オリンピックロゴで大騒ぎですね。
安保法案もどこへやら。
ロゴが変わると、関連の印刷物とかグッズが全部作り直し次なるじゃないですか。
そのお金ってどこから出てくるんでしょうか。
ちょっと愚痴りますとね、今回の渡欧に合わせて協賛を募った訳です。色んな企業さんにアタックして。
そうすると時期も時期でしたから、ほとんどの返答は「今年の予算はもう確定してしまっているので」なんですね。
でもロゴ変わるじゃん。来年度になる前に新しいポスターとかじゃんじゃん刷るじゃん。
以前、とある地方文化ホールに企画書を持ち込んだことがあるんです。
担当者さんの返答は「今年の予算はもう確定してしまっているので」でした。
その方が座る窓口の脇に「マツケンサンバ来たる」みたいなポスターが貼ってありましてね。
マツケンサンバが流行ってから半年も経ってない頃でしたよ。
その予算はどっから出たんだっていうさ。
私だってもう大人ですから本音と建前は分りますよ。
究極的に言えば、予算が決まっていてなおやってみたい企画を提示できないこっちがいけないんです。
ただもうちょっと金以外の話が出来んもんかね、この国は。
どうせならオリンピックも金満五輪にしちゃえば良いじゃねえかと思いますね。
金をバラまいて、五輪史上最悪に趣味の悪い大会にしちゃう。
問題は全て金で解決して、純金のトイレに六甲の水かなんかを流して、男性選手は吉原フリーパス(通訳同行)、女性選手はホストクラブフリーパス(通訳同行)、選手村を縦横にベルトコンベヤーが走って寿司が回っていて、日本中からパイプを引っ張って各地の名湯がダイレクトに届いて、競技場はさらに費用をかけて金無垢のボディにダイヤの目を入れたしゃちほこを乗っけて。で、終わったら全部跡形もなくブッ潰しちゃってさ。
なのに競技場の中だけは極度に厳粛で、審判は正確で公平な人ばっかりで。
何にしても定期的に行われる巨大なイベントには、それだけ多くの利権をむさぼろうとする人が寄って来るんですから大変ですわね。クリーンなだけじゃ出来ない事も多いだろうし。無声映画業界なんて金にならないからダーティな人達が全く近寄ってこないもの。とってもクリーン。見えない所までピッカピカで驚きの白さ。
そんなクリーンな業界の私から協賛のお願いです。
以下数行定型の協賛お願い文
今回の渡欧では企業メセナ協議会様より助成認定制度の認定を頂きました。これにより渡欧事業への寄付をする事で寄付者に税制上の優遇措置が得られるようになります。芸術家にも寄付者にもメリットを設け、芸術の振興を図るこの制度を知って頂くと共に、本事業への御支援をお願い致します。
助勢認定制度についての詳しいご案内はこちら
いろいろゴタゴタしている日本ですが、海外では日本に興味を持ち、日本を愛してくれているイベントが沢山あります。
今回呼んで頂いたのもそんなイベントのひとつです。
●Camera Japan Festival 2015
The Scent of Pheasant’s Eye: An Episode from the Tales of Flowers日時/9月25日19時30分~
演目『乙女シリーズその1 花物語 福壽草』
出演/片岡一郎、Kevin TOMA(ピアノ)
会場/
LantarenVenster
今回はロッテルダムのカメラジャパンと、アムステルダムのEYEで公演をします。実はこのふたつ、こちらからアプローチしたのではなくて向こうから依頼が来たんです。ある日突然EYEの担当者さんから「ヨーロッパにこの時期いるなら出てくれないか?」と。そしてEYEが決まって、またしばらくしたらカメラジャパンから「EYEに出るって聞いたんだけど、それならカメラジャパンにも」と。
嬉しいじゃないですか。ちゃんとドイツで暮らして営業を地道にやっている意味がある。ただ私が税金から助成を受けてヨーロッパでプラプラしてるんじゃなくて、ちゃんと日本文化のプロモーションもしてるって証明されたわけですよ。ここまで来るのに三年かかりましたよ。野球の監督と同じで一年で成果を出せるもんじゃねぇってんですよ。
実はカメラジャパンからアプローチを頂くのは最初ではありません。
2008年に初めてニッポンコネクションに参加した年に会場にいらしていたカメラジャパンスタッフさんより「是非うちでも」と言って頂いていたんです。しかし私のあまりにお粗末な英語力もあったのでしょう。メールのやりとりが続かずに、いつしか連絡は立ち消え。それが今回は出演も決まり、公演料も取り決め、アーツカウンシル東京のロゴも入れて貰い、と、そういう交渉も全部自力でやれたんですから感慨深いじゃありませんか。
しかもカメラジャパン10周年です。デュッセルドルフの日本映画週間も10周年でした。記念の年にお仕事を頂けるのは本当にありがたい。
さらに『福壽草』を演るのはオランダで四か国目です。すっかり『福壽草』の伝道師です。
ピアノのKevin TOMAさんとご一緒するのもお初です。これまた楽しみ。
オランダ在住の方の御来場をお待ちしております。勿論ドイツや日本からもおいでませ。
それ以外の情報は下記の通り。
●公開研究会「日本の映画音楽・映画音響研究の現在」
シンポジウム「現代の無声映画上映における音楽伴奏の可能性」日時/9月5日
13時00分~15時15分 シンポジウム
15時30分~17時00分 参考上映『軍神橘中佐』
出演/
シンポジウム:
今田健太郎(四天王寺大学)、
神﨑えり(作曲家・ピアニスト・即興演奏家)、柴田康太郎(東京大学)、
白井史人(東京医科歯科大学)、
鈴木治行(作曲家)
参考上映:片岡一郎、
湯浅ジョウイチ(構成・編曲・ギター)、
丹原要(ピアノ)
会場/
早稲田大学早稲田キャンパス 27号館小野記念講堂(B2F)料金/申込不要・参加費不要
お問い合わせ/shibuodan2015@gmail.com

●ノンフィクションW 阪東妻三郎 発掘されたフィルムの謎 ~世界進出の夢と野望放送日時/9月5日13時~、(再放送)9月7日深夜0時~
放送局/WOWOW
解説/日本映画史に名を残す不世出の剣戟スター、阪東妻三郎。俳優・田村高廣、田村正和、田村亮の父親だ。大正から昭和にかけて活躍し、“バンツマ”の名で多くの人に愛された彼には、俳優とは別にもう一つの知られざる姿があった。それは、自らの映画を世界で公開し、日本映画のマーケットを拡大しようと野望を抱くビジネスマンとしての顔である。
2014年、バンツマの孫で俳優・田村幸士が祖母から譲り受けた、幻のフィルムが復元された。そこには、子煩悩なバンツマの素顔を映し出すホームムービーや、1953年に逝去した際執り行なわれた本人の葬儀の模様のほか、世界進出を目指してあがく、彼の夢の軌跡をうかがい知れる貴重な映像が含まれていた。この貴重なフィルムや、初公開となるアメリカの映画会社に封印されていた書類、身近にいた人々の貴重な証言などを糸口に、時代を先取りしていたバンツマの苦悩や夢を浮き彫りにする。
●【六区に映画の灯を燈す】 ~三友館という映画館があった~日時/9月6日18時~
演目と出演/
山城秀之・
山内菜々子 『キートンの文化生活一週間』
片岡一郎 『喧嘩安兵衛』『東京行進曲』
ゲスト・
林家正楽 『紙切りで綴る名優伝』、
岡大介会場/
浅草フランス座演芸場・東洋館(元・浅草三友館) 浅草六区:浅草演芸ホール4F
料金/2000円(当日・ご予約共) 全席自由
予約・お問い合わせ/bokutoukinema@gmail.com
●Sound of silence~中国無声映画と音楽の会~日時/9月7日15時~、17時~、19時~
9月8日15時~、17時~、
19時~演目と演者/
15:00-『漁光曲』×曹羊 『八百屋の恋』×張宣蘇
17:00-『西廂記』×
孫大威 『盤絲洞』×陳睦璉
19:00-『紅い剣士』×
大友良英 2015年9月8日(火) 15:00-『女神』×
顔峻 17:00-『桃花泣血記』×
Lars Akerlund 19:00-『おもちゃ』×片岡一郎(弁士)上屋安由美(ピアノ)藤高理恵子(筑前琵琶) 会場/
ザムザ阿佐ヶ谷料金/一般1,200円/シニア・学生1,000円/一日券3,000円
※当日券のみ、各日14:30より販売開始。(全席自由・各回入替制)

●第3回無声映画の夕べ日時/9月12日15時~
演目/『荒木又衛門』『中山安兵衛』『忠臣蔵・天の巻』
出演/片岡一郎
会場/
おもちゃ映画ミュージアム料金/1,500円(正会員)、1,700円(一般)
お申込み/075-803-0034(Fax)、info@toyfilm-museum.jp(e-mail)
●STUMMFILM MIT FILMERZÄHLER UND LIVE-MUSIK日時/9月16日19時~
演目/『雄呂血』
出演/片岡一郎、
江村玲子会場/
ケルン文化会館料金/無料

●Cinema Concert at EYE film Institute日時/9月27日16時~
演目/『浮草物語』
出演/片岡一郎、
Martin de Ruiter(ピアノ)
会場/
EYE film Institute
●EYES ON JAPAN: Japanische Filmtage Düsseldorf日時/10月1日20時~
演目/『太郎さんの汽車』『御誂治郎吉格子』
出演/片岡一郎、
上屋安由美(ピアノ)、
宮澤やすみ(三味線)、
田中まさよし(パーカッション)
会場/
デュッセルドルフ映画博物館(Filmmuseum Düsseldorf)料金/無料
主催/
在デュッセルドルフ日本国総領事館、デュッセルドルフ映画博物館、
国際交流基金 ケルン日本文化会館
●Le Giornate del Cinema Muto / 34th Podenone silent film festival
日時/10月5日20時30分~
演目/『忠次旅日記』(最新復元版)
出演/片岡一郎、
上屋安由美(ピアノ)、
田中まさよし(パーカッション)、
宮澤やすみ(三味線)
会場/
Teatro Comunale Giuseppe Verdi
画像は2001年のポルデノーネのポスターです。 本年度のプロジェクトはアーツカウンシル東京さんの助成、企業メセナ協議会さんの認定を遂行されています。