第591回無声映画鑑賞会 [〈大衆時代小説〉映画の夕べ]

 無声映画鑑賞会の日でありました。演目は以下の通りナリ。

●『地雷火組』
  1927-8年作品
  原作/大佛次郎
  監督/池田富保
  主演/河部五郎、大河内傳次郎
●『鞍馬天狗 恐怖時代』(26分)
  1928年作品
  原作/大佛次郎
  監督/山口哲平
  主演/嵐寛寿郎、五味国枝
以上、説明/片岡一郎

●『砂絵呪縛 第一、二篇』
(90分)
  1927年マキノ作品
  原作/土師清二
  監督/金森萬象
  主演/月形龍之介、鈴木澄子
  説明/坂本頼光

 師匠の出演はありませんでしたが、どうやら形になる程度には集客もあり、ヨカッタヨカッタ。

 今回のテーマに関しては前説で話した事ですが、自分の考えとしては幾らか面白かったのでこちらにも書きます。

 今回は「大衆時代小説」がテーマでした。大衆という言葉が指すものは一体何か?多くの場合、大衆と冠される物は大量の消費を前提に供給されている物だと思います。大衆演劇には多くの場合、上演台本がありません。あるのは口立ての筋だけですね。大衆芸能、すなわち落語や講談、現在のお笑いは当然ながら完全な公演記録は存在しません。大衆食堂で細かなレシピはないでしょう。

 大衆というのは明確な主体がありませんから常に流動的な存在です。そのため保存という概念はありません。大衆文化が保存される時、それはその文化が大衆の手を離れた時だと判断して問題ないと思います。

 で、本日の上演となるのですが、言うまでも無く活動写真は大衆娯楽の花形でした。少なくとも現在の映画とは全く様相を異にする、生活に溶け込んだ文化現象であったのです。そして時代小説もまた現代とは全く意味合いが違います。今では小説そのものが全体的に地位を得てしまいましたが、このころの大衆小説というのは現在の漫画位の位置であったとみて差し支えないでしょう。漫画を悪く言っているのではありません。浸透度の話でアリンス。さらに申せば活弁なんというのは完全に大衆娯楽です。落語や講談といった先行芸能からの系脈に突如現れ、時代を象徴する如き人気を博し、トーキーの発明と共に一気に衰退した文化、これを大衆娯楽と言わずして何を大衆娯楽と言いましょうや。言い換えれば活弁の衰退はトーキーが発明されたからで無く、トーキーの発明によって大衆の関心が発声映画に移った為なのです。この違い解りますかな?

 てことはですね、大衆娯楽を保存して公開するというのは、実はそれだけで非常にパラドキシカルな空間になるのです。

 大衆の手からこぼれてしまった物をあくまで娯楽作品として見せるという空間、面白いと思いませんか?文化にはそういう楽しみ方もあるのです。今にも通じる、なんてな事ばっかり言っててもしょうがない気がするのです。演出次第で無声映画は全く違った顔を見せるはずなのです。

 なんてことを、フト思ったのでした。

 芸の内容については気が向いたら書くかもしんない。

コメント

■ 無声映画と映画祭

はじめまして。

今日の日記で映画祭情報を紹介していて、イベント情報を調べていて訪問しました。

本家のイベント検索サイトのアットサインでは、誰でもイベント情報を告知できます。
コンサート・展示会・フェア・ワークショップ・講演会等何でも紹介できますので、ぜひ御活用下さい。

ブログTOPからもリンクしていますが、下記から直接でもどうぞ。

http://atsign.jp/

ブログはこちらです。

http://plaza.rakuten.co.jp/atsignyu/

アクセス数を上げるために当コミュニティサイトに登録しませんか?
http://blog.livedoor.jp/prfieeel/


より多くのひとに貴方のブログを見てもらえます。

参加するにはこちらからが便利です
http://blog.livedoor.jp/prfieeel/?mode=edit&

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://kaitenkyugyou.blog87.fc2.com/tb.php/201-dd71c726

 BLOG TOP 

プロフィール

Author:片岡一郎
ご用命・その他
syoseibusi@yahoo.co.jp まで

公演情報
●あるぽらんキネマ劇場Vol.33 片岡一郎・和田カヨ二人会
 『野ばら』(1932年 聯華影業公司)・朗読
 出演/片岡一郎・和田カヨ
 日時/8月10日 15時〜
 会場/阿佐ヶ谷あるぽらん'89 予約制先着30名
 料金/\2,000(1ドリンク付)
 ご予約/03‐3330‐8341(18:30p.m.〜2:00a.m.)
       aruporan@nifty.com

●百物語の夕べ ー第4回 怪談話と西洋怪奇映画ー
 三遊亭圓馬 怪談話『佐賀の夜櫻・鍋島猫騒動』
 片岡一郎   活動写真『カリガリ博士』
 日時/8月16日 18時〜
 会場/向島百花園 御成座敷
 料金/¥4000(お飲物付き・入園料込み)完全事前申込み制
 申し込み方法/お電話、FAX、メールのいずれかで、お名前、ご住所、お電話番号、参加人数をご連絡ください。
           受付確認後、下記指定口座へ会費のお振り込みをお願いいたします。
 電話・FAX/03−3619−4997
   メール /100ss@myad.jp
     口座/加入者名 百花園サポート士隊 00150−8−317047

●第601回無声映画鑑賞会 [なんてたってバスター・キートン]
 『キートンの大学生』(1927・米) 弁士/澤登翠
 『キートンの滑稽恋愛三代記』(1923・米) 弁士/片岡一郎
 『キートンの警官騒動』(1922・米) 弁士/斉藤裕子
 日時/8月25日 18時30分〜
 会場/門仲天井ホール
 料金/一般1800円 学生1600円 前売、電話&E-mail予約1500円
 ご予約/無声映画鑑賞会事務局
       電話/03-3605-9981 (受付時間 平日の午前10時〜午後6時)
       FAX/03-3605-9982
       E-mail/katuben@attglobal.net

●第602回無声映画鑑賞会 [第四回澤登翠一門会]
 『百万両秘聞』(昭和2年・マキノ御室)
 弁士/澤登翠、片岡一郎、桜井麻美、斉藤裕子
 日時/9月29日(月) 18時30分〜
 会場/門仲天井ホール
 料金/一般1800円 学生1600円 前売、電話&E-mail予約1500円
 ご予約/無声映画鑑賞会事務局
       電話/03-3605-9981 (受付時間 平日の午前10時〜午後6時)
       FAX/03-3605-9982
       E-mail/katuben@attglobal.net

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

FC2ブログランキング

FC2ブログジャンキー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

Powered By FC2ブログ