4月4日チラシ裏

 サイレントフィルムデュオの二日目。演目は昨日と同じ、会場は麻布区民センターでした。

 ワイルダーは1906年生まれ、21歳で映画界に入って約二年間はゴーストライターとしてシナリオを書きまくっていたそうです。今回上映の『Hell of a Reporter』は彼が初めて名前をクレジットされた作品であります。となれば大抵は映画史でも大事な作品として扱われそうなものですが、本作は例外でして扱いは極めて低いのです。なぜかと言うと、会場では言いませんでしたが、ワイルダー自身はこの作品に名前が残っているのが嫌で仕方なかったらしいのです。ある映画史家がこの作品を話題に出したとたん「私たちを困らせるつもりか!」と大変なご立腹であったそうです。

 御覧頂いた方は解るかと思いますが、本作はB級というか3流というか、筋もご都合主義丸出しだし、撮影もあまり上手くない、カットも繋ぎ方が下手で無駄も多いと、おおよそ名作からは程遠い作品です。主演のエディーポロもアクションスターとしては盛りを過ぎた感じで精彩を欠くというありさま。ぢゃあ全然駄目かっていうと、なんとなく楽しくは観られる辺りが不思議な作品です。邦画に詳しい方に説明をするなら一言で済みます。

 ん~とね大都映画

 解ったでしょ?一部の方は。そんな映画ね。

 悪し様に書きましたが、これ以下の映画は勿論沢山あります。しかし、ワイルダーとしては我慢のならん作品でしょう。『サンセット大通り』『お熱いのがお好き』等の名作傑作を世に放ってきた彼のキャリアにはふさわしくないかもしれません。でもワイルダーは自分で言ってるのです、完璧な人間など居ない、とね。

 ちなみにワイルダーはゴーストライター時代に約200本のシナリオを書いているそうでして、ということは現存しているフィルムで、実はワイルダーの脚本作品というのが存在している可能性もある訳です。そんな発見が今後あればいいですな。

 ゴーストライターで有名なのは矢沢永吉の自伝『成り上がり』を糸井重里が書いた事が有名ですね。名前が出てしまってはゴーストもへったくれもありゃしませんが、かくして『成り上がり』は名著となったのです。山野一郎先生の『映画人情ばか』も筆を執ったのはゴーストライターだという話もあります。ゴーストライターの人の名刺には職業は何と書いてあるのでしょう?ゴーストライターって書いてあったら面白いのにねぇ。
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