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 肩こりが酷いです。
 そして「肩こり」とタイプしようとしたら指の癖で「片岡」と打ち込んでしまいました。こんにちは。
 腰も悪いのですが肩も悪いのです。運動神経はご想像の通り悪いですが、一番悪いのは頭です。
 知人の邦楽奏者には会うたびに「身体が歪んでる」と言われております。生まれつき目が悪いと歪むんですわ。
 いっぺん凄腕の整体師さんのお世話になってみたいと思っておりますが、なんか怒られそうじゃない?この歳でこんなんじゃ後が大変だよ、とかいって。
 たかが肩こりでこんなにシンドイんですから、重篤な病気に罹ったらワタシャどうなってしまうんでしょうか。
 尿路結石は経験してますが、あれよりも精神的に辛い事は幾らでもあるでしょうし。
 おお嫌だ。
 理想は六十歳前後で御入滅なんですが、子供でも出来た日にゃそうもいかんのでしょうな。
 

 それでですね、イベントタイトルが変わりました。
 新垣さんとのイベントです。
 新垣さんとのイベントと言えばまずは5月24日(もうすぐじゃないか!)の春のぐらもくらぶ祭り2015がありますが、タイトル変更になったのは7月開催の方。

 ということで「新垣隆の世界Vol.2」改め

●代官山映画研究会 vol.01
日時/7月28日19時~(18時開場)
演目/『浮草物語』
出演/新垣隆、片岡一郎、アーロン・ジェロー
会場/晴れたら空に豆まいて(代官山)
料金/前売り3,500円、当日4,000円+1D(600円)
予約/晴れたら空に豆まいて予約フォーム

新垣隆

 イベントタイトル変更の理由は、別に新垣さんサイドと揉めたとかじゃないんです。ご期待に沿えなくて申し訳ない。
 今後も代官山で映画イベントを定期的にやっていきたいので、新垣隆の世界じゃない方が良いんじゃないか、という判断です。加えて今回はアーロン・ジェロー先生もイベントの主役だからあんまり新垣さんを立てすぎるのも、やっぱり目的と少しずれてしまうのではないか、なんて配慮もあったります。
 私としてはね、お客さんが大勢お越し下さって、皆さんが楽しんでくれれば良いんです。
 立場上「活弁士の世界」とか言われたら抵抗しますけどね。基本的には何でも良いです。
 きっと良い物になると思います。『浮草物語』は私の愛する映画でもありますので一生懸命演ります。
 それにしても、この新垣さんの写真、良いなあ。可愛げがあって。

 さて、そんな可愛い新垣さんが無声映画を演奏する姿が見たい、7月まで待ちきれない、という方には春のぐらもくらぶ祭り2015ですよ。
 動いてる新垣さんが見てみたい、程度の軽めの関心でいらして頂いてかまいません。
 非常に気楽なイベントです。
 気楽だけれど、新垣さんと大谷さんが素晴らしい演奏を聞かしてくれます。私も一生懸命喋ります。保利さん、毛利さん、佐藤さんも濃密な他では聞けないお話を披露してくれるでしょう。
 気楽なイベントが気付いたら喜楽なイベントに変わっている事請け合いです。
 
 春のぐらもくらぶ祭り2015も含めたイベント情報は下記の通り。
Screen Translation and the Benshi Tradition in Japan
日時/5月21日18時~
演目/『血煙高田の馬場(Blood up at Takata-no-baba)』『専売特許(It's a gift)』『喧嘩安兵衛』
出演/片岡一郎、Markus Nornes
場所/British Academy (イギリス・ロンドン)

British Academy



●春のぐらもくらぶ祭り2015 『音と影』 ~戦前日本における映画と音楽の融合
日時/5月24日14時~(第一部)、16時30分~(第二部) *入れ替え無し
内容/
 第一部 戦前日本における映画と音楽の融合・サイレントからトーキー、その成熟期
      無声映画期の映画伴奏 / 紙恭輔と映画音楽 / エノケン映画とジャズ / 貴志康一と映画 / ミュージカル映画の世界ほか
 第二部 夢想する無声映画の進化
      現代における気鋭音楽家と活動写真弁士による伴奏つき無声映画の再現。
      新垣 隆らによる無声映画音楽についてのトーク / 新垣 隆(ピアノ)、大谷能生(サックス)の即興演奏による無声映画上映 / 片岡一郎(活動写真弁士)、新垣 隆(ピアノ)による『己が罪作兵衛』(1930年・松竹蒲田作品)の上映
出演/大谷能生(音楽家) 、佐藤利明(娯楽映画研究家) 、 毛利眞人(音楽評論家) 、 保利 透(アーカイブ・プロデューサー) 、片岡一郎(活動写真弁士)、新垣隆(ピアニスト)
会場/江戸東京博物館ホール(両国)
料金/ 2.000円(当日券/ 入れ替え無し)
※博物館併設の駐車場の出庫は17時30分までとなっておりますのでご注意ください。

春のぐらもくらぶまつり2015



●太秦江戸酒場 -新緑の陣-
日時/5月30日19時~21時30分
出演/片岡一郎
演目/『喧嘩安兵衛』『血煙高田馬場』
会場/太秦映画村(京都)
入場チケット/ 5,000円(飲食は別途)※購入は専用サイトから先払い制

太秦江戸酒場



●太秦江戸酒場 -新緑の陣-
日時/5月31日19時~21時30分
出演/片岡一郎
演目/『喧嘩安兵衛』『血煙高田馬場』
会場/太秦映画村(京都)
入場チケット/ 5,000円(飲食は別途)※購入は専用サイトから先払い制

太秦江戸酒場2



●Nippon Connection NO SILENCE, PLEASE!
日時/6月4日12時~
出演/片岡一郎(映画説明)、Günter A. Buchwald(演奏)
演目/『警察官』
会場/Cinema in the German Film Museum(ドイツ・フランクフルト)
協力/東京国立近代美術館フィルムセンター

ニッポンコネクション『警察官』



●Nippon Connection NO SILENCE, PLEASE!
日時/6月6日14時~
出演/片岡一郎(映画説明)、Günter A. Buchwald(演奏)
演目/『雄呂血』
会場/Naxoshalle Kino(ドイツ・フランクフルト)
料金/7,5€
協力/国際交流基金

ニッポンコネクション『雄呂血』



●BENSHI-WORKSHOP – BRINGING SILENT FILMS TO SPEAK
日時/6月7日15時~
講師/片岡一郎
会場/Mousonturm Studio 3(ドイツ・フランクフルト)

ニッポンコネクション ワークショップ



●代官山地下特撰劇場
日時/6月25日20時~(開場19時)
出演/片岡一郎、坂本頼光若林美保
演目/『監督と女優』他(片岡)、『サザザさん』他(坂本)、『裏下多漏(うらしもたろう)』(若林)
会場/山羊に、聞く?(代官山)
料金/前売・2500円 当日・3000円
予約/山羊に、聞く?予約フォームより → こちら

代官山地下特撰劇場1   代官山地下特撰劇場2
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|05/17| 活弁コメント(0)TB(0)
 昨日は私が人生をそのままお世話になっているMarkus Nornes先生のレクチャーを聞いて参りました。
 字幕で映画がもっと面白くなると題した講義は、ご本人は幾つも後悔が有ったようですが、聞いているこちらは大変刺戟的でした。折しも字幕翻訳に興味が出てきたところなのでタイミングもベストでしたしね。
 これを機会に字幕翻訳の歴史についてもちょっと勉強してみようかしら。

 勉強したい事ばかり増えます。 
 でも実際にやってるのかといえばそうでもなくて、勉強したい詐欺ですな。
 私もそうですが、こういう人って結構多いですね。一見勤勉なんだけど、蓋を開けて見ると大したことが無いという。
 反省せねばなりません。

 とりあえずは24日のぐらもくらぶに向けて『己が罪作兵衛』の説明台本書き&稽古に追いつめられているおる私です。
 一所懸命やりましょう。何事も。

 では心を入れ替えて公演情報です。

●記憶の場:昭和の大礼と映画都市京都
日時/6月14日14時~18時
出演/片岡一郎、柳下美恵(サイレント映画ピアニスト)、冨田美香(講演・立命館大学)、高木博志(コメンテーター・京都大学人文科学研究所)、小川佐和子(司会・京都大学人文科学研究所)
内容/第一部(14:00~15:30) 講師:冨田美香/高木博志
第二部(15:30~17:00) 無声映画上映会『崇禅寺馬場』『三朝小唄』 片岡一郎、柳下美恵
会場/京都大学時計台記念館国際交流ホールIII
料金/無料・申込み不要

 こういうアカデミックな場所は自分のフィールドって感じがしてきますね。
 現在活動している同世代の弁士にはそれぞれのフィールドがあると思うのですが、学術的な場は私の出番になる事が多い気がしています。おそらくはそれぞれの弁士がそれぞれのフィールドで「若手の弁士だとあなたが一番活躍してるんじゃないですか?」と言われているんじゃないでしょうか。それぞれのべんしが それぞれの分野で活躍して、いずれそれが大きなウネりになれば良いのですが。
 にしてもあなたこのイベント、講演があって、弁士がついて、生演奏で無料ですよ。
 なんという贅沢。しかも事前申し込み不要。いったいお客様がいらして下さるのか非常に不透明ですが、そこはそれ少なくても頑張りますし、多ければやっぱり頑張るんですね。『崇禅寺馬場』『三朝小唄』のどちらも初演です。嬉しいなあ。まだまだ演っていない作品が山の様にある。ひとつづつこなしてゆくだけで一生を過ごせるだけの分量が無声映画にはある。
 そしてまだどこかで発見されていない無声映画がひっそりと発掘を待っているのです。
 死ぬまでにあと何本かでも発見に関わりたいですよね。
 特に私は春翠の孫弟子だという意識もありますので、発掘にかけての関心が強いのです。意識高い系ですよ、俺。

人文研レクチャー表   人文研レクチャー裏

 

 いよいよ渡英が近づいて参りました。そして帰国したらすぐにぐらもくらぶです。
 あわせての御来場お待ちしております。

Screen Translation and the Benshi Tradition in Japan
日時/5月21日18時~
演目/『血煙高田の馬場(Blood up at Takata-no-baba)』『専売特許(It's a gift)』『喧嘩安兵衛』
出演/片岡一郎、Markus Nornes
場所/British Academy (イギリス・ロンドン)

British Academy



●春のぐらもくらぶ祭り2015 『音と影』 ~戦前日本における映画と音楽の融合
日時/5月24日14時~(第一部)、16時30分~(第二部) *入れ替え無し
内容/
 第一部 戦前日本における映画と音楽の融合・サイレントからトーキー、その成熟期
      無声映画期の映画伴奏 / 紙恭輔と映画音楽 / エノケン映画とジャズ / 貴志康一と映画 / ミュージカル映画の世界ほか
 第二部 夢想する無声映画の進化
      現代における気鋭音楽家と活動写真弁士による伴奏つき無声映画の再現。
      新垣 隆らによる無声映画音楽についてのトーク / 新垣 隆(ピアノ)、大谷能生(サックス)の即興演奏による無声映画上映 / 片岡一郎(活動写真弁士)、新垣 隆(ピアノ)による『己が罪作兵衛』(1930年・松竹蒲田作品)の上映
出演/大谷能生(音楽家) 、佐藤利明(娯楽映画研究家) 、 毛利眞人(音楽評論家) 、 保利 透(アーカイブ・プロデューサー) 、片岡一郎(活動写真弁士)、新垣隆(ピアニスト)
会場/江戸東京博物館ホール(両国)
料金/ 2.000円(当日券/ 入れ替え無し)
※博物館併設の駐車場の出庫は17時30分までとなっておりますのでご注意ください。

春のぐらもくらぶまつり2015



●太秦江戸酒場 -新緑の陣-
日時/5月30日19時~21時30分
出演/片岡一郎
演目/『喧嘩安兵衛』『血煙高田馬場』
会場/太秦映画村(京都)
入場チケット/ 5,000円(飲食は別途)※購入は専用サイトから先払い制

太秦江戸酒場



●太秦江戸酒場 -新緑の陣-
日時/5月31日19時~21時30分
出演/片岡一郎
演目/『喧嘩安兵衛』『血煙高田馬場』
会場/太秦映画村(京都)
入場チケット/ 5,000円(飲食は別途)※購入は専用サイトから先払い制

太秦江戸酒場2



●Nippon Connection NO SILENCE, PLEASE!
日時/6月4日12時~
出演/片岡一郎(映画説明)、Günter A. Buchwald(演奏)
演目/『警察官』
会場/Cinema in the German Film Museum(ドイツ・フランクフルト)
協力/東京国立近代美術館フィルムセンター

ニッポンコネクション『警察官』



●Nippon Connection NO SILENCE, PLEASE!
日時/6月6日14時~
出演/片岡一郎(映画説明)、Günter A. Buchwald(演奏)
演目/『雄呂血』
会場/Naxoshalle Kino(ドイツ・フランクフルト)
料金/7,5€
協力/国際交流基金

ニッポンコネクション『雄呂血』



●BENSHI-WORKSHOP – BRINGING SILENT FILMS TO SPEAK
日時/6月7日15時~
講師/片岡一郎
会場/Mousonturm Studio 3(ドイツ・フランクフルト)

ニッポンコネクション ワークショップ



●代官山地下特撰劇場
日時/6月25日20時~(開場19時)
出演/片岡一郎、坂本頼光若林美保
演目/『監督と女優』他(片岡)、『サザザさん』他(坂本)、『裏下多漏(うらしもたろう)』(若林)
会場/山羊に、聞く?(代官山)
料金/前売・2500円 当日・3000円
予約/山羊に、聞く?予約フォームより → こちら

代官山地下特撰劇場1   代官山地下特撰劇場2



●新垣隆の世界 Vol.2
日時/7月28日19時~(18時開場)
演目/『浮草物語』
出演/新垣隆、片岡一郎、アーロン・ジェロー
会場/晴れたら空に豆まいて(代官山)
料金/前売り3,500円、当日4,000円+1D(600円)
予約/晴れたら空に豆まいて予約フォーム

 諸般の事情によりイベントタイトルが変更になりました。
 近日中にアップデート致します。
|05/16| 活弁コメント(0)TB(0)
 自分の処理能力の限界を感じる今日この頃で御座います。
 おっつかないのよ。昔はDM葉書を全部手書きで書いて出したりしたもんですが、もう無理。
 メールでの案内もおっつかない。
 それは忙しいからではなくて、要領が悪いからなのです。
 思えば学生時代からすでに時間の使い方下手だったもんな。
 もっと上手くしなやかに生きて見たいのです。
 でも何となくギスギスしてる世の中だから不器用なくらいで丁度良いのかもしれません。

 本日の告知はこちら

●代官山地下特撰劇場
日時/6月25日20時~(開場19時)
出演/片岡一郎、坂本頼光若林美保
演目/『監督と女優』他(片岡)、『サザザさん』他(坂本)、『裏下多漏(うらしもたろう)』(若林)
会場/山羊に、聞く?(代官山)
料金/前売・2500円 当日・3000円
予約/山羊に、聞く?予約フォームより → こちら

 渡米記念パーティをやった山羊に、聞く?で妙なイベントをやることになりました。
 最初は弁士と無声映画をしっかりみせるイベントをやろうと相談していたのです。『イントレランス』と『戦艦ポチョムキン』と『カリガリ博士』を三ヵ月連続でやったらちょっと凄くないですか?とか相談していたんですが、どうしてこうなった。なぜ俺は『監督と女優』をやる事になっているのだ。全ては、なんか面白そうだから、がいけないのです。好奇心は人類を滅ぼします。多忙を極める坂本頼光さん、若林美保さんのスケジュールが奇跡的に合ったこの日に私が上手い事便乗させて貰っちゃうこの企画。このイベントに来て人生が深みを増したりは一切しない仇花Night。何かあっても自己責任。どうぞ気楽にお酒を飲みながら官能と笑いの世界を揺蕩う悦びを味わいにいらして下さい。

 本企画についてはフェイスブックページの紹介分がとてもよく雰囲気を出していますので、ご一読くださいませませ。

代官山地下特撰劇場1  代官山地下特撰劇場2
チラシも紅白で縁起がいいでしょ?

 これは余談ですが、当初の名作無声映画を上映しよう企画は7月28日に新垣隆さん、アーロン・ジェローさんをお招きしての『浮草物語』に結実しております。はい。

 ではそれ以外の公演情報もご覧くださいませ。

Screen Translation and the Benshi Tradition in Japan
日時/5月21日18時~
演目/『血煙高田の馬場(Blood up at Takata-no-baba)』『専売特許(It's a gift)』『喧嘩安兵衛』
出演/片岡一郎、Markus Nornes
場所/British Academy (イギリス・ロンドン)

British Academy



●春のぐらもくらぶ祭り2015 『音と影』 ~戦前日本における映画と音楽の融合
日時/5月24日14時~(第一部)、16時30分~(第二部) *入れ替え無し
内容/
 第一部 戦前日本における映画と音楽の融合・サイレントからトーキー、その成熟期
      無声映画期の映画伴奏 / 紙恭輔と映画音楽 / エノケン映画とジャズ / 貴志康一と映画 / ミュージカル映画の世界ほか
 第二部 夢想する無声映画の進化
      現代における気鋭音楽家と活動写真弁士による伴奏つき無声映画の再現。
      新垣 隆らによる無声映画音楽についてのトーク / 新垣 隆(ピアノ)、大谷能生(サックス)の即興演奏による無声映画上映 / 片岡一郎(活動写真弁士)、新垣 隆(ピアノ)による『己が罪作兵衛』(1930年・松竹蒲田作品)の上映
出演/大谷能生(音楽家) 、佐藤利明(娯楽映画研究家) 、 毛利眞人(音楽評論家) 、 保利 透(アーカイブ・プロデューサー) 、片岡一郎(活動写真弁士)、新垣隆(ピアニスト)
会場/江戸東京博物館ホール(両国)
料金/ 2.000円(当日券/ 入れ替え無し)
※博物館併設の駐車場の出庫は17時30分までとなっておりますのでご注意ください。


春のぐらもくらぶまつり2015



●太秦江戸酒場 -新緑の陣-
日時/5月30日19時~21時30分
出演/片岡一郎
演目/『喧嘩安兵衛』『血煙高田馬場』
会場/太秦映画村(京都)
入場チケット/ 5,000円(飲食は別途)※購入は専用サイトから先払い制

太秦江戸酒場



●太秦江戸酒場 -新緑の陣-
日時/5月31日19時~21時30分
出演/片岡一郎
演目/『喧嘩安兵衛』『血煙高田馬場』
会場/太秦映画村(京都)
入場チケット/ 5,000円(飲食は別途)※購入は専用サイトから先払い制

太秦江戸酒場2



●Nippon Connection NO SILENCE, PLEASE!
日時/6月4日12時~
出演/片岡一郎(映画説明)、Günter A. Buchwald(演奏)
演目/『警察官』
会場/Cinema in the German Film Museum(ドイツ・フランクフルト)
協力/東京国立近代美術館フィルムセンター



●Nippon Connection NO SILENCE, PLEASE!
日時/6月6日14時~
出演/片岡一郎(映画説明)、Günter A. Buchwald(演奏)
演目/『雄呂血』
会場/Naxoshalle Kino(ドイツ・フランクフルト)
料金/7,5€
協力/国際交流基金



●BENSHI-WORKSHOP – BRINGING SILENT FILMS TO SPEAK
日時/6月7日15時~
講師/片岡一郎
会場/Mousonturm Studio 3(ドイツ・フランクフルト)



●新垣隆の世界 Vol.2
日時/7月28日19時~(18時開場)
演目/『浮草物語』
出演/新垣隆、片岡一郎、アーロン・ジェロー
会場/晴れたら空に豆まいて(代官山)
料金/前売り3,500円、当日4,000円+1D(600円)
予約/晴れたら空に豆まいて予約フォーム

 諸般の事情によりイベントタイトルが変更になりました。
 近日中にアップデート致します。




 
|05/15| 活弁コメント(0)TB(0)
 人間生きていると騙される事がありますね。
 私も何度か御座います。上手い事言われて数十万騙されたりとかね。
 上手い話には裏がある……んですが、用心し過ぎても仕事にならない。何年にかに一度は我が身の幸福を神に感謝するような出来事があるのも事実です。信心ないけど。

 つまりですね、今現在素敵なお話が飛び込んできているんですね。
 でも本当に大丈夫なのかちょっと分らないんですね。
 これが騙りだったらダメージでかいな、乗るかな、降りるかな、と思いめぐらしております。
 まあ乗るんですが。
 良いご報告がここで出来ると良いのですが。

 騙されたら騙されたで話のタネになるから平気ですが。
 死ななきゃ何とかなるもんです。
 死ななくても痛いのと苦しいのは嫌ですが、弁士やってて拷問受けるような世の中ではないので大丈夫でしょう。

 今回の告知はドイツです。
 誰だい?「またドイツか」って思った方。
 良い国ですよ。経済的にも安定しているし。

 フランクフルトで毎年行われているニッポンコネクションという映画祭が御座います。
 日本映画専門の映画祭で、今年で15周年。
 ニッポンコネクションの面白いところは映画祭中心ではあっても、映画のの映画祭ではない所です。
 指圧があったり、お茶が飲めたり、緊縛師が居たりね。
 緊縛師の人は面白かったなあ。ドイツの方で、元々はSMに興味があって色々調べている内に日本の緊縛の美しさに魅せられて緊縛を始めてしまったお兄さんでした。私が日本から資料を送ってあげようか、と言ったら、物凄い喜びましてね。帰国してから送る用の緊縛の本やらDVDやらを一生懸命選んだのを懐かしく思い出します。
 結局その方、インドか何かに移住してしまって音信不通になっちゃいましたけどね。
 
 今年はどんな面白いことやるのかしらと公式サイトを見てみたら「妖怪ウォッチ弁当クッキングクラス」がありますよ。
 そうきたか、相変わらず攻めるな、ニッポンコネクション。

 前置きが長くなりました。
 私の出演情報です。


●Nippon Connection NO SILENCE, PLEASE!
日時/6月4日12時~
出演/片岡一郎(映画説明)、Günter A. Buchwald(演奏)
演目/『警察官』
会場/Cinema in the German Film Museum
協力/東京国立近代美術館フィルムセンター

 最近は阪妻阪妻言っておりますが、小杉家に皆様にも本当にお世話になっておるのです。
 『警察官』は去年ウィーンで説明をして大変に評判が良かった作品であります。今回もウィーンの夢再びと『警察官』を選びました。勿論、映画そのものは小杉勇主演で、内田吐夢監督ですから世界中どこに持っていても好評間違いないのです。あとは私の芸次第。

ニッポンコネクション『警察官』



●Nippon Connection NO SILENCE, PLEASE!
日時/6月6日14時~
出演/片岡一郎(映画説明)、Günter A. Buchwald(演奏)
演目/『雄呂血』
会場/Naxoshalle Kino
料金/7,5€
協力/国際交流基金

 このところ阪妻づいているワタクシです。
 昨年初演したとは思えないペースで『雄呂血』を説明していおります。
 キネカ大森でしょ、ワルシャワでしょ、そしてニッポンコネクションでしょ。
 こういうペースで仕事がくるからには、泉下の阪東妻三郎が私に「大いにおやんなさい」と言ってくれているのだと、前向きに解釈していきたいと思います。前向きじゃないと保たないからですね。振り返ると逃げ場がない気がして。おお怖。

ニッポンコネクション『雄呂血』


 どちらの作品も音楽は無声映画伴奏の第一人者Günter A. Buchwaldさんにお願いします。
 さてどんな『警察官』と『雄呂血』が飛び出しますか。楽しみでなりません。
 一度くらいドイツに遊びに行ってみたいな、と思っている方もこの機会に是非お越し下さいませ。
 会場には日本語が話せるスタッフや、物凄い強面の(でも気の良い)警備スタッフがおりますので普段から安心なフランクフルトがさらに安心です。
 安心といっても昨年、窃盗団に狙われたけどな、俺。
 にしてもNO SILENCE, PLEASE!って良いタイトルじゃないですか。無声映画を思いっきり楽しんでやろうとする気迫すら感じます。こういう姿勢を見習って頂きたい(誰に?)。

 そしてさらにワークショップもやるそうです。

●BENSHI-WORKSHOP – BRINGING SILENT FILMS TO SPEAK
日時/6月7日15時~
講師/片岡一郎
会場/Mousonturm Studio 3

 日本では基本的にお断りしている講師仕事ですが、海外だと割と喜んでやる私です。 
 日本で教えるのと、海外で教えるのはちょっと意味合いが違うと思っているのです。
 しかしこうやって並べてみると、全部会場が違うな。無事にたどり着けるのか心配になって来たぞ。

 ニッポンコネクション ワークショップ

 ニッポンコネクションには過去二回(2008年、2012年)参加しています。
 参加するたびに人生が一歩前に前進するきっかけが貰えた思い入れの強い映画祭です。
 「世界で愛される日本」が大好きな昨今のテレビ業界の方々にも是非取材をして頂きたいと思っています。ここには日本映画と日本文化を好きで楽しんでいる人が大勢います。カンヌやヴェネチアやアカデミー賞も良いけどさ、こっちだって素晴らしい映画祭なんだぜ。

それ以外の出現場所は以下の通り


Screen Translation and the Benshi Tradition in Japan
日時/5月21日18時~
演目/『血煙高田の馬場(Blood up at Takata-no-baba)』『専売特許(It's a gift)』『喧嘩安兵衛』
出演/片岡一郎、Markus Nornes
場所/British Academy

British Academy


●春のぐらもくらぶ祭り2015 『音と影』 ~戦前日本における映画と音楽の融合
日時/5月24日14時~(第一部)、16時30分~(第二部) *入れ替え無し
内容/
 第一部 戦前日本における映画と音楽の融合・サイレントからトーキー、その成熟期
      無声映画期の映画伴奏 / 紙恭輔と映画音楽 / エノケン映画とジャズ / 貴志康一と映画 / ミュージカル映画の世界ほか
 第二部 夢想する無声映画の進化
      現代における気鋭音楽家と活動写真弁士による伴奏つき無声映画の再現。
      新垣 隆らによる無声映画音楽についてのトーク / 新垣 隆(ピアノ)、大谷能生(サックス)の即興演奏による無声映画上映 / 片岡一郎(活動写真弁士)、新垣 隆(ピアノ)による『己が罪作兵衛』(1930年・松竹蒲田作品)の上映
出演/大谷能生(音楽家) 、佐藤利明(娯楽映画研究家) 、 毛利眞人(音楽評論家) 、 保利 透(アーカイブ・プロデューサー) 、片岡一郎(活動写真弁士)、新垣隆(ピアニスト)
会場/江戸東京博物館ホール(両国)
料金/ 2.000円(当日券/ 入れ替え無し)
※博物館併設の駐車場の出庫は17時30分までとなっておりますのでご注意ください。

 世間をお騒がせした新垣隆さんがゲスト出演です。
 ここでもお騒がせしてしまうのか?それを確認するためには来るしかないね、こりゃ。

春のぐらもくらぶまつり2015


●太秦江戸酒場 -新緑の陣-
日時/5月30日19時~21時30分
出演/片岡一郎
演目/『喧嘩安兵衛』『血煙高田馬場』
会場/太秦映画村
入場チケット/ 5,000円(飲食は別途)※購入は専用サイトから先払い制

太秦江戸酒場


●太秦江戸酒場 -新緑の陣-
日時/5月31日19時~21時30分
出演/片岡一郎
演目/『喧嘩安兵衛』『血煙高田馬場』
会場/太秦映画村
入場チケット/ 5,000円(飲食は別途)※購入は専用サイトから先払い制

太秦江戸酒場2


●新垣隆の世界 Vol.2
日時/7月28日19時~(18時開場)
演目/『浮草物語』
出演/新垣隆、片岡一郎、アーロン・ジェロー
会場/晴れたら空に豆まいて
料金/前売り3,500円、当日4,000円+1D(600円)
予約/晴れたら空に豆まいて予約フォーム

 諸般の事情によりイベントタイトルが変更になりました。
 近日中にアップデート致します。
|05/14| 活弁コメント(0)TB(0)
 告知案件が溜まってきております。
 告知が面倒に思える程に仕事があるのは大変うれしい事です。もう少し頑張って、自分はあんまり告知をしなくてもお客様にいらして頂けるような体制が出来たら最高なのですが、そんな時がくるものやら。

 「渋谷らくご」というイベントが中々集客に苦労しているそうであります。
 プログラムを見ていると意外性こそ無いものの意欲的な顔付けですし、もうちょっと来ても良さそうな物ですが何と言っても都内では膨大な数の落語会が連日行われているので新しいレギュラー企画が定着するのは大変なのでしょう。興行の面白くも難しいのは、この人さえ出しておけば絶対にお客様にいらして頂けるという方程式が無い事でしょうか。私は元々落語ファンでして、一時期はあちらの落語会、こちらの寄席とフラフラ見に行っていた時期があります。弁士になるにあたって、あの落語ファンの一割でもこちらに目を向けて貰えればと思っていたのですが、現実はなかなか難しいと言わざるを得ません。時間面でも金銭面でも落語を聴きつつ、さらに活動写真もある程度以上の頻度でとはいかないようでありますね。
 新しいジャンルを紹介するのも、新しい落語会をプロデュースするのも楽ではありません。
 不景気だしね。

 ま、みんな頑張っているのです。アタクシも頑張ります。
 
 さて本日の告知は太秦江戸酒場です。

●太秦江戸酒場 -新緑の陣-
日時/5月30日19時~21時30分
出演/片岡一郎
演目/『喧嘩安兵衛』『血煙高田馬場』
会場/太秦映画村
入場チケット/ 5,000円(飲食は別途)※購入は専用サイトから先払い制

●太秦江戸酒場 -新緑の陣-
日時/5月31日19時~21時30分
出演/片岡一郎
演目/『喧嘩安兵衛』『血煙高田馬場』
会場/太秦映画村
入場チケット/ 5,000円(飲食は別途)※購入は専用サイトから先払い制

 二日続けて太秦映画村で説明を致します。
 自分のブログなので自分の情報のみですが、是非とも太秦江戸酒場のリンクでイベントの概要をご覧頂きたいのです。
 太秦映画村の存在は皆さんご存知でしょう。あまりコンテンツという語は好きではないですが、太秦映画村くらいコンテンツ力を有した日本らしいテーマパークは他に中々ないと思います。なにしろ江戸を味わえる。しかも実際に映画撮影に使われている。
 さて、この太秦に撮影所を建てたのは誰か?
 それは日本映画史上不世出のスター阪東妻三郎に他なりません。
 阪東妻三郎が撮影所を拓き、未だに同じ敷地が時代劇の聖地として機能している。ここで阪東妻三郎が撮った映画を上映したら……。ウキウキしませんか?しかも本企画をプロデュースして下さったのは阪東妻三郎のお孫さんで、目下売出し中の俳優・田村幸士さんです。
 思えば去年は物凄い一年でした。キネカ大森30周年記念興行では阪東妻三郎のお孫さんである田村幸士さんの見ている前で『雄呂血』を説明し、チャップリンスクリーンデビュー100周年の年のポルデノーネ無声映画祭ではチャップリンのお孫さんであるチャーリー・シストヴァリスさんの前でチャップリン初期短編を説明したのです。僥倖と言わずして何と申上げましょうや。

 話は脇に逸れましたが、太秦江戸酒場では江戸の町並みの中で旦那になって夢の一夜を楽しもうという企画なのです。
 映画を見るというよりは、異世界を楽しむつもりでお運び頂ければ幸いです。
 余談ですが幸士さんに「弁士やる?」って訊いたら「今回はよしましょう」と断られてしまいました。しかしいずれ幸士さんには阪妻作品の説明を演って貰おうとアタクシ決めております。阪東妻三郎こと田村傳吉さんも、自分の孫が自分の写真を説明したら喜んで下さるのではないかと思うのです。と、これは私の勝手な思い入れ。

 ともあれ阪妻縁の地で『喧嘩安兵衛』を説明するのです。
 気合を入れて行きますよ。
 いずれは太秦映画村で『雄呂血』を上映したいですね。
 あとはあれだね、お女郎さんと遊びた(略)

太秦江戸酒場


 それ以外の告知は下記の通り。
 これから連日告知をします。どうぞお付き合いくださいませ。

Screen Translation and the Benshi Tradition in Japan
日時/5月21日18時~
演目/『血煙高田の馬場(Blood up at Takata-no-baba)』『専売特許(It's a gift)』『喧嘩安兵衛』
出演/片岡一郎、Markus Nornes
場所/British Academy

British Academy


●春のぐらもくらぶ祭り2015 『音と影』 ~戦前日本における映画と音楽の融合
日時/5月24日14時~(第一部)、16時30分~(第二部) *入れ替え無し
内容/
 第一部 戦前日本における映画と音楽の融合・サイレントからトーキー、その成熟期
      無声映画期の映画伴奏 / 紙恭輔と映画音楽 / エノケン映画とジャズ / 貴志康一と映画 / ミュージカル映画の世界ほか
 第二部 夢想する無声映画の進化
      現代における気鋭音楽家と活動写真弁士による伴奏つき無声映画の再現。
      新垣 隆らによる無声映画音楽についてのトーク / 新垣 隆(ピアノ)、大谷能生(サックス)の即興演奏による無声映画上映 / 片岡一郎(活動写真弁士)、新垣 隆(ピアノ)による『己が罪作兵衛』(1930年・松竹蒲田作品)の上映
出演/大谷能生(音楽家) 、佐藤利明(娯楽映画研究家) 、 毛利眞人(音楽評論家) 、 保利 透(アーカイブ・プロデューサー) 、片岡一郎(活動写真弁士)、新垣隆(ピアニスト)
会場/江戸東京博物館ホール(両国)
料金/ 2.000円(当日券/ 入れ替え無し)
※博物館併設の駐車場の出庫は17時30分までとなっておりますのでご注意ください。

 世間をお騒がせした新垣隆さんがゲスト出演です。
 ここでもお騒がせしてしまうのか?それを確認するためには来るしかないね、こりゃ。

春のぐらもくらぶまつり2015



●新垣隆の世界 Vol.2
日時/7月28日19時~(18時開場)
演目/『浮草物語』
出演/新垣隆、片岡一郎、アーロン・ジェロー
会場/晴れたら空に豆まいて
料金/前売り3,500円、当日4,000円+1D(600円)
予約/晴れたら空に豆まいて予約フォーム

 諸般の事情によりイベントタイトルが変更になりました。
 近日中にアップデート致します。



|05/13| 活弁コメント(0)TB(0)
 えらいやっちゃですよ。
 貧乏ヒマなしとは良く言ったもので、次から次へと襲ってくる雑事をかいくぐりながら仕事をしております。
 割合で言うと雑事7に対して、仕事が3といった感じでしょうか。そりゃ雑事も仕事がらみではありますが、にしてもレート悪いよね。レートが悪いと言えば今回のポーランド公演で貰った出演料のポーランドズロチを日本円に換金したら、余りのレートの悪さに白目の割合が増えたよね。本当にンもうってなったけれど仕方御座いませんね。ちなみに我が家には日本で全く換金できないクロアチアクーナが一万円分も眠っています。これもどうしたものか。日本でどころかドイツでも換金できないんだぜ。だけどクロアチアで使おうとしたら、現地の人が何でも買ってくれるから使えないんだぜ。全く経済を回さない弁士ですよ。不景気なのも俺が悪いんだな。

 さて、間が空いてしまいましたがポーランド公演のレポートの続きです。
 衝撃の『國民の創生』を見て、その翌日。私の演目は『雷電』と『子宝騒動』です。
 喜劇は怖いんです。海外まで来てウケないと針のむしろじゃないですか。あいつ何しに来たんだって事になっちゃうじゃないですか。『雄呂血』みたいなのは心配ないのです。ある種の社会を切り取っていて、世代を超えたメッセージ性がありますから。一方で喜劇は、ある時期は面白かったけど数年経つと丸っきりウケない、なんて事もままありますから。気を付けたいものです。気を付けようがないですが。

 この日ご一緒したのはWacław Zimpelさん。洒落っ気のあるジャジーな音で作品にも上手くハマりました。
 この日は何のかんのとトラブルが多くて、リハが一切出来なかったんですね。演者側には大した問題はなかったのですが、スタッフサイドで大きな問題が起こってしまいました。今回の公演では事前に説明台本をお送りして、全て私の喋る内容を事前にポーランド語に翻訳、本番では喋りに合わせて字幕を投影する形式でした。字幕を操作するオペレーターさんの席は映写室の中にあります。つまりオペレーターさんは僕が喋っている事を生の音で聞いて居るのではなく、スピーカーを通じて聞きながら作業をしなければならない環境であったのですが、なんと本番が始まったら昨日は音を出していたスピーカーがウンともスンともいわない。これでは喋りに字幕を合わせようがない……。
 どうやら誰かがケーブルを抜いちゃってたらしいんですね。理由は不明ですが。
 後で聞くと映写室の中はそれで大慌てだったそうな。
 やっぱりリハーサルは五分でいいからやっとくべきね。

 ま、終わりよければ全て良しで、両作品とも好評でありました。

 そして自分の出番が終わった後のお楽しみはグリフィスの”The Avenging Conscience of Thou Shalt Not Kill”(1914)です。グリフィス唯一のホラー作品で、私は未見とくれば翌日が帰国だろうと見ない訳にはゆきません。
 音楽は二人組のガールズバンドSoundz Goodさん。
 昨日、大変な経験をして今夜はどうなるだろうと色んな意味で期待を高めている内にお二人の登場。

 美人!な気がする。
 近くでお話する訳じゃないから細かい造作は分かりませんけれど、遠目に見ると美しい。
  
 動画も上がってたからリンクしちゃいましょ。



 で、演奏ですが、良かったんですよ。
 エレキギターとチェロが中心で、それ以外にもマラカスだとかの小道具を幾つか持ち込んでました。
 伴奏をするというよりは、心音や足音などを楽器で表現して世界観を作り上げてゆく感じ。

 こうやって褒めてると、どうせ見た目でしょ?と思われる方もいらっしゃいましょう。
 実は見た目なんですね。俺、音楽の上手い下手は分らないから。だって見た目は大事なんですよ。
 無声映画の魅力について問われた時に「今の人間が参加できるのが魅力だ」とよく答えんるんです。弁士だけじゃなくて、様々なミュージシャンがそれぞれの音楽でアプローチできるのが無声映画の良さであり、これからの世の中に無声映画を問うてゆく時に不可欠の要素であると僕は確信しているのです。
 そんな風に言っていた自分がガールズバンドは見落としていた。これは痛恨です。
 実際、女の子がパフォーマンスをしているだけで目尻を落し、鼻の下を伸ばしつつ「彼女は才能がある。長年見てきた俺だから分かる」っていうヲッサン長年のお客様は少なからずいらっしゃいます。そういう層に大受けなんでないだろうか、ガールズバンドで無声映画。下衆かもしれませんが、そういう切り口で見せてゆくのも大切なんです。あの手この手で裾野を広げてゆかないといけない業界なんです。映画マニアのお客様はありがたい。弁士を好きでも、あるいは弁士を嫌っていても、やっぱり有難い。しかし人数が少ない。無声映画までフォローしてくれる映画マニアだけをターゲットにしていても商業としては成立しないんですね。実に悩ましい処であります。

 という訳で、我こそはと思うガールズバンドの皆様、無声映画に挑戦してみてはいかがかしら?

|05/12| もやもやコメント(0)TB(0)
 告知で無い投稿です。
 でも一つだけ先に告知させて。

 5月24日はぐらもくらぶです。
 大谷能生さん、新垣隆さんの演奏が聞けるだけで2000円なら充分元の取れる企画ですので、おそらくは大勢のお客様にお越し頂けると思いますが、なにぶん予約なしの当日のみですので本当にいらしていただけるのか関係者一同不安になっている時期で御座います。もしこのブログを見ていて行こうかなと思っている方はコメント欄でも結構ですし、あるいはツイッターやフェイスブック等で「これ面白そう!誰か一緒に行かない?」とステマ気味にアレして頂けろと嬉しい今日この頃であります。

●春のぐらもくらぶ祭り2015 『音と影』 ~戦前日本における映画と音楽の融合
日時/5月24日14時~(第一部)、16時30分~(第二部) *入れ替え無し
内容/
 第一部 戦前日本における映画と音楽の融合・サイレントからトーキー、その成熟期
      無声映画期の映画伴奏 / 紙恭輔と映画音楽 / エノケン映画とジャズ / 貴志康一と映画 / ミュージカル映画の世界ほか
 第二部 夢想する無声映画の進化
      現代における気鋭音楽家と活動写真弁士による伴奏つき無声映画の再現。
      新垣 隆らによる無声映画音楽についてのトーク / 新垣 隆(ピアノ)、大谷能生(サックス)の即興演奏による無声映画上映 / 片岡一郎(活動写真弁士)、新垣 隆(ピアノ)による『己が罪作兵衛』(1930年・松竹蒲田作品)の上映
出演/大谷能生(音楽家) 、佐藤利明(娯楽映画研究家) 、 毛利眞人(音楽評論家) 、 保利 透(アーカイブ・プロデューサー) 、片岡一郎(活動写真弁士)、新垣隆(ピアニスト)
会場/江戸東京博物館ホール(両国)
料金/ 2.000円(当日券/ 入れ替え無し)
※博物館併設の駐車場の出庫は17時30分までとなっておりますのでご注意ください。


春のぐらもくらぶまつり2015

 さて先日、ポーランドに行って参りました。
 大学での講義と実演で三日間喋り通しで、実に密度の高い充実した時間でしたが、中でも印象的だったのは、あるミュージシャンの演奏でグリフィスの作品を見た事でした。

 ワルシャワでは毎年無声映画祭が行われていて、今年は12回目の開催でした。私は『雄呂血』『子宝騒動』『雷電』の三本を説明いたしました。どの作品も現地のミュージシャンが演奏をして、私が説明をするスタイルで上映。『雄呂血』の代名詞ともいえる、あのチャンバラシーンでは「さくら」をアレンジした曲が演奏され、しかもこれが勇ましさ、悲しさ、美しさを同時に併せ持った実に良い演奏でして、実に刺激的。こういう選曲は却って日本人だと出来ないかもしれません。
 そんなこんなで『雄呂血』の評判は上々、次がグリフィスの『國民の創生』をアメリカから来たドラマーの演奏で上映でした。私も『國民の創生』は説明した経験がありますが、そりゃ大変なんだあれは。長いから。

キノイリュージョン
キノ イリュージョン
 
 この映画祭の会場はKino Iluzjon(キノ イリュージョン)と言いまして、素敵な事にスクリーンの前にオーケストラピットがあるんです。つまり劇場が無声映画を上映する前提で作られている。当然ながらピットの中にいるミュージシャンの姿は見えません。そこにドラマー氏から不満が出た。

オケピ
オーケストラピット

 別に名前を伏せる必要も無いですね。
 その方のお名前はSean Noonanさんと言います。この方のパフォーマンスについて若干批判的な表現を使うかもしれませんが否定をするつもりは無いのをあらかじめお断りしておきます。

 さてこのSeanさん、猫の被り物をして演奏するからお客さんから姿が見えないのは困ると。
 ついては猫の被り物を見せる方法は無いか、というのでスクリーン脇にもう一つスクリーンが設置される事になったのです。これ自体は面白い試みでした。映画だけ見られれば良いんだ、演者なんか映画の邪魔にならないように何となく演奏していろ、という方ならいざ知らず、人間がパフォーマンスをしていればそちらも見てみたくなるのが当然の心理ですから。
 そこでこんな風にスクリーンとプロジェクターが配置されたのですね。

サイドスクリーン

 さて当日です。
 なんでもSeanさん、猫は止めたと。
 理由は分かりませんが、ここでサイドスクリーンの存在意義が80%程失われたのでした。嗚呼。
 上映前の主催者あいさつの後に場内に入ってきた彼は金色のローブをまとっていました。ボクシングのチャンピオンみたい。かましてくれます。俺がどんなに頑張って紋付を着ても、あそこまでのインパクトは出せません。やるなSean。でも俺は猫が見たかった。

 『國民の創生』の上映が始まります。
 演奏メンバーはSeanさんのドラムに加え、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの四人編成。
 映画と共に厳かに音楽が流れますが、合わねぇ、ちっとも映画の雰囲気に合わねぇ。
 Seanさんが何か喋りはじめた。まさか弁士なのか、ドラム兼弁士か。アメリカ版山崎バニラか?
 いや違う。字幕を読んでるんじゃない。映画と関係ない事を喋ってる。時々歌ったり咆えたりもする。
 家族だんらんのシーンで「Reincarnation(輪廻転生)」を連呼している。そんなテーマ、この映画に有ったか?無えよな?
 「Cold world」って繰り返してる。戦争のシーンで分かるような分らないような……。
 「私の影はどこ?どこにもない。あれは私の影じゃない」とかなんとか言っている。

 『國民の創生』は190分御座います。
 このパフォーマンスは3時間行われました。
 びっくりしたね、俺は。
 この映画祭では通常、上映終了後に主催者がもう一度登壇してミュージシャン(もちろん弁士も)を紹介して拍手で終演が基本的な流れなのですがSeanさんてばオーケストラピットにカメラがある事を把握してるもんだから、その場でメンバー紹介を始めちゃって主催者が出てくるタイミングを奪っちゃった。しょうがないからお客さんも困った感じで拍手して、主催者困惑顔で、Seanさんはバンドメンバーとピットの底で抱き合ってやり切った感を爆発させている。
 もうね、最高の光景でしたよ。
 彼は下手なミュージシャンではありません。公式サイトを見ても大変なスケジュールをこなしている売れっ子です。
 ただし彼が日本に呼ばれてフィルムセンターで演奏したら暴動が起きますね。弁士が一応はストーリーを尊重して喋っても文句を言う人が出る環境で、彼の様なパフォーマンスは金返せと受付に文句を言う方続出でしょう。

 Sean氏は映画を無視して勝手な演奏をしたのか?
 答えは否です。映画の流れを無視している様でいて、ちゃんと曲の変わり目と映画のシーンがリンクするように構成されていましたし、あの詩や歌も彼なりに映画からインスピレーションを受けて発したものなのだと思います。聴衆が共感できないだけで。できない、は適当ではない表現かもしれません。できなかった、という方が近いでしょう。

 無声映画上映の基本的な理念は、映画が主で演者は従です。
 彼は徹頭徹尾演者が主であろうとした。そういう形態の無声映画上映があっても良いし、現に少なからず行われています。ただし今回のコンセプトとは合わなかった。もし彼の様なミュージシャンと無声映画のコラボを試みるならオーケストラピットを使ってはいけないのです。舞台上に上げて、映画に被ろうがお構いなしにスポットライトを浴びせて上演すれば、きっと素敵な空間になったのではないかと思います。
 惜しむらくは事前の確認が双方ともに不足していた、という事でしょう。

 上映が終わってみればもう午前一時。
 翌日には『子宝騒動』と『雷電』の説明もあるので、稽古もしなければならない私はホテルへ向かって夜道をあるいたのです。しかしその夜の稽古はさっきの演奏が思い出されてしまい、あんまり意味がありませんでした。

 そして翌日、『子宝騒動』と『雷電』を説明した私は、またしても現地ミュージシャンに大きな衝撃を受ける事になるのです。

 

  続く
|05/06| もやもやコメント(0)TB(0)
 どうも世界を股に掛ける活動写真弁士の片岡一郎さんです。
 自分で言ってりゃ世話ねえよ。
 最近あんまりこの「世界を股に~」って表現でご紹介頂くことが多い物で、有難いとは分かりつつ若干飽きてきたのも事実です。何か新しい表現が欲しい処でありますね。どうすりゃ良いんだろ。海外で捕まるとかすれば良いんだろうけど、それじゃマイナスが大きすぎるしね。
 
 そんな些細な悩みの他は特に苦しんでいないワタクシ、先日はポーランドに行って参りました。
 ワルシャワ無声映画祭です。ここでは非常に愉快な体験をしたので、近日中にブログに書きたいと思っております。
 無声映画を現代で上映する楽しさと難しさを同時に感じられる意義深い仕事でした。
 現代で無声映画があんまり知られていないのは、正直魅力を上手く伝えられていないからだと思いますね。
 面白いもの、無声映画。
 にしても『雄呂血』の反響は素敵だった。やっぱり凄いな『雄呂血』。どうしたって春翠系統の弁士には最重要作になってしまいますね。

 英国アカデミー学会で何をやるかと申しますと、今回は映画の翻訳についての研究会なのです。
 そこで無声映画時代の翻訳装置としての弁士が紹介されるという訳。

 題して「Screen Translation and the Benshi Tradition in Japan」だ。どどーん。
 ああ、もっと英語を頑張って学会で全部自力で発言して質疑応答が出来るようになりたいな。
 がんばらねば。まだ出来ないの?って感じもしますが我ながら。

 では発表の詳細です。といっても流石に誰も来ないでしょうけど。

Screen Translation and the Benshi Tradition in Japan
日時/5月21日18時~
演目/『血煙高田の馬場(Blood up at Takata-no-baba)』『専売特許(It's a gift)』『喧嘩安兵衛』
出演/片岡一郎、Markus Nornes
場所/British Academy

British Academy

さてBritish Academyの前には神保町シアターですよ。

●1度はスクリーンで観ておきたい――ゴールデン名画劇場
日時/5月4日13時15分~
演目/『夜ごとの夢』
出演/片岡一郎、天池穂高
会場/神保町シアター
料金/1,500円 (◆トーキー作品 =一般¥1200/シニア¥1000/学生¥800)

 『夜ごとの夢』は今回初演です。現在みっちり稽古中。成瀬の雰囲気が上手く演れれば良いですが。はてさてどうなりますか。本作の主題歌は古賀政男作曲、久保田宵二作詞の『ほんとにさうなら』です。天池さんは劇中でこの曲を使うのか、それともあえて使わずに演奏するのか。これも見どころ聞きどころですね。



ゴールデン名画劇場

 
 さらに帰国してすぐ、昨年大好評だったぐらもくらぶが御座います。今年も参加でまた嬉し。

●春のぐらもくらぶ祭り2015 『音と影』 ~戦前日本における映画と音楽の融合
日時/5月24日14時~(第一部)、16時30分~(第二部) *入れ替え無し
内容/
 第一部 戦前日本における映画と音楽の融合・サイレントからトーキー、その成熟期
      無声映画期の映画伴奏 / 紙恭輔と映画音楽 / エノケン映画とジャズ / 貴志康一と映画 / ミュージカル映画の世界ほか
 第二部 夢想する無声映画の進化
      現代における気鋭音楽家と活動写真弁士による伴奏つき無声映画の再現。
      新垣 隆らによる無声映画音楽についてのトーク / 新垣 隆(ピアノ)、大谷能生(サックス)の即興演奏による無声映画上映 / 片岡一郎(活動写真弁士)、新垣 隆(ピアノ)による『己が罪作兵衛』(1930年・松竹蒲田作品)の上映
出演/大谷能生(音楽家) 、佐藤利明(娯楽映画研究家) 、 毛利眞人(音楽評論家) 、 保利 透(アーカイブ・プロデューサー) 、片岡一郎(活動写真弁士)、新垣隆(ピアニスト)
会場/江戸東京博物館ホール(両国)
料金/ 2.000円(当日券/ 入れ替え無し)
※博物館併設の駐車場の出庫は17時30分までとなっておりますのでご注意ください。

 世間をお騒がせした新垣隆さんがゲスト出演です。
 ここでもお騒がせしてしまうのか?それを確認するためには来るしかないね、こりゃ。

春のぐらもくらぶまつり2015



●新垣隆の世界 Vol.2
日時/7月28日19時~(18時開場)
演目/『浮草物語』
出演/新垣隆、片岡一郎、アーロン・ジェロー
会場/晴れたら空に豆まいて
料金/前売り3,500円、当日4,000円+1D(600円)
予約/晴れたら空に豆まいて予約フォーム

 もいっちょ新垣さんとの共演です。
 なんかこの並びイヤらしいね。はやく間に別の仕事を入れて告知を挟みこまなければ。
 現在開催がほぼ決まっていて、近く告知開始になるイベントがありますが、これがまた違った意味でイヤらしいんだ。
 乞うご期待。

 どれもこれも頑張って準備しておりますので、皆さまの御来場をお待ちしております。
 では『夜ごとの夢』の稽古に戻ります。
|05/02| 活弁コメント(0)TB(0)