シカゴに来たのは二度目です。一度目はこの時。いやー思い出深い街だ。
 着いた当日に早速公演。ハードスケジュールですが、今日は久しぶりの時代劇でちょっと嬉しい。小津は素晴らしい、素晴らしいのだけど、そればっかり演ってるとたまには別のものも演りたくなるのが人情でごわすよ。贅沢な要求だとは思います、我ながら。

 しかしシカゴは都会だ。ワシントンDCでも浮き足立ちましたが、シカゴは完全に都会ですね。単純に人が多い。そして高層ビルが立ち並んでいる。噂では日本の食材から雑貨からかなりの物が揃うお店がシカゴには有って、アナーバーからもはるばる出かけて買い物をする方もいらっしゃるそうです。

都会 シカゴ
都会でごんす

 到着して担当の方に迎えに来ていただき、まずは食事に行きましょうと。
 何が食べたいですか?と、僕の最も苦手な質問をされます。

 俺ね、結構何でも美味しく食べられるの。でも飛び上がって喜ぶこともないの。だから料理が好きな人と付き合ったりすると最初は喜ばれるんだけど、だんだん張り合いがない相手になっちゃうの。

 だから食べたいものを言って、と聞かれると好意は嬉しいんだけれど答えに窮しちゃうのね。基本的には、その土地の物が一番嬉しいです。時折、気遣いでお寿司なんかを海外で紹介される時もありますが、それはそれで楽しい体験だけれど、どっちかというと場所を感じさせて貰える食べ物や飲み物が嬉しいですね。

 かくして本日の昼食はバーガーとなりました。良いじゃないのさ、なんだかシカゴっぽい。しかもお品の名前がGarbage Burgerときたもんだ。日本語に訳すと生ゴミバーガーって具合かしら。
 こっちのバーガーはねマクドナルドみたいなのだけじゃないの。ナイフとフォークで解体しながら食べるお店も結構あるのです。Garbage Burgerもまさにそのタイプ。こういうバーガーはどうやっても綺麗に食べられませんでね、後半の見た目の悪いことったらもう、まさに生ゴミチックで、ええ。美味しかったですけどね。
 案内して下さった方、ベジタリアンだったんですけどね。

 お腹を満たしてホテルに着いて、一息いれたらすぐに会場に向かいます。

シカゴ 会場 外から
会場を外から

 本日の会場はシカゴ大学のLogan Center, Screening Room 201で、演目は『御誂治郎吉格子』で、音楽はTatsu Aoki Quartetさんです。Tatsu Aokiという名前からも分かるかと思いますが、カルテットのリーダーは日本人で青木達幸さんという方。この御仁、ジャズベースと三味線の二刀流でして、なんとお座敷三味線のCDも出されているんです。コンセプトは四谷荒木町の料亭「豊秋」に流れていた音を復活させる、というもの。しかもこのCD、Tatsuさんの演奏も良いんですが特典音源が豊秋に残されていた1950年に収録された三味線の音。小唄、端唄とはまた違うお座敷の音が素敵です。
 Tatsuさん、お喋りしている間は駄洒落ばっかり言っているお茶目な方です。この日は会場入り直前まで日本から来た女子プロレスを見ていたと仰言っていました。

 公演情報はこちらからもご覧頂けます(ました)。


豊秋本(TOYOAKIMOTO)豊秋本(TOYOAKIMOTO)
(2012)
タツ青木

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僕はこのCDを頂いてしまいました

 じゃあ今日の『御誂治郎吉格子』はお座敷風味かといえば違うんですな。ベース&三味線、太鼓、サックス、シンセサイザーのかなりユニークな編成。曲もコンテンポラリー寄りで御座いました。今まで本作はマツダ映画社さん使用音源、柳下美恵さんのピアノ、音和座さんの楽団演奏と様々なパターンで説明させて頂きましたが、今回さらに新しい体験をさせて頂きました。一本の作品にこれだけバリエーション豊かな音が付いて上映されることは無声映画時代でも滅多に無かった状況だと思います。

シカゴ会場2
客席

シカゴ会場3
場内


 『御誂治郎吉格子』は今年日活100周年だったので繰り返し上映された作品ですが、一体どれだけの音が治郎吉を彩ったのでしょう。全てを知っているのは治郎吉ばかり。

シカゴ会場1
『御誂治郎吉格子』試写中

 今日の『御誂治郎吉格子』は数ある上映の中でもユニークな部類に入るであろう音でした。この会場で見た方、貴重な機会だったと思います。まあ舞台は一期一会ですから、常に貴重な機会たり得るのですが。

 上映はお陰様で好評でした。終演後の質疑応答もたっぷりやり、その後の懇親会でもなんのかんの質問攻めにあい、さらに関係者でビールも飲みに行っちゃうご機嫌ぷり。

 『吸血鬼ノスフェラトゥ』を一昨日見て、『東京の合唱』を昨日説明して、『御誂治郎吉格子』を今日説明しての重量級無声映画三連発はどうにかこうにか無事に終わり、楽しきシカゴの夜は更けてゆくのでした。
 といってもビール飲みながらギャラを頂くための書類を書いたりしましたがね。
 本当に書類好きねアメリカ。

 明日は半日自由時間です。どうしても行きたい場所があるのです。世界最高の美女に会いにゆかねばなりません。
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