師匠公演の映写担当で大宮までお供。上演作品は
『最後の人』(1924年・独)
  監督/F・W・ムルナウ  主演/エミール・ヤニングス
  映画説明/澤登翠
でした。映画史では無字幕映画の傑作として名高い本作、一般の方はまず知らん作品でしょう。そもそも無字幕映画ってなんじゃいなだろうと思います。解説はしませんけど。

 この映画はラストが二つあります。一つはエミール・ヤニングス演ずる男が悲しい人生に打ちひしがれて終わるバッドエンド、もう一つは、このバッドエンドに付け足される形で始まる、打ちひしがれた主人公が突如大変な幸運に恵まれて幸せになるハッピーエンドです。ハッピーエンドは本来予定されていなかったそうですが、アメリカ輸出を考え付け足されたものだそうです。アタシは初めてこの映画を観た時にハッピーエンドに驚きました。予定外のエンディングが付け足された事にではありません。その事実は本で読んで知ってましたから別に大した事ではなかったのです。吃驚したのは付け足しハッピーエンドに割いている時間です。この映画、大体75分なのですが、ハッピーエンド部分で10分程度あるのです。普通の監督や作家だったら自分の意に沿わない追加は最小限に留めるはずです。なるべく異物を排除したい、これが人情ではないでしょうか。この発言を弁士が言うのもナンですが…。まあとにかく無理矢理付け足さねばならなくなったシーンはサラッと済ますと予想して観た私の前で延々続くハッピーエンド。この部分にも人間の裏面を描きこんでくるムルナウの凄さを観て取る事は当然可能です。にしても長い。

 蛇に足を書き足して台無しにしてしまったのが、いわゆる蛇足ですが、全体の10分の1を超えるとは、どんだけ長い足なんざましょ、と驚いたのでした。4年程前のお話でした。

 大宮図書館では来月は『イェスタベルリングの伝説』、再来月は『折鶴お千』の上映会をやるみたいです。『イェスタベルリングの伝説』には弁士は付きません。『折鶴お千』は活弁トーキー版、つまり録音です。ん~、アタクシに演らせてもらえないでしょうかァ。

 
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|02/24| 活弁コメント(0)TB(0)












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