに。
 んな訳で午前1時まで食事をしたり、お酒を飲んだり、お喋りしたりして過ごしたのでした。1

 疲れてるんじゃなかったのか。
 この日の写真はPordenone Silent Day6にてご覧くださいませ。衿が崩れちゃってて恥ずかしい写真も幾つか御座いますけれど。
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 夜が明けると朝になります。ポルデノーネで迎える初めての朝です。
 僕の泊まったModernoは良いホテルのなのですが、部屋で使えるWi-Fiは一日一時間まで。以降は追加料金だそうです。ロビーでは終日無料で使えるんですが、メールチェックとかをろーびーでするのはちょっと面倒ね。そこだけ残念ね。でも対応も良いし、食堂のおばちゃんも愛想がとても良くて「Buon giorno」を連発していて気持ちがいいですね。総じて良いホテルです。なにより会場から目と鼻の先でござんして。

テアトロヴェルディ

 こんな具合なのですね。
 朝食を食べてぶらついていたらデビットに見つかりまして。「少し町を案内するよ」と。いやだからいいから、そんな気を遣わなくていいから。結局、朝の散歩をしてしまった訳ですが。映画祭オフィスに行くと「新聞の取材と、テレビの取材があるわ。いつにする?」って軽い感じで。いつにするもなにも僕のいんぐりっしゅはそういう複雑な話題には対応できないのですよ。正直にその旨伝えましたら「心配ないわ」だって。どうしてそう思える。今君と話していて、君は僕の英語力に察しがついただろうに。そういう度を越したおおらかさが僕は好きだけれど、でも出来る事と出来ない事は明確に分かれているのだよ。

 結論から申しますと、僕と映画祭の橋渡しをしてくれたJohan君が通訳してくれました。もっというとJohan君はこの映画祭の最中、ずっと僕の通訳をしてくれました。アリガタイコトコノウエナシ。日本に帰ったら美味しいお店で奢るからね。

 でもね、僕は映画祭に取材を受けにきたんじゃないのよ。映画を見に来たのよ。映画を見なきゃ始まらないのよ。
 そんな僕にとってのポルデノーネ一本目の映画は
『НІЧНИЙ ВІЗНИК(Night Coachman)』(1929年・ウクライナ)でした。演奏はArseniy Trofim氏。開始五分でいきなりクライマックスになって、あと五十分間ずっとラストシーンみたいな映画でした。『戦艦ポチョムキン』の影響をそんなにはっきり見せちゃっていいの?と思う作品ね。

 続いては『SYND(Sin)』(1928年・スウェーデン)を休まずに。演奏は空港からご一緒したNeil Brand氏。売れない劇作家と彼を支える美人の奥さん。ある日、彼の脚本が脚光を浴びる、すると女優が彼に色目を使い・・・。みたいな話です。演出もなかなかに粋で良い作品。機会があったら是非演ってみたい。

 

 売れない芸人が突然売れるてタガが外れていく心理がとっても良く出ていてね、俺も突然売れたら誘惑にズルズル流されていくんだろうな、みたいに思っちゃう映画でした。こわいこわい。この作品の場合は脚本家ですが、本質的には同じじゃないかしらね。

 夕食を挟みまして今年のハイライト『Too Much Johnson』(1938年・アメリカ)です。『市民ケーン』の監督である、『第三の男』の主要俳優であるオーソン・ウェルズが撮った無声映画です。こんなフィルムが現存していただけでもひっくり返るような驚きなのに、スクリーンで見られるなんて、しかも修復後世界初公開の現場に居合わせる事が出来るなんて僕はなんと果報者なのだろうかと喜びを噛みしめるのです。上映はPhilip C. Carli氏の演奏にPaolo Cherchi Usai氏のライブコメンタリーが付く形式。無声映画を上映しながら語るので弁士と似ているかと思われる方もいらっしゃるでしょうが、Paolo氏の語りはあくまで作品についての解説でした。なんども本作は完成していない未編集のフィルムであると強調され、現在映っている場面がどこで撮影され、本作の演出がキーストンコメディを基調にしている、なんてエピソードも紹介するといった具合。
 『Too Much Johnson』に対して映画としての出来不出来を云々するのは野暮という物かもしれません。なにしろ舞台演出用に撮られ、未完成の映像なのです。でも良いじゃありませんか、オーソン・ウェルズの新作が見られたんだから。

 『Too Much Johnson』が盛大な拍手で終わり、ホクホク顔で帰る方も少なくありませんがポルデノーネの夜はまだ終わりません。
 『Mezhplanetnaya Revoliutsiya』(1924・ロシア)
 『Kosmicheskii Reis(Космический рейс)』(1936・ロシア)演奏はGünter A. Buchwald氏
 『Ko-Ko The Convict』(1926・アメリカ)演奏はGünter A. Buchwald氏
を僕はお愉しまないと寝られやしません。

 『Mezhplanetnaya Revoliutsiya』はアニメーション。僅か8分ですが気の狂ったアニメーションなのでちょっと疲れ気味の観客には結構ヘビー。
 『Kosmicheskii Reis』はロシア版『月世界旅行』とでも言いましょうか。日本でも2001年に上映されたようです。


 というかIVCからDVDが出てまして、僕持ってます。もう絶版かしら、アマゾンで凄い値段になってる。
 これも演たいな。探検隊が月に辿り着いたもののトラブル発生、一行は帰れるのか?の定番ストーリーなのですが、何が凄いって月からの脱出シーンが無いというね。それは驚きの作品なので御座いますよ。ネットだと制作年が1935年になってますが、映画祭資料だと1936年。

 そして本日の最後はマックス・フライシャーの『Ko-Ko The Convict』で笑って〆でありますよ。
 時刻は既に二十四時過ぎ。おいおい、もう舞台本番の日じゃないか。うひー。



|10/09| 未分類コメント(0)TB(0)
 更新が既に滞ってます。今回はリアルタイムでお届けする予定だったのに……。
 
 ドイツへついて早一週間、ようやく落ち着いて来たかなと思った時期に向いますよ、あの映画祭へ。無声映画業界のサンクチュアリ、ポルデノーネへ。ここ数年は柳下美恵さんが参加常連でもあり、また過去二回我が師匠の澤登翠も参加している映画祭でありますが、男性弁士は史上初なので御座います。
 まあ男性初ってのはあんまり話題性はないんですがね。女性初だと話題性がある場合も多いんですがね。それってサベツじゃねぇかとか卑屈になってしまっちゃいけませんね。

 今回の旅のルートはボンからフランクフルト空港まで電車、そこから飛行機でウィーン、乗り換えてヴェニス、空港でピックアップされて車でポルデノーネ。

 いきなりね、失敗したんですよ。ボンから空港までは大体30~40€なのね。駅の窓口で「空港までの切符をおーくれ」と頼んだら「次の列車の切符で良いのかしら?」ってんですよ。早めに空港に着いた方が安心なので「Ja!]って答えるじゃない。そしたら出てきた切符がケルン周りの切符でね、これは70€位しちゃうのね。高いのね。浮き足立ってたんでしょうね。その切符を普通に買っちゃって空港に着いたのさ。

 出発の三時間前に。

 早ぇよ俺。30€も高い切符買って、2時間半も空港でボンヤリするしかなくて、情けないにも程がありますわ。
 でも面白い事もありました。空港におペンギンさんが居たんですわ。

ぺんぐぃん

 本物じゃありません。見りゃわかるか。
 ラジコンで、近くで捜査している人がいました。おまけにスピーカーとマイクが付いてるんですね。お客さんと会話が出来る。「どっからきたの?」的な事を若干イカれた口調で回りのお客さんに聞いて回っています。露骨に迷惑そうな顔をするビジネスマン風の男性、にこやかにぺんぐぃんとの会話を愉しむおっさん、ちょっぴり怯えながらもお話ししてみるお子さん、そしてペンギンに無視され続ける東洋人(俺)。

 一時間ばかりでしょうか。愉快な時間でありました。
 外部の人がわざわざ空港に持ち込んだりはしないでしょうから、空港内のお店のサービスなのでしょう。時々背中にささっているチケットをお客さんに渡しておりました。

 さてヴェニスについてピックアップの方を探します。事前のメールでは僕の名前を書いたボードを持って待っていてくれるはずなのですが、居ねぇ、どこにも居ねえ。十分ばかり待っておりましたら、若いお兄さんに声を掛けられて、その方がピックアップの方。ボードは持っておりません。いいの、ここはイタリアだから。

 ポルデノーネまは、かのニール・ブランド氏と相席で御座いました。かつてフィルムセンターでカール・ドライヤーの作品の数々を氏の演奏で拝見したワタクシメと致しましてはドキドキなのですね。ヘドモドしながら「日本であなたの演奏を拝聴しました」とか伝える怪しい若造が僕でした。
 そんな状況で小さくなっている僕に運転手さんが突然「君に電話」と携帯を渡してくるじゃありませんか。おそるおそる出てみたら「デビット・ロビンソンがホテルのロビーで待ってるからね」と。待て、君。その人、映画祭のトップじゃないのかね。もう夜の十時を回っているじゃないかね。そういうVIP待遇慣れていないのだよ、吾輩は。

 で、ホテルに着いたらロビーにいらっしゃるんですわ。ちょこなんとした紳士が。
 挨拶をしますよね、当然。そしたら「何か飲みたい?それとも食べたい?」と。なにしろ機内で出たスナックしか食べてませんから「じゃあ少し食べる物があれば」と返事をしましたところデビット先生答えて曰く「うーん、ここは田舎だからこの時間は食事が難しいんだけれど、何かないかフロントに聞いてみるよ」って。いいから、ホントにそういう気遣いいいから。軽く握手して、じゃあよろしくね、でいいから。

 十五分後、もう日が変らんとするポルデノーネでデビットのおごりでサンドイッチをモグモグしている私の姿があったのです。デビットさんてば「Midoriは元気?彼女は今、四十歳くらいかな?」なんて非常に答えづらい質問をしてくるのですよ。「芸歴がそのくらいで、もぐもぐもぐ」と答えておきましたとさ。



 
|10/08| 活弁コメント(0)TB(0)
 今日はとあるレセプションに参加してきました。

ボン レセプション


 これからボン大学と韓国大学と筑波大学で協力して色々やっていきましょうという発表がメインでありました。いや、皆さんドイツ語だったので正直よく分からなかったんですが、そうじゃねえかと。ミシガン大学でも思ったのですが最近は韓国の方々の躍進が著しい。僕がお付き合いするのが日本研究の分野というのもありますが、韓国語プラス日本語、英語、さらにはドイツ語も話せるなんて方はザラで。国を挙げて世界に通じる人材育成に取り組んでいるらしいですから、出来る人は本当に出来るんでしょうね。日本人も出来る人は出来るんですが、それでも韓国の方がちょっと目立つ感じですね。色んな国での観光旅行客も一昔前はアジア人といえば中国人だったのですが、最近は韓国人ですし。

 日本も人材育成に力を入れてほしい、とも思いますが、一方で韓国で落ちこぼれちゃった人って大変そうだなとも思います。確実に落ちこぼれ組だしな、俺の人生。その意味では日本で良かったね。個性を尊重するなんて呪文を唱える前の時代だったからこそ、今の自分の個性が育ったとも思ってるしね。

 ともあれ言葉の意味は分からなくても知性のある方々のスピーチを聞くのは良いものです。
 声というか音が落ち着いているのですよ。あと時々ジョークを挟むんだけど、これも押し付けがましくない。さらっというジョークは意味が分からなくても場が和みます。押し付けがましいジョークは時に聞き苦しいのです。自戒も込めて思います。

 そして今日もお買い物。
 ちょっと面白かったのはトマト。

トマト
グレープに非ず

 こっちは日本より枝を残した状態で売っている物が多い気がしますね。
 そしてしょっちゅう曇っているドイツの貴重な夕日。

夕日
空が青い

 それからね『アルプスの少女 ハイジ』のDVDを買ったんです。
 オリジナル音声はなくて、ドイツ語吹替え版のみ収録されておりました。アメリカでもそうですが、海外のアニメ吹きかえは日本のアニメに特有の、あのテンションの高さの再現が難しいみたい。日本なら声優さんがウワーッと盛り上がるところで、こちらはそれまでのシーンとほぼ同じ勢い。つくづく日本のアニメ業界は世界でも独特の表現方法を持っているのだと感じる部分です。

 そしてドイツ版ハイジの極めつけはオープニングです。
 まず歌が違う。違うんだけど雰囲気は同じ。
 そして基本的にはオリジナルの映像を使っているのに、なぜかとある一枚画が差し替えになっております。
 まずはオリジナルを見て頂きましょう。

ハイジ 日本版
ハイジ 日本版

 僕達にはお馴染みの画像ですね。ハイジもペーターも可愛いですね。

 ではドイツ版で一枚だけ差し替えられた部分です。



ハイジ ドイツ版
ハイジ ドイツ版

 空が灰色ですね。
 ユキちゃんが困った顔をしていますね。
 ハイジはなにかつまみ食いをしたんでしょうか。
 ペーターがイヤらしい目でハイジを見つめています。
 花の咲き方がまばらです。
 アルプスの山々が庭石みたいです。
 あと全体的にキャラクターがデカい。

 ツッコミ所が満載ですね。どうしてこうなったのかよく分かりません。
 瑞鷹エンタープライズに答えがありそうな気がします。

 ではまた。
|10/07| もやもやコメント(0)TB(0)
 ドイツ旅日記なんですがね、ポルデノーネの準備で追いつめられておりますよ。
 楽しみ半分、怖い半分ですね。先日、神保町シアターさんで『忠次旅日記』を説明した時もエライ緊張をしましたけれどね、今回も怖いですね。

 怖いといえば、今回の上映作品の中に『キートンの鍛冶屋(The Blacksmith)』があるんです。「今までにやった事がありますか?」と言われて「うん、あるよ」と答えたものの台本が無い。じゃあ初演だったのかと思いきや、いざ台本を書き始めてみるとやっぱり、どう考えても演った事がある。そんな『キートンの鍛冶屋』についてウィキペディアで調べていたら、なんととんでもない記述が。

 In June 2013 Argentine film collector, curator and historian Fernando Martín Peña (who had previously unearthed the 30-minutes longer version of Metropolis) discovered an alternate version of this film, a sort of remake whose last reel differs completely from the previously known version


 いままでのバージョンと違うバージョンが今年見つかったと。
 さらに調べてみますと、ありましたよ。



 どうもね米国市場向けのシーンと、欧州向けのシーンと2パターン撮ってたらしいんですわ。で、いままで知られていなかった欧州向けのバージョンが9,5mmフィルムで発見されたと。

 ポルデノーネでどのバージョンがかかるのか。怖いですね。ミシガンでもキートンとロスコー・アーバックルの『コック(Cook)』をいざ本番で上映したら事前に稽古してたバージョンと違った経験がありますからね。今回もいきなりの欧州バージョンだったらどう対処すべきか……。こういう悩みも弁士冥利に尽きると言えるかもしれませんが。

 やっぱり怖いね。

 そんなこんなでバタバタしながらも買い物で町に出ますと、本屋さんで『五頭の象と生きる女(Die Frau mit den 5 Elefanten)』のDVDが売っていました。一昨年の山形ドキュメンタリー映画祭で見て、大変な感銘を受けた作品です。日本ではアップリンクさんが配給権を買ったと聞いたので東京でも見られるや、なんて期待していたのですが二年経った今も上映されず……。DVD買っちゃおうかな、でも日本語字幕付いてないんだよな、なんてお悩み中。
 にしてもこっちはDVDも安いね。ミュージカルコーナーには『レ・ミゼラブル』のDVDも沢山売っておりましたよ。欲しい人がいたら買って帰りますぜ。

れみぜ
嗚呼無情
|10/06| もやもやコメント(0)TB(0)
 今日もお買い物で御座います。
 今回住むアパートは基本的な家具が揃っているのですが、それだけだと若干足りないんですね。
 食料品を温めるための器具は電熱器とトースター、それにコーヒーメーカーだけでオーブンが無かったりしまして、微妙に不便であります。数ヵ月間異国で暮らすからには食生活の充実は極めて大切な要素ですので、ここはオーブン買っちゃおうかと。ギャラが入ったら。

 にしても便利な世の中です。「Bonn Supermarkt」で検索すれば近所のスーパーの位置が分かって、さらにはストリートビューで道も実際の景色で確認できちゃうんだもの。今日はね、ドイツに来たからにはこれを買わねばなるまいとWurstを買いましたよ。ソーセージなんですけどね。こっちのスーパーでは肉とチーズは、そりゃもう沢山の種類があります。帰国まで色々楽しめそうです。

 あとはペットショップを発見しました。
 入口にいきなりピラニアの水槽があるイカれたしたペットショップです。

ピラニア
白骨化

 アメリカでもそうですが、こっちのペットショップでは、あんまり犬や猫が売ってません。基本的にはブリーダーのしつけを受けてから売られるようですし、売れるまで小さな檻の中に入れておく事に対する批判なんかもあるんでしょう。ですからここも結構大きなお店ですが、犬も猫も売り場にはいませんでした。哺乳類はウサギとネズミくらいかしら。あとは魚と蛇と虫と鳥。キャットタワーとか犬の餌はかなりの数が売ってましたけどね。
 ボンは犬を飼っている方が多いです。町中を歩いていて、犬の散歩をしている人を見ない日はありません。犬の散歩ついでに本屋さんに犬ごと入ってくる男性なんかも見かけました。この辺り、文化の違いですな。

 ヨーロッパでお買い物といえば、屋根のあるお店ばかりではありませんね。市場でのお買い物も又楽しいものでして、買い物ついでにCurry Wurstというソーセージにバーベキューソースとカレー粉をぶっかけた、この上も無くジャンキーな昼食をついばみながら、バナナやら蜂蜜やらを買い込むのですよ。これが楽しい。

市場
市場

蜂蜜
蜂蜜

ケチャップ
ドイツへようこそなケチャップ

 そろそろね、ポルデノーネの準備も始めているんです。なので実はあんまり出歩いていないのね。
 そんな中で見かけた変なものといえばH&Mで見かけたこちら。

仮面
充実の品揃え

 さすがにカーニバルのある国は違いますな。H&Mに仮面が売っているという。ユニクロじゃひょっとこを売ったりしないものね。
 それからドイツでもキティちゃんは元気でしたよ。しかも中々の完成度。

今日のキティ Bonn
今日のキティちゃん at Bonn

 ぼつぼつポルデノーネの準備も本格化しております。
 お陰様で各方面から連絡を頂きまして、この三ヵ月で合計五か国で弁士をさせて頂ける事になりそうな気配です。嬉しいなあ。

|10/05| もやもやコメント(0)TB(0)
 紙がね、切れたんですよ。
 尾籠な話で申し訳ないですが、おトイレの紙がね。
 恐ろしいものですよ、異国の地で、しかもどこにどんなお店があるのか把握していない状況で紙がなくなるのは。おまけにこっちは365日24時間開いてる店なんかないのよ。休む時は休むのよ。人間としては当然だと思いますが、慣れていない人間にはコンビニって便利よね。世界中に100円ショップが出来れば良いと思うよね。

 で、そろそろ生活基盤をこしらえなければならないので、お買い物に繰り出しましたよ。
 アタシャ驚きましたね。ドイツは食べ物が安い!こっちに来る前に「ドイツでは月に1000ユーロあれば十分文化的な暮らしが出来る」と言われてました。1000ユーロというと13万前後ですね。正直ね、ヲイヲイ本当かよ、と思ってました。赤貧洗うがごとき生活をして、帰りの飛行機にも乗れなくなっちまうんじゃないかと。
 いけますね、1000ユーロで。外食を繰り返すとかすると無理ですがスーパーで買い物をしていれば十分いけますね。ドイツにはあんまり美味しいものがないというイメージもあるみたいですが、それは近所にイタリア、フランスの二大美食大国が控えているからで、ドイツはドイツなりにコストパフォーマンスは悪くありません。少なくともパンと肉は結構食べられます。

 ただね買い物は少しだけ大変ね。なぜってあーた、表記がドイツ語なの(当たり前)。
 ちょっとしたものが、どこにあるのか分からない。我が家でも苦労して、多くの日本人家庭が発見に苦労しているのがボディソープなんですな。ドイツ語でなんていうのか丸っきり分からない。売り場に行くと似たような容器が並んでいてシャンプー、リンス、ボディローション、バスジェル、ボディミルクetc,etc....
 どれがぼでーそーぷだか分からない。ドイツ語ではDuschbadってんですね。分かるか、そんなもん。

 Bonnの町にはアジア雑貨店は結構あります。Bonn west駅の傍にある初老のドイツ人がやってるアジア雑貨店は品揃えは少ないですがおじさんが優しい雰囲気です。Bonn駅のすぐ南側にある店は態度が悪かったのでもう行かない予定です。買ったのが出前一丁だけだったのが、そんなに不満かねチミ。

 こっちのスーパでは醤油とテリヤキソースは頻繁に見かけます。アメリカでは割とどこでもあったTofuが見当たりません。それから店員さん、こっちが英語で話しかけても問答無用で、けれども笑顔でドイツ語対応の方が結構います。こっちも笑顔で「Das bitte」とか言ってますが、帰国までにおしゃべりが出来るようになるのは無理だ。どうにもならん。「英語とドイツ語は日常会話くらいならなんとか」なんて言えたらカッコ良いんですがねぇ。

ボン大学 1

ボン大学 2
ボン大学はもともとお城だったので、こういう景色がザラにあります


不死鳥
不死鳥もやし。不死鳥ってブランドのアジア食材があるみたい

マックマヨ
ジャンクの極致、マクドナルドブランドのマヨネーズ。アメリカですら見なかった


 では皆様、Auf Wiederseh'n,
|10/04| もやもやコメント(0)TB(0)
 Bonnでの生活は早くも二日目。ついて一晩寝たんだから早くもへったくれもありませんが。
 今日はボンの街を散策デーと致しました。これまで二回来ていますけれど、今回は生活しなきゃなりませんから視点が変わるわけですね。以前ならお土産を買うお店を中心に見て回っておりましたが、本日は生活用品を中心に見て回る……はずだったのですが、なんと本日はドイツの統一記念日。お店がちっともやってない。町中の至る所に仕切りがしてあって、なにかと思ったらマラソン大会をやってる。

 東西ドイツの統一、ベルリンの壁の崩壊は子供心に大変なことが起きているんじゃないかと思ってニュースを見ていたのを思い出します。でも意外と静かなのね、ドイツってば。統一記念日はドイツ連邦が定めた唯一の国民の祝日だそうで、それ以外の祝日は全て州単位なのだそうです。となればもっと盛り上がって「統一おめでとう!!!!」みたいな雰囲気になるのかと思いきや、大人しいもんです。アメリカだったら、もうちょっとパーティー感というかね、皆で集まって特別なディナーみたいになるんでしょうが、こちらは各々で休日を過ごしている感じ。他の都市だと違うかもしれませんがね。でもボンてさ、一応旧首都じゃない?古くから住んでる人には色んな思いがあるんじゃないかと思うんだけれど、目立ったイベントはマラソン大会。。。

 それはそれで良いのかもしれませんね。
 
 余談ですがこちらでの主食はパンになりそうです。トーストにチーズとサラミとハムを乗っけて食べると美味い。肉は本当に充実してます。それから町の至る所にパン屋があります。
統一記念日 ボン1

統一記念日 ボン2

統一記念日 ボン3

 そんな統一記念日のボンの景色で御座います。
 商店街を撮ってないので閑散とした感じが分からないですね。失敗。
|10/03| もやもやコメント(0)TB(0)
 さあ始まりましたよ、ドイツでの生活が。
 アメリカ旅日記は完結しておりませんが、どうしたものでしょうか。一応メモの類はあるのですが、細かい記憶は全て失われておりますものね。困ったものです、主に僕の性格が。

 今回のフライトは朝9時30分出発で御座います。早いすね。これは自宅を出て空港に向かったのでは始発コースで、下手すりゃ寝坊しちゃう。それじゃ困りますから、今回は前日に成田に宿を取る事にしましたよ。

 朝一番に護送車送迎バスに乗せられて一路成田空港へ。
 今回使うのはKorean airであります。ソウルのインチョン国際空港を経由してフランクフルトへ向かうコース。荷物も預けて、出国もして、飛行機に乗って、シートベルトも絞めて、飛行機が滑走路を走り出して、さあいよいよだと思ったら僕のはす向かいの席頭上に在る荷物入れがバゴンと開きましてね、辺りがどうしたら良いのかなァてな空気になったんですわ。しょうがないからシートベルトを外して荷物入れの蓋を閉めたあたりで添乗員さんがやって来ましてね「どうしちゃったんだろうなー」みたいな感じでチェックして帰りましたよ。
 十秒後に、またバゴンとかいって、その荷物入れが開きやがんの。僕のはす向かいですからね。荷物が落下してくるとしたら僕の頭頂部の可能性が極めて高いのよ。怖ぇっつーの。結局、荷物の入れ替えをしたら落ち着きましたがね。なんだったんでしょうね。

 インチョン空港での乗り換え時間は、およそ四〇分間。飛行機降りて、荷物検査して、次の搭乗口に着いたらすぐに乗り込み。待ち時間は無し、座りっぱなしでもないから直行便よりむしろ体は楽だったかもしれません。
 そういえばインチョン空港には、何度もソウルには来ている風の日本人奥様が多数いらっしゃいました。還流ブームは去りつつあるとはいえ、まだまだ根強い人気があるんだなと感じた次第。
 それからアジア人て段ボール好きだよね。

 インチョンからフランクフルトに向う飛行機は成田・インチョン間より新しい機体でした。なんとシートについてるモニターがタッチパネル。そんなの珍しくないという御仁もおられるでしょうが、去年同時期に乗ったデルタは成田・デトロイト間は個別モニターすら無かったですからね。前の方に大型モニターが輝いているだけでしたからね。それがタッチパネルですからね。気分も良くなろうという物です。
 機内で見た映画は『グランド・イリュージョン』『42』『藁の盾』を観たのでした。

 フランクフルト行きの機体は荷物入れがバゴンて開いたりはしませんでした。さすが新型。

 フランクフルトに到着したら、今度はボンへ鉄道で。
 窓口で行き先を伝えて切符を買う程度の事は普通に出来るようになりましたよ。アメリカ生活、役に立ってます。鉄道窓口にお姉さんに、にこやかに「Danke schön」って言ったら「Your welcome」って返されました。通じたのか通じなかったのか判断に困る所です。

 フランクフルトからボンまではICEという速い高速鉄道を、ICというゆっくりな高速鉄道を使って向かいます。今回でボンは三回目ですが僕はICにしか乗った事がありません。というのもICEは速いんですがちょっとお値段高めで景色はあんまり楽しめない(らしいです)、ICは高速鉄道の癖にゆっくりですがお手頃価格で、しかもライン川沿いに走るので景色も素敵、となればIC一択ですよ。さらに言えば二等車一択ですよ。
 車中ではビールを飲んでいるおじさんがいて、飲み終わったと思ったらおもむろに次のビールを鞄から出してきて、いよいよドイツに来たなという感じ。
 
 ボンに着いたのは10月2日20時45分。20時間強の旅をして目的地へ到着したのでありますね。

 写真はこれから三ヵ月、僕が暮らすお部屋です。

ボンのお部屋

 家賃は月60000円程度で光熱費込、大学まで徒歩圏内という中々の物件。
 そして驚きなのが、まだ敷金を払ってないのに入居出来た事です。
 ヨーロッパのこういう緩さが素敵だわ。
|10/02| 活動コメント(0)TB(0)
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