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 あなたは神を信じますか?

 のっけから宗教じみた言葉ですが、いかがでございましょうか?
 個人的には唯一絶対の神を信じてはいません。いま英会話を習っているのは牧師さんで、とても良くして頂いているのにもかかわらず、こうした発言をするのは申し訳ないのですが、クロアチアに何度も呼んでいただいているにもかかわらず、こうした発言をするのは申し訳ないのですが、自分の中のリアリティとしてそうなのだから、仕方のない事です。

 ですが日本的な緩い意味でのカミはいるかなとも思うのです。殊に芸の神様はいらっしゃるだろうと思うのです。はなはだ身勝手な世界認識ではありますが。

 初めてそれを感じたのは、何を隠そう昨年のオーストラリアでした。会場はシドニーオペラハウス。ここでの公演日、実を申し上げると僕は少し不機嫌だったのです。なぜかと言えば上映素材が16mmマスターのデジベ、しかも音楽は生演奏ではなくマツダ映画社でもっていつも使いまわしている音源。無論、それらが残っていて今日僕らが最大限に恩恵に与っているのは事実です。どんなに感謝してもしきれません。

 けどさやっぱりシドニーオペラハウスでやるのに、音楽がありものですでに録音済み、映像は16mmテレシネじゃあ、ね。

 という訳で不機嫌だったんですね。

 そしたらいざリハの段階で「再生できません」と。
 現場は大慌てでした。僕一人だけ平気な顔してたんですわ。上記のような心境でしたから。それでも公演自体はやらなきゃいけませんから、打開策をあれやこれや協議して、作品を差し替えるかなんて話もして、素材も取りにホテルに戻って、というタイミングで映写担当の方がフッと漏らした「これはPALか?」という一言が物凄くはっきりと僕の耳に飛び込んできたんですね。デジベは日本から持ち込んでますから当然NTSC、原因さえ分かれば後はシドニーなんて大都市ですから解消はどうとでもなるんでして、公演は何事も無かったかのように行われました。

 この時、スタッフさんの言葉を聞きとらせてくれたのは芸の神様だと思っているのです。オペラハウスに対しての敬意を感じて下さったのだろうと。
本当に手前味噌ですが、時々、芸の神様が「お前は弁士を続けて良いよ」と言って下さっているような気がするのです。

 気のせいでしょうけれど。

 終演後にはオペラハウスのスタッフさんに「あの時、片岡さんが落ち着いていたくれたのが心強かった」と言われてしまって、とても恐縮した記憶が御座いますがね。

 さてさて、本日はザグレブ公演当日です。
 昨日夜、空港に問い合わせて頂きましたが、いまだに僕のトランクは発見すらされていませんでした。

 ところがあなた、なんと朝食を終えてホテルのカウンター前を通ったら……

 届いてる!

 こういう時にね、芸の神様はいらっしゃるなと思うのです。

 気のせいでしょうけれど。

 本日のザグレブは霧模様。大聖堂もてっぺんが霧に隠されております。

ザグレブ大聖堂 霧
霧の大聖堂

 夕刻、お出迎えを受けていざ会場へ。
 クロアチアの方はあんまり計画的に動きません。なので余裕を持って会場入りしても一向にリハが始まらず、ようやく始められると思うと、会場になんだか勝手にお客さんが入ってきて客席で見てたりします。皆さんが良いなら良いんだけどね。

 そんな訳があって、会場等の写真は全く取れていませんが、2009年に来た時と同じザグレブのコンテンポラリー・アート・ミュージアムです。以前来た時にはクロアチアに着いた日に「あそこは明日オープンなのよ」と言われて、実はこけら落としだったと現地に着いてから知ったコンテンポラリー・アート・ミュージアムです。ホールでパフォーマンスをしたのは全人類で僕が最初だったという衝撃のコンテンポラリー・アート・ミュージアムです。

 改めて今回の映画祭をご紹介します。その名もFilm Mutations(フィルムの突然変異)。
 映画祭の内容は公式サイトをご覧いただくとして、本日、私が説明するのは『天狗退治』(1935年・大藤信郎)と『御誂治郎吉格子』(1931年・伊藤大輔)の二本立て。なんとそれぞれに違うミュージシャンが生演奏をするという豪華仕様。しかもどちらも二人のユニット。これなら芸の神様のお喜びでしょう。

 『天狗退治』と『御誂治郎吉格子』がYouTubeに上がっていたので参考までにリンクをはってみました。といっても前者はトーキー版です。また後者は東條秀声先生という、たしか北海道で活動されていた往年の弁士の先生が晩年に説明した音声が入っております。このバージョン、東條先生はカンを取り戻してない感じがしますし、選曲がねぇ……。

 『天狗退治』にはピアノ/Damir Prica Kafka、トランペット/Igor Pavlicaのお二人。
 『御誂治郎吉格子』にはピアノ/Mia Elezović、チェロ/Johannes Nauberのお二人。
 弁士はアタクシ。

 特にトランペットのIgor Pavlicaさん、私は今回初めて知った方ですが、クロアチア在住の日本人のKさんによるとクロアチアでは物凄くメジャーな、日本で言えばサザン・オールスターズみたいな知名度のバンドで活動をされている方なのだそうです。
 海外に来るとこういう扱いがあるから止められませんなぁ。
 実際、音がとても豊かで楽しゅう御座いました。『御誂治郎吉格子』のMiaさんは2009年に同じ場所で『生れてはみたけれど』をご一緒した方です。先日このブログでお話ししたクロアチア在住日本人四天王の娘さんでもあります。現在はドイツのケルン在住にも関わらず、わざわざ駆けつけて下さいました。こういう時、ヨーロッパ独特の近さは素晴らしいですね。

 とかなんとかやっている間にお客さんがますます入って来ちゃってリハもあんまりやらない間に開始となったのです。
 良いなあ、このアバウトさ。

 でもね、不安もありました。というのも『天狗退治』にはサイレント版とトーキー版があって、今日の今日までどちらがクロアチアに来ているか分からなかったのです。もちろん私が説明をする前提でフィルムセンターさんからお借りしているのですからサイレント版だろうと予想はしていましたが。
 さらに『御誂治郎吉格子』も回転数が24fpsなのか18fpsなのか今日の今日まで分かりませんでした。これもフィルムセンターさんからお借りしているので18fpsでの上映が規約か何かに入っているだろうとは予想していましたが。

 『天狗退治』はリハが出来たから良いんですよ。サイレント版だって確認できたから良いんですよ。問題は『御誂治郎吉格子』でしてね。リハが一秒も、リハどころか試写が一秒も出来なかったのね。僕の手元にある『御誂治郎吉格子』の練習用素材は24fpsなのね。結果としては予想通りの18fpsでしたよ。しかも僕の説明に合わせて字幕を作って頂いたから、スピードに合わせるためのアドリブも出来ないというね。やった事のない上映速度にどうにか合わせて説明しましたよ。一応、この道10年ですからね。

天狗退治 ザグレブ
『天狗退治』上映風景

御誂治郎吉格子 ザグレブ
『御誂治郎吉格子』上映風景


 そうそう字幕が凄いのよ。私の説明台本を事前にお渡ししておいたら、なんとクロアチア語と英語の字幕を作ってくれての上映ですよ。どれだけ良い待遇なんじゃ。ありがたい限り。

 上映後はこっちがサンキューって言ったのにお客さんが帰らないもんだから、急遽Q&Aコーナーが始まったりしました。自由すぎだろうクロアチア。

 すべて終わって食事をしたらさすがに疲れたワタクシ、ホテルでバタンキュー(死語)でありましたよ。

 明日はリエカに移動だ。

 
 これは全く余談ですが『御誂治郎吉格子』をYouTubeで検索したらオーストリアで上映した時の記録映像が出てきました。これは、どう判断すべきか。
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