ハロウィン、日本で定着する訳がないと思っていたハロウィン、ここ数年で妙に浸透したハロウィン、でもいまだに馴染めないハロウィン。
 まもなくハロウィンです。
 本場のハロウィンです。
 どう過ごしていいのか全く分かりません。

 そんな僕にもハロウィンの楽しみがひとつ出来ました。何度かお話ししておりますが、ミシガンシアターには1920年代に作られたシアターオルガンが現役で稼働しています。これだけでも十分感動的なのに、時折無声映画を上映してシアターオルガンの音楽で見る事が出来るのです。つまり無声映画時代に、まさにこの場所で行われていた上映形態を僕らは今でも体験できるのです。なんと素晴らしい事でしょうか。

 本日はミシガンシアターで無声映画の上映があります。作品はハロウィン特別企画として『吸血鬼ノスフェラトゥ』ですよ。ベタなチョイスです。でも良い。ちゃんと無声映画が現役の娯楽として生きている感じが良い。

ノスフェラトゥ 看板
『クイーンエリザベス』はSilent Ozuと日程が被っていたので見られなかった。

 と、その前に今日のミシガンシアターは企画二本立て。なんとオリバー・ストーン監督のトークショーが聞けちゃう。さすがに場内は満員でした。それにアメリカのお客様は盛り上がり方を心得ている。こういう熱気の中でなら気分よくおしゃべりできるというです。

 トークの様子はここで少し見られます。
 俺、ここに居たんだぜ。

 シアターオルガンというのはただのオルガンじゃないんですね。無声映画の音を奏でるために開発されたので、いわゆる音階だけでなく効果音を出すスイッチが沢山付いている。しかもその名の通りシアターのオルガンなので劇場機構の一部なので効果音が壁から聞こえてくる。演奏者は音楽を演奏しながら場面に合わせて効果音も出してゆくのです。これにはそれなりの習熟が求めらるんだろうと思いますが、観客としてはとにかく楽しい。ライブ感が物凄くあるのです。

シアターオルガン解説 ヒキ
シアターオルガン解説

シアターオルガン解説
解説文アップ

オルガニスト 写真
かつてミシガンシアターでオルガンを演奏されていたロバート・ホーランドさん


 日本では弁士と生演奏で無声映画の音は発達しましたが、こちらではシアターオルガンという発明をして無声映画を盛り上げていたんですね。

 最近とみに思いますが、無声映画を上映するにあたって一番気を使うべきは音楽です。弁士が関わるとどうしてもお客様の目も、主催の方の目も弁士にいきがちですが、やっぱり音楽です。無声映画上映は弁士がいなくても成立しますが、音楽が無いと(少なくとも娯楽としては)成立しません。時々「無声映画は無音で見るのが正しい」と仰る方もいますが・・・・・ねぇ?
少なくとも音楽の付かない無声映画の上映に友達を「これ面白いから見てよ」とは僕は誘えません。

 とにかく音楽は大事です。実際、今日の『吸血鬼ノスフェラトゥ』は明らかに無声映画を初めて見る方、初めてじゃないけれどたまたま見に来た方も大いに楽しんでおられました。所々で笑いも起きていたのも印象的。豪華な内装の映画館で、シアターオルガンの音楽で無声映画を見る。
初めて見た人が「また見たい」と思えるような環境を作る、とても必要な事です。 
シアターオルガンでムルナウの『吸血鬼ノスフェラトゥ』を見る至福の時間の料金がたった16$でした。これでもライブ演奏なので普段より入場料が大分お高いのよ。

 ちょっと調べてみたらミシガンシアターでのハロウィン無声映画上映は定番企画のようです。過去にはロン・チャニー主演の『オペラの怪人』や、ベンヤミン・クリステンセンの『魔女』が上映されています。シアターオルガンの音楽と『オペラの怪人』で共演出来たら弁士冥利ですな。来年のハロウィンで呼んでくれないかなァ。

いまちょっと調べてみたら日本でもシアターオルガンは日本橋三越ハービスOSAKAにあるんですね。

 日本橋三越のオルガンについての動画
 毎日演奏しているとは言っているけれど、効果音のキーは使ってないんじゃないだろうか。

 これちょっと企画を仕掛けたいなぁ。思いついた事を実行に移す前にブログに書いちゃダメね。でもウチの業界、良くも悪くも牧歌的だからな。

 ミシガンシアターでもシアターオルガンのCDが売られております。

シアターオルガン CD



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