問題はある

 ネットやら何やらで活弁の事を調べる事は日常的にやってます。

 で、気になる事が一つ。

 色んな人が活弁について語っている。これは素晴らしい。心から思います。ただ、そういう人達が「これってどうなんだろう?」と活弁について思って、その人なりの推論をしたり、あるいは疑問のまま投げ出したりしていおる状況に相当数ぶつかるのです。これはどういうことかといえば、疑問の持ち主のほとんどが答えに辿り着けないでいるという事です。

 例えば誰かが無声映画に対して疑問を持っていたとしましょう。これに対しては文献も相当数あります。ネットでも正確性には若干不安のある記述も多いながらかなりの情報が手に入る。では、活弁についてはどうかというと、そうした情報が極めて少ない。いつだったか書きましたがウィキペディアの徳川夢声先生の項目なぞ嘘八百もいいところで、むしろその情報のソースを知りたいと思ったほどです。夢声先生にしてからがそのザマですから、それ以外に関しては壊滅状態です。

 結局ね、弁士も含めた関係者が知らなすぎる。だからちょっとした疑問にも答えられない。無残もいいところなんである。で、平気な顔してケツカル。

 こう書くと俺がきちんと勉強してるみたいですが、決してそうじゃないの。俺はプレイヤーだから過去の芸をそのまま再現することを目的としてないし、出来ないし。ここで書いてもしょうがないけれど、でも意外と見てそうな気もするんで同業者に言っとくと「歴史とか伝統を俺に託すな。迷惑だ」

 なんでありますよ。

 レコード集めるのも資料を漁ってるのも本音を言えば収集癖があるからやってるン。好きでやってるン。だから飽きたら止めるのよ。それを歴史は片岡の領分みたいに勝手に規定して不勉強の言い訳しなさんな。

 どうっすか?たまたまこれを読んでる弁士じゃないあなた。どこの世界にもいえる事でしょ?こんな事さ。結局どこの世界でも問題は大して変わりゃしないのよ。大体ここで書いてる事はその程度なのね。でも俺は弁士だから悔しいけれど弁士ちうフィルターを通すのが一番楽で、でもそのフィルターを通すと一般の人には急に分かり辛くなるの。なんで急に分かり辛くなるかというと、一般の人に弁士が馴染みがないからで、なんで馴染みがないかというと関係者がちゃんと弁士の事、活弁の事を説明出来ない、その程度の知識もないからなの。

 そういうスパイラルに取り込まれてるんです、ウチの業界は。で、これも多分どこの業界でもある事だと思うのですが、いかが?

 仕方ないっちゃ仕方ない。

 でも

 問題はある。

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Author:片岡一郎
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公演情報
●第602回無声映画鑑賞会 [第四回澤登翠一門会]
 『百万両秘聞』(昭和2年・マキノ御室)
 弁士/澤登翠、片岡一郎、桜井麻美、斉藤裕子
 日時/9月29日(月) 18時30分〜
 会場/門仲天井ホール
 料金/一般1800円 学生1600円 前売、電話&E-mail予約1500円
 ご予約/無声映画鑑賞会事務局
       電話/03-3605-9981 (受付時間 平日の午前10時〜午後6時)
       FAX/03-3605-9982
       E-mail/katuben@attglobal.net

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