山の王者

 アテネ・フランセでの上映会でした。作品は
 『山の王者』(Eternal Love 1929年・米)
 監督/エルンスト・ルビッチ
 出演/カミラ・ホルン、ジョン・バリモア
 ピアノ演奏/柳下美恵
でした。

 この上映会は映画美学校の「映像翻訳講座」演習科生の最優秀翻訳が付されての上映でした。『山の王者』が日本語のフォロー付きで上映されるのは戦後初だそうで、大変貴重な上映だったのです。ルビッチ程有名な監督の作でもそんな物があるのかと妙な部分で感心しまして、映画が始まれば、やはりルビッチの上手さに感心して、さらには画像の美しさに感心したりなんかして、アタクシは完全に感心バカとなっていたのであります。

 今回の会場、アテネ・フランセ文化センターは普段から工夫をこらした上映会を企画してくれておりまして、我々無声映画関係者は貴重なる作品を、この会場で多く観ております。まったくもって有難い場所なのです。会員制を採っていますので中々表面には出ませんが文化センターの名に恥じない空間と言えましょう。  実は、この会員制というのがミソでして、アテネ・フランセに限らず会員制を採用してい自主上映会は相当数あります。本来なら少しでも多くの人に観てもらいたいはずの上映会を何故会員制にするのかといえば、そこには権利の問題が絡んでくるからです。著作権が生きている作品を上映するためには、会員制にして私的な鑑賞という解釈を生じさせる必要があります。勿論著作者の権利は守られるべきですからこれは当然の処置です。しかし一般に著作権、その他が切れていると判断されているものを扱ってなお、突如クレームが付くと事もあります。これには色々な事情がありますので一概には言えませんが、多くの場合作品の作者が亡くなっているので感情的にスッキリしないのが特徴です。何はともあれ著作権ビジネスは魑魅魍魎蠢く魔界であるのは間違いありません。

 繰り返しますが権利は守られるべきです。しかしながら芸術作品の著作権を金儲けの道具としか認識していない手合いも少数とは言え確実にいます。権利という制度を守って作品という文化を汚しては作者は浮かばれまいとは、多くの人が思うところでありましょう。権利、難しい問題です。より多くの議論がされれば良いですなァ。

 ここまで書いておいて何ですが、今回の『山の王者』は会員制ではありませんでした。ただこの会場では会員制のイベントも多いという話です。考えて見れば会員制のイベントの何と多い事でしょう。きっと平成19年2月27日に都内に絞って考えただけでも相当数の会員制、もしくは秘密の会合があるのです。それは完全にイリーガルな集団であったり、法的には文句は付けられる筋は無くとも道義的に問題があったり、誰かを仲間外れにする為だったり、会員制のスナックのパーティだったりと千差万別です。我々の知らない世界の何と多い事か。

 街のビルをふと見上げ
「この建物の中ではどんな秘密の会が行われているのだろう」
 そんな事を考えるのが私は好きだという、それだけの話でした。
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|02/27| 舞台コメント(0)TB(0)












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