去年の11月の一時帰国みたいに16日18ステージみたいな時もあるけど、ぽっかり空いた時には収入面がそれはつらいのです。いまちょうど、そのぽっかり期で御座いまして、だからといってボンヤリしている訳ではなく図書館に通ったりはしてますが、やっぱり人前に出ないと不安もありますわね。そんなこんなで若干仕事が増えて参りました。良かった良かった。
海外からの凱旋公演みたいな感じで仕事がバンバン来たりしないの?と聞かれる時もありますが、正直私の周囲の人たちは、僕が行ったり来たりするのに慣れきってしまいまして、この一ヶ月は「あ、帰って来てたんだ」が合言葉みたいでしたよ。全くもって。
帰国報告という意味では、先日の朝日新聞掲載は結構大きくて、あれをみて片岡一郎を思い出してくれた方も多くいた様であります。メディア露出は継続的にあってナンボの世界ですから、これからも頑張って紹介して貰えるようにしかけて行きたいものです。
あ、まだ朝日新聞の記事をご覧になっていない方は、こちらからどうぞ。
(お仕事 日本遺産:4)活動写真弁士・片岡一郎さん 語り芸、次代につなぐ
本音のそのまた本音を言えば、次代につなぐなんて大仰な事はあんまり考えていないのですけれどね。
自分が続けることで、次につながれば良いなと思っておりまして、逆に言えば自分が続けられなきゃ意味がないのです。
そういう訳で告知追加です。
●あるぽらんキネマ劇場 Vol.51
日時/2月22日15時~
演目/『血煙高田馬場』(現存最長版)、『国士無双』『チャップリンのパンとダイナマイト』
出演/片岡一郎、五十嵐正史(ギター)
会場/あるぽらん’89
料金/2000円(1ドリンク付)
ご予約・お問い合わせ/電話:03-3330-8341(PM6:30以降) メール:aruporan@nifty.com
このところあるぽらんでは大ネタが続いたので小品特集です。『血煙高田馬場』では頻繁に上映されているバージョンよりもちょっと長い阪です。『チャップリンのパンとダイナマイト』はポルデノーネでやったので日本に還元という訳です。音楽の方は違いますけど、あとプリントのバージョンも違いますけど、それは仕方御座んせん。キートンの短編は『文化生活一週間』かなと思っております。ここでは今回の欧州渡航のご報告もしますので、映画よりもそっちに興味があるわなんて方も是非。打ち上げも致します。打ち上げというか、会場でそのまま飲み始めます。

●サイレント映画ピアニスト柳下美恵のモボ・モガ計画 第六回
弁士が語る活動写真弁「史」
日時/3月1日19時30分~
出演/柳下美恵、片岡一郎
会場/総合藝術茶房 喫茶茶会記
料金/2500円(1ドリンク、懐かしいお菓子付)
ご予約・お問い合わせ/喫茶茶会記(15:00~23:30) ℡:03-3351-7904 Email:sakaiki@modalbeats.com
以前、ちょいちょいと会をやらせて貰っていた茶会記さんでのトークイベントです。困っちゃうよね、俺はモボじゃないからね。どうしようね。一応弁士の歴史についてお喋りする予定です。入門編的な話にするか、誰も付いてこられないようなマニアックな話にするか、いっそ恐竜の話をしちゃおうか(しません)。実演もやります。何の作品演ろうか『ロスト・ワールド』にすれば恐竜の話メインでいけるかしら。珍し目の資料も用意するつもりなので、興味のある方は是非。
真面目な話、結構な発見を最近してしまいまして、見せびらかしたいような、本気で論文か何かを書くまで取っておきたいようなで揺れておりますの。その日の気分で決めると思いますが。
私としては懐かしいお菓子が俺も貰えるのかが、目下の関心事であります。

●第680回無声映画鑑賞会 [傳次郎二役 山中貞雄と水戸黄門]
日時/3月25日18時30分~
演目/『嗚呼 山中貞雄』『水戸黄門 来国次の巻』『水戸黄門 密書の巻』
出演/上杉賢寿(嗚呼 山中貞雄)、片岡一郎(水戸黄門 来国次の巻)、澤登翠(水戸黄門 密書の巻)
会場/日暮里サニーホール コンサートサロン
料金/一般1800円 学生1600円 前売、電話&E-mail予約1500円
ご予約・お問い合わせ/電話 03-3605-9981 (受付時間 平日の午前10時~午後6時)
FAX 03-3605-9982
E-mail: katsuben@matsudafilm.com
久しぶりに師匠と一緒の仕事です。大河内主演の水戸黄門三部作の第一部と第二部の上映で、私の受け持ちは第一部の「来国次の巻」であります。脚本は日本映画なら知らぬ者はない山中貞雄です。古い映画に興味のない人に見せても、高確率で好評の『丹下左膳余話 百萬両の壺』を監督した山中貞雄です。3月に第一、二部の上映ですから、きっと4月に第三部の上映もあるでしょう。
天才と評され、現存する作品を見て我々も天才と感ずる山中貞雄は戦地で病死しております。この場で政治の何とという話はしたくないですが、山中貞雄を失ったというだけで、我々は戦争を反対するに十分な理由を持っていると確信するのです。当日販売のプログラムに作品解説を書くことになりましたので、興味のある方はお買い求めくださいませ。
折角なので私が持っている『水戸黄門 来国次の巻』が公開時の日活週報の画像でも上げとこうかね。

お仕事が割にあるのは有難いですが、一般公開の仕事が少ねぇなあ……。
だれかそういう方向の仕事、くれないかなぁ。
とか、言うみるだけ言ってみる。