日本の皆さんこんにちは。
 かしらかしらご存じかしら?
 ついに出ましたよ、何がって『チャップリン・ザ・ルーツ』傑作短編集・完全デジタルリマスターが。今まで出たチャップリンのDVDの中で最高の画質、最高の品揃え、最高のお値……、まあなんだ素晴らしいDVD-BOXなのですね。

 チャップリンが無声映画を象徴する存在であることは以前もお話ししました。それは現代だけでなく、リアルタイムですらそうだったのです。チャップリンの作品は世界中で公開され、いくつもの類型を生み、そして同一の作品であっても様々な理由によりフィルムが改変され幾多のバージョンが上映されてきました。しかしそんなチャップリンだからこそ、オリジナルに近い状態で見たいと思うのが人情というもの。この『チャップリン・ザ
ルーツ』はそれに最も応える内容のなのです。

 もちろんこうしたDVDの元となるフィルムは基本的に海外にあります。なので同等の画質のDVDは海外に存在します。ならば海外のを買った方が安いじゃないかとお思いのアナタ、そこのアータ。このBOXには(一部作品に)音声が入ります。
 これも以前言いましたが「チャップリンに声は不要」と思われる向きも御座いましょう。それは正しい。けれどこういう楽しみ方があっても良いじゃない。特に日本は弁士の文化があったんですからね。

 優れた芸術は幾通りもの解釈が可能だと僕は思っています。チャップリンの作品は多様な解釈が可能なのです。つまり弁士や声優が何と言おうと、それは作品を規定する事にはならない。そんな解釈もあるんだな、と見て頂けば良いのです。それにしても関わっている顔ぶれの豪華な事、こんな企画に参加できるのは実に嬉しい。と同時にプロモーションの中心が大御所の声優さん方なので、ベンシはもっと頑張らにゃイカンぞと思う次第です。

 そりゃ成りたいですよ「あの片岡一郎が収録!」とか言われる存在に。今は無理でもね。
 別に愚痴ってるんじゃないのよ。

 最近は声優さん方が無声映画に気付き始めてますので、本職としては気合を入れていかなければなりませんね。とはいえこれが弁士ばっかりだったら商品として面白く無いと思います。真剣に思います。現代にこうしたDVDを、しかもあえて音声を収録するのであれば声優さん方にご参加頂くのは必然でしょう。だから話は戻りますが参加できて嬉しい訳です。

 このDVDでは声優と弁士の芸の違いがきっと感じられるのです。実に楽しい。

 これも以前から主張していますが、無声映画を商品化する場合は「音」に知恵を絞るべきなのです。無声映画だからって音楽をないがしろにしている商品が多すぎる。平気で音のないまま商品にしたり、古い音源を使いまわして全く新鮮味が無かったり。それで新規のお客様が獲得できる筈が無かろうに。無声映画ナメんな、と申し上げたい。ですがこのDVDは、その辺もちゃんとやってくれています。いや全部見た訳じゃないけれど、やってくれていると信じています。だって大野さんが「頭もお金も使った」って言ってたもの。
 
実際、こんな美しいチャップリンの短編が見られるようになったのは、ここ数年なのですよ。僕が弁士になったばかりの10年ばかり前ですらチャップリンの現存する短編を全部見るのは容易では無かったですし、階調が全く無くなってしまった耐え難い画質の16mmフィルムを有難がってみていたものです。さらにその前の時代では海外から取り寄せた8mmの上映会にマニアが集まって、貴重な機会に涙を流しつつチャップリンを見ていたのです。

冒頭ではBOXがお高いみたいな書き方をしましたが、実際の所、今挙げたようなひどい画質の16mmを一本買うだけで数万円したのです。それを考えれば安いなんてもんじゃない。

だから是非ね、お買い求め頂きたいのですよ。
なぜ無声映画といえばチャップリンなのか、このDVDで感じて頂きたいと思います。


チャップリン・ザ・ルーツ 傑作短編集・完全デジタルリマスター DVD-BOXチャップリン・ザ・ルーツ 傑作短編集・完全デジタルリマスター DVD-BOX
(2012/12/21)
チャールズ・チャップリン

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