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 北海道に来ております。函館です。
 函館のとある財団法人が、毎年この時期に海外からの留学生を招いて日本語研修および日本文化に親しんでもらう活動を続けているのです。私は2015年に一度ご依頼を頂いて、今回が二度目で御座います。さっき早速海鮮丼を食べて参りました。ビヴァ海の幸。

 この留学生交流イベント、ご依頼を頂けるのは嬉しいのですが、ひとつ困った事がありまして、講座を英語で話さなけりゃならんのですよ。思えば4年ほど前、40になるまでにイベントのQ&Aで、全て英語の受け答えが出来るのを目的に英語の勉強をしようと思い立ったものですが、40を目前に控えた今、全く目標達成の目処が立っておりません。ドイツ語もしかり。
 我ながら本当に怠惰だなあと思う次第。

 ところで今日、財団の方に伺ったのですが、ここ数年日本に研修に来る学生さんの興味の対象が変化しつつあるというのです。
 かつては日本の何に興味を持っていたかというと第一は経済だったとか。それがいつしか漫画・アニメに変化し、現在では仏教などの文化に関心を持って日本に来る学生さんが増えているそうな。
 確かにね、ここ数年の日本をみて経済に興味を持つとは思えませんですな。一方で漫画・アニメが興味の第一でない事実も非常に面白い傾向です。はてさてクールジャパンは何処へ行く。仏教とか仏像とかを推した方が良いかもしれんのですな。

 さて、本日の告知でゴワス。

●秋田の名匠・辻吉郎監督作品『槍供養』公開90年記念上映
日時/7月16日16時~
演目/『槍供養』『血煙荒神山』『モダン怪談100,000,000円』『石川五右ヱ門の法事』
出演/映楽四重奏 -The Filmquartet-:片岡一郎(活動写真弁士)、田中まさよし(太鼓・秋田県上小阿仁村出身)、宮澤やすみ(三味線)、上屋安由美(ピアノ)
会場/上小阿仁村生涯学習センター
料金/無料
共催/上小阿仁村村役場
企画協力/御成座、絵夢人倶楽部、映画保存協会、京都文化博物館
助成/秋田県文化振興基金助成事業

秋田の名匠・辻吉郎監督作品『槍供養』公開90年記念上映 表

秋田の名匠・辻吉郎監督作品『槍供養』公開90年記念上映 裏

秋田県文化振興基金助成事業ロゴ


●秋田の名匠・辻吉郎監督作品『槍供養』公開90年記念上映
日時/7月16日16時~
演目/『槍供養』『血煙荒神山』『モダン怪談100,000,000円』『石川五右ヱ門の法事』
出演/映楽四重奏 -The Filmquartet-:片岡一郎(活動写真弁士)、田中まさよし(太鼓・秋田県上小阿仁村出身)、宮澤やすみ(三味線)、上屋安由美(ピアノ)
会場/御成座(祝! 再稼働3周年)
料金/無料
企画協力/御成座、絵夢人倶楽部、映画保存協会、京都文化博物館
助成/秋田県文化振興基金助成事業

秋田の名匠・辻吉郎監督作品『槍供養』公開90年記念上映 表

秋田の名匠・辻吉郎監督作品『槍供養』公開90年記念上映 裏

秋田県文化振興基金助成事業ロゴ

 秋田で御座いますよ。
 秋田でやるからには秋田出身の監督の作品を取り上げたいじゃないですか。
 そんな訳で辻吉郎監督と斎藤寅次郎監督の作品を2か所でやろうって企画です。
 ちゃんと助成金も取りました。これで大きく儲かりもしないけど、赤字も御座いません。
 なにしろ四人のチームですから交通費宿泊費だけでも結構かかるんすよ。我々が日本全国津々浦々どこにいっても集客が問題ない程の著名人なら助成金何てとらなくても良いんですが、理想は理想、現実は現実。ともあれ、御成座で何かやりたいですねと何となく話が始まって2年以上の時を経てようやく実現です。いやはや長かった。
 そもそも私が御成座を初めて知ったのは再稼働前ですから。かつて弁士として活躍し、その後70~80年代にかけて大館を中心に再度、弁士の活動をされていた鳥潟幸蔵先生について調べに行ったのはかれこれ10年近く前になるでしょうか。その時に地元の映画サークルである絵夢人倶楽部さんに御成座を教えて頂いたのが関心の始まりでした。あの時は映画館として稼働しておらず、まさかこうやって実際に上映が出来る日が来ようとは思いもよらぬ事で、なんだか感慨もひとしおなのでありますよ。

 そんな御成座を紹介して下さった絵夢人倶楽部の越前貞久さんにも、この2日間の公演では弁士として出演して頂きます。
 実は先ほど名前を出した鳥潟さんは絵夢人倶楽部の吉田さんのフィルムコレクションを中心に秋田各地を回っておられたのです。そして絵夢人倶楽部さんは近年、無声映画の上映に力を入れており、越前さんは自主上映の中で何度も弁士をされているのです。やや強引な言い方をすれば越前さんは鳥潟先生の後を継ぐ秋田弁士文化の継承者とも言えるのです。

 今回の企画にあたっては、我々が単に秋田に行って無声映画を上映するのではなく、秋田でしか出来ない、秋田でやる意義のある上映会である点を強く意識しました。秋田出身の監督作品、秋田の絵夢人倶楽部、もちろん太鼓の田中まさよしさんが上小阿仁村出身であるのも重要な要素です。そうした要素を幾つもつむいで良い上映会に出来たらと思っております。

 余談ですが、秋田の弁士というとプロレタリア文学の起点とも言える雑誌『種撒く人』発刊同人の一人が今野賢三という弁士なのです。秋田弁士事情、調べれば調べる程面白いです。

 どうぞ皆様、お運びくださいませませ。



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|06/21| 活弁コメント(0)TB(0)
 真夜中で御座います。
 この時間にブログを交信して意味があるのかしらないのかしら。良く分らないのかしら。
 もうじきタイに行くので、あんまりじっくり腰を据えてPCに向かっている時間もないので御座います。

 せめて何人かでもこのブログをきっかけにお客様が増えると良いのですが。
 とはいえ、遠いですからねえ丸木美術館。
 気軽に来てとは言えないので御座いますが、来たなりに楽しいイベントだと思います。
 そして何より『原爆の図』は一度見ておく価値のある絵ですから、この機会にお出かけいただくのも良いかもしれません。
 幻灯も珍しい作品ばかりですしね。一度やったら、再演は滅多にないものばかりですから、そんじょそこらの無声映画よりも視覚メディアとしては貴重な場であるのです。

●1950年代幻灯上映会
日時/6月17日14時~
演目/『裏切者』(製作年不詳)、『修行者と羅刹 涅槃経 雪山童子 物語』(製作年不詳)、『ひとくわぼり』(1956年)
出演/片岡一郎
会場/原爆の図 丸木美術館
料金/入館料 : 一般 900 円、 18 歳以下または中高生 600 円、 小学生 400 円

magic_lantern_leafret-page

 上映作品の中で最大の目玉はなんといっても『ひとくわぼり』でしょう。
 なんと加太こうじ先生の絵による幻灯ですぞ。勿論、他の二作品も絵を見るだけで楽しそうではありませんか。
 どうぞどうぞお休みの日のピクニックといった感じでお運びくださいませ。
  
 ちなみに僕はタイ無声映画祭(6月11~14日)、カツベン映画ナイト!in カルカル(6月16日)の大変な日程の後の幻灯公演で御座います。気力充分、体力不十分といった態でお送りする予定です。

 渋谷で無声映画を見て、次の日に幻灯を見るなんてとっても素敵なコースだと思いません事????

●กำหนดการเทศกาลภาพยนตร์เงียบ ประเทศไทย ครั้งที่ 4
The 4th Silent Film Festival in Thailand’s Schedule

日時/6月11日14時30分~
演目/Conversation with Ichiro Kataoka, The Benshi
出演/片岡一郎
会場/โรงภาพยนตร์ลิโด / Lido Theatre

日時/6月11日17時00分~
演目/『ペギイのお手柄(Our Pet)』『忠臣蔵(1926年版)』
出演/片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)
会場/โรงภาพยนตร์ลิโด / Lido Theatre

日時/6月12日18時15分~
演目/『ロイドの人気者(The Freshman)』
出演/片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)
会場/โรงภาพยนตร์ลิโด / Lido Theatre

日時/6月13日20時15分~
演目/『ペギイのお手柄(Our Pet)』『忠臣蔵(1926年版)』
出演/片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)
会場/โรงภาพยนตร์ลิโด / Lido Theatre

日時/6月14日18時15分~
演目/『ロイドの人気者(The Freshman)』
出演/片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)
会場/โรงภาพยนตร์ลิโด / Lido Theatre

The 4th Silent film festival in Thailand


The 4th silent film festival in tahiland schedule


●カツベン映画ナイト!in カルカル
日時/2017年 6月16日 (金)  OPEN 18:30 START 19:30 END 21:30(予定)
演目/『日の丸太郎 武者修行の巻』『敵違い』『月世界旅行』『東京行進曲』『血煙荒神山』
出演/映楽四重奏 -The Filmquartet-
片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)、宮澤やすみ(三味線、歌)、田中まさよし(太鼓、パーカッション)
会場/東京カルチャーカルチャー
料金/前売りチャージ券3,000円 当日チャージ券3,500円(要1オーダー制・アルコール550円~、ソフトドリンク430円~など)
予約/前売りチャージ券の発売は、5月5日(金)朝10時よりイープラスで発売!

カツベン映画ナイトinカルカル



|06/08| 活動コメント(0)TB(0)
 え? また海外?
 てな声も聞こえてきそうな月曜の夕方で御座います。
 ええ、又なんですわ。
 お陰様で最近は海外から突然のメールを頂いて「良かったらウチに来てくれない?」みたいにご提案頂くんです。
 なのに国内からの問い合わせはあんまりないぞ、なぜだ?
 今度はタイです。タイランドです。
 しかも私が昨年発見した『ペギイのお手柄(Our Pet)』の海外初上映&京都国際映画祭や歌舞伎座でも上映した『忠臣蔵』(1926年版)の海外初上映、さらにさらに『ロイドの人気者(The Freshman)』の片岡一郎初演と初物尽くしで御座います。

 スケジュールも結構な物でして6月10日深夜の便で日本出発、11日早朝にバンコク到着、夕方に1回目の本番、それから14日まで毎日本番、15日に半日遊んで16日早朝に日本帰国、16日の夜に渋谷で映楽四重奏ヨーロッパツアー凱旋公演と訳の分からない感じです。
 日本のタイは結構気軽に移動できるので、皆さんもいらしたらいいと思いますよ。
 皆でタイカレー食べようぜ。そしてその流れで渋谷の公演も見ようぜ。

 タイって日本の映画と密接な関係性がありましてね、タイで初めて映画館を建てたのは日本人なんですよ。
 その為にタイでは映画のことをある時期までナン・イープンと呼んでいたんだそうです。
 色々インターネットを駆使して翻訳するとナン・イープンはน่าน ญี่ปุ่นと表記するようですが、この表記で画像検索すると結構エグイ画像が出てくるのでお勧めしません。
 ナンの原義は「皮」で転じてスクリーンの事、イープンは「日本の」という意味ですから直訳すれば「日本の皮」がナン・イープンですね。つまり日本人がスクリーンを張って見せた興行がナン・イープンという訳でしょう。そのせいでしょうかタイにも日本ほどではないにしても弁士の様な存在が、現在でも無声映画のDVDなどにはタイ語のナレーションが付くんだそうです。
 
 ホントかよ、と思っていたのですが、発見してしまったんですね、タイ語弁士版チャップリンを。
 一見の、いや一聴の価値ありですのでリンクを貼っておきますね。



 海外で僕が弁士をやっているのも、こうやってアメリカやヨーロッパの方々は聴いてくれているんだろうな。
 非常に面白いです。

 そんな訳でタイ国際映画祭の私の出演スケジュールをドドンとご紹介します。

●กำหนดการเทศกาลภาพยนตร์เงียบ ประเทศไทย ครั้งที่ 4
The 4th Silent Film Festival in Thailand’s Schedule

日時/6月11日14時30分~
演目/Conversation with Ichiro Kataoka, The Benshi
出演/片岡一郎
会場/โรงภาพยนตร์ลิโด / Lido Theatre

日時/6月11日17時00分~
演目/『ペギイのお手柄(Our Pet)』『忠臣蔵(1926年版)』
出演/片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)
会場/โรงภาพยนตร์ลิโด / Lido Theatre

日時/6月12日18時15分~
演目/『ロイドの人気者(The Freshman)』
出演/片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)
会場/โรงภาพยนตร์ลิโด / Lido Theatre

日時/6月13日20時15分~
演目/『ペギイのお手柄(Our Pet)』『忠臣蔵(1926年版)』
出演/片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)
会場/โรงภาพยนตร์ลิโด / Lido Theatre

日時/6月14日18時15分~
演目/『ロイドの人気者(The Freshman)』
出演/片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)
会場/โรงภาพยนตร์ลิโด / Lido Theatre

The 4th Silent film festival in Thailand


The 4th silent film festival in tahiland schedule

 タイは映画の上映前に必ず国王賛歌が流れて、観客は起立して聞く決まりになっているのだそうです。
 同行の上屋嬢が上映前に王室賛歌を演奏する事になっておりまして、これもちょっとした楽しみですね。

 にしても我ながら良く働きますね。
 そのご褒美にどうか渋谷の凱旋公演に来て下さいましよ。

 再度、情報掲載しますので、どうか、ほんとうによろしくお願いします。

●カツベン映画ナイト!in カルカル
日時/2017年 6月16日 (金)  OPEN 18:30 START 19:30 END 21:30(予定)
演目/『日の丸太郎 武者修行の巻』『敵違い』『月世界旅行』『東京行進曲』『血煙荒神山』
出演/映楽四重奏 -The Filmquartet-
片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)、宮澤やすみ(三味線、歌)、田中まさよし(太鼓、パーカッション)
会場/東京カルチャーカルチャー
料金/前売りチャージ券3,000円 当日チャージ券3,500円(要1オーダー制・アルコール550円~、ソフトドリンク430円~など)
予約/前売りチャージ券の発売は、5月5日(金)朝10時よりイープラスで発売!

カツベン映画ナイトinカルカル









|06/05| 活弁コメント(0)TB(0)