あああ、忙しいイソガシイ。なんだかこの二週間、怒涛のスケジュールで御座いましたよ。友人の披露宴二次会の司会やって、秋田に行って、これまた友人の披露宴で余興やって、『野ばら』の台本書いて、その合間に舞台見に行ったり何かして…。
 
 今日(12日)になってようやく筆をとることが出来たという訳。本音を言えば一番忙しい時にブログ更新して「ほんたうに忙しいのか?チミは」的な自己批判もしてみたかったのですが、それも叶わずでした。環境に個人差があるとはいえ毎日更新している人は偉いなァ。

 ちなみにその忙しい時期に観たのはどれもこれも踊りの舞台。
● 7月27日 平澤初美ダンスカンパニー第12回公演 『猫の靴』 府中の森芸術劇場
   友人の小住典子が出演。ジャズとかバレエとかの要素を使った所謂ダンス公演。ジャンルを書こうとして意外とカテゴライズが難しい事に気付く。
● 8月3日 『女の咲顔』 中野テルプシコール
   高校の演劇部の顧問だった市川淳一氏と演劇部の先輩だった藤木恵子氏が出演。舞踏?オイリトミュー?コンテンポラリー?んまあ、そんな感じ。構成・演出・出演も市川氏。
● 8月9日 新宿ニューアート 
   ストリップ。清水愛、森下陽子、若林美保、仙葉由季、森下理音、さいとう真央が出演。良くして頂いている若林美保さん、某鈴木氏がお薦めする仙葉由季さんが出ているとあっては行かない訳にも行くまい、という訳で。

 テナ感じでした。本心を言えば個々に紹介、というか取り上げてみたいのですが、何分ホラ、忙しかったものでね。気が向いたらやりますが。

 それにしても立て続けにダンスの舞台に触れた事は有意義でありました。ダンスというのは人間が獲得したパフォーミングアーツの中では最も古いものだと勝手に思っています。少なくとも言語の獲得よりは早いでしょう。絵画の獲得よりも早いでしょう。音楽とどっちが早いかが悩みどころですが、自然界に在る音を模倣するのが先だったか、その音に合わせて身体を動かすのが先だったかといえば、身体を動かすのが先だと思うのです。

 広義的(というか拡大解釈)に判断すれば動物の求愛行動だってダンスでしょうし、植物が花を咲かすのだってダンスだと思うのです。基本的に言語を介さない表現方法のダンスというのは、私の様に言語漬けの人間には極めて蠱惑的な世界なのであります。

 さてさて、そろそろ表題に取り掛からないと…。

   8月10日は阿佐ヶ谷あるぽらんで定期的にさせて頂いている中国映画の会でした。今回はゲスト出演者として声優の和田カヨさんを迎えての二人会形式で公演。

 いきなり余談にそれますが、私はこれまで独演会をした事はありません。私一人しか出演しない会は結構させて頂いてますが、それは独演会ではないのです。個人の会と独演会はどう違うのか?これは書くと長くなりますから書きませんが、そんなこともありまして二人会も割りと思い切ったタイトルなのです。

 分ってくれとは言いません。片岡の野郎は、そういうつもりだったんだと感じて頂ければ幸いなのデス。(『のだめカンタービレ』の新刊出たね)

 公演内容としては

①和田カヨの朗読と、片岡一郎のヘボ一人語り
 短編小説集から和田さんが選んでくれました。私も朗読の予定だったのですが、内容を覚えての一人語りにさせて貰いました。だって朗読って噛んじゃうんだもの。和田さんのお人柄が分るような優しいお話を三篇。
②編みメーション『SHI-KI』(2000)『Life Story』(2004) 
  監督・制作/やたみほ 弁士/片岡一郎
 先日の門天若手寄席でもさせて頂いた編みメーションです。本来は語りは要らないんですが、厚かましくも活弁バージョンという事で上映。やたみほさんと編みメーションを私に紹介してくれたのが和田カヨさんです。超人的に地道な作業の結果生み出されたであろう事が想像に難くない編みメーションを観てもらうのは楽しい仕事です。
③『野ばら』(原題『野玫瑰』 1932年・中国、監督孙孫瑜、主演・王人美、金焔)
 弁士/和田カヨ、片岡一郎

でした。

 あえて失礼な言い方をすると、和田さんの弁士は予想以上でした。これには驚いた。これまでライブの仕事は全くしてこなかったそうですので、フリートークの時間は挙動不審なお姉ぃちゃんでしたが、語りに入るやプロ、もうプロ。これまでいかにきちんと声優という仕事をキチンとこなされて来たかが窺えます。私のように緊張すると途端にガタつく脆さも無いですし。凄いなぁ和田さん…。

 この会場では滅多にありませんが、他所では今回のようにリレーで弁士をする事に批判的な方もいらっしゃいます。いわゆる「映画」ファンの方に多い反応でして、曰く「作品の途中で声が変わるとイメージが保てない」という感覚です。気持ちは分りますが、私は活弁は映画であると同時に演芸でもあると強く主張する人間ですので、そうした意見とは永遠に平行線なのです。

 ん~、これも細かく書くと長くなるのでここらで止めときます。

 お客さんも大勢来てくれて有難い限りでしたが、和田さんの人気にはこれまた吃驚でした。新幹線や夜行バスでいらっしゃる方も居るという、これまでに無い客層でした。現金な私は「また和田さんに出てもらおう」とあっさり決めたのは言うまでもありませんです。そんな遠くから来てくれた(勿論近くから来てくれた人も含めて感謝です)和田カヨファンに話題を提供しますと、この日観ていただいた中国の無声映画というのは、制作当時は日本に輸入されていません。何故かと言えば例によって日本人のヨーロッパ文化圏偏重(=アジア軽視)故なのですが、その結果、中国の無声映画を語った日本人弁士は殆どいません。少なくともこれだけ集中的に中国映画の弁士をやっている日本人は歴史上私だけです。そして『野ばら』は私も今回初演。つまり皆さんに観ていただいた『野ばら』の最初の20分、和田さんが弁士をされた場所は史上初めて日本語で語られた20分かもしれないのです。

 じつは凄い場所に居たのよ、皆様。

 今回、和田さんに弁士をして頂いて改めて思ったのですが、ちゃんとした人がやれば活弁はサマになるということです。活弁をやってみたい声優さんや役者さんは幾らでも居ます。片っ端からやってもらうのも良いかもしれないな、と。現在弁士は国内に12~3人(も?しか?)居ます。しかもその12~3人が団結すら出来ずにいます。仲良しグループになる必要は全くありませんが、現状は情けないの一言です。ならいっそ声優、役者に弁士をやってもらって20人程度のグループを作ってしまえば一気に最大派閥です。そうなれば「活弁」を一番の肩書きにしている人はウカウカしてられないのではないかと思うのです。そういう刺激が必要なのかもしれません、ウチの業界。弁士は儲かりません。でも、文化とか珍しいとかに逃げる事が容易です。意外と温室育ちなのです、今の活弁業界周辺人材。

 あっと、なんの話だっけ?

 ま、いいや。和田さん、ありがとう御座いました。ご来場いただいた皆様、ありがとう御座いました。
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|08/10| 活弁コメント(0)TB(0)












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