今夜秋田に向けて出発する片岡です。
 いやいや、今年も始まりますよバラダンツアー。楽しみだなあ。去年は旅の疲れでツアーの間に大風邪ひいたなあ。今年は大丈夫かな。気を付けて行きましょう。
 ツアーといえば今年は音和座ツアーもありますね。楽団の方々とのツアーはワイワイと楽しいです。今の所、ツアー中に喧嘩が起きたりもしていないので(僕の知る範囲では)、それも良いですね。
 今年のふたつのツアーの特徴は何と言っても楽団主導という点に尽きます。ここ数年、僕は生演奏の大事さを繰り返しうったえてきたつもりでした。東京国際映画祭という、映画イベントでも出演される音楽家の方々に無理を言ってミニライブをやって頂いたのも、その主張が故です。
 無声映画は映像と無音で向き合うのが至高、という考えの方には受け入れて頂けないのは重々承知の上で申し上げますが、今後無声映画が娯楽として生きながらえるためにはライブ感をこれまでよりも強調するしかないと思っています。そのために重要なのは弁士よりも音楽です。音楽なのです。
 しかし無声映画に弁士がくっつくと、どうしてもお客さんの目線は弁士に向かいがちで、生演奏であっても音楽は扱いが一段低かったりする事が無いとは言えませんでした。それではイカンのです。だから音楽に意識を向けて貰うためのミニライブなのです。中には居ますよ、弁士とか音楽とか付ける予算があったら、そういうのを抜きにしてもう一本上映してくれなんてご意見も。ま、それはそれでいいんですが。

 そんな主張は続けているものの、やはり予算の壁は厚いのです。時折「音楽なしで出て頂く事は出来ますか?」なんてご相談も頂くのです。でも絶対駄目ね、それをやっちゃ。そしたら今年は楽団主導のツアーが ふたつですよ。音楽と無声映画を楽しむ空気が広まるのに、少しは貢献できていれば嬉しいなと思っています。
 予算がないから生演奏は……と思っている主催者の皆様、予算かける価値が生演奏にはありますよ。

 いかん、前置きが長くなっちゃった。
 大事なお知らせです。
 ポルデノーネ無声映画祭に出演が決まりました。
 やんややんや。

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 ポルデノーネ無声映画祭なんて、普通の方は知らないでしょうが、無声映画業界でこれを知らない人はいません。イタリアで毎年開催される無声映画専門の映画祭です。無声映画ばっかりやってる映画祭です。過去に二回日本映画特集を組んでくれている映画祭です。近年では柳下美恵さんが『愛よ人類と共にあれ』を一人で四時間弾ききって喝采をあびた映画祭です。もとは町おこしとして始まったそうですが、いまは多数の無声映画ファン、研究者がこの映画史会を目指して世界中から押し寄せるイベントに発展しました。いわば地域振興の成功例として取り上げられるべき映画祭なのです。どこでも見られる大作有名作、著名人を集めて人が来ないとお嘆きのあなた、こういう個性があるイベントが人を呼ぶこともあるんですよ、という事例ですね。

 業界人にしてみればカンヌやベネチアよりも大事な映画祭と言えなくもありません。とかいってカンヌのレトロスペクティブ部門で弁士やれっていわれたら漏らして喜ぶけどな。

 戯言はさておき、ポルデノーネは弁士にしてみたら憧れの映画祭です。嬉しくないはずがない。
 手銭で行っちゃおうかなと思う数少ない海外の映画祭です。そんな余裕、僕の財布にはないけど。だから呼んでもらえるだけでも嬉しいのに、弁士もさせて貰えるんです。いやパフォーマンスをしなきゃ呼んでもらえないか。

 ポルデノーネ公式サイト スクショ
嬉しいんでスクショ


 そうそう、ポルデノーネ無声映画祭では生演奏での上映が当たり前です。というか世界中で無声映画をやるときには生演奏が当たり前です。ぐろーばるすたんだーど的な視点からいっても冒頭の僕の主張は正しいのです。わーるどわいどに活躍する弁士である僕が言うのだから間違いありません。

 とにかくそういう訳ですので、皆様にもイタリアまでお越し頂きたいと思います。
 具体的に詳細は知りませんが、今年は盛り沢山という噂も聞いておりますよ。

 僕の知っているイタリア語はジェラートだけです。
 他に知っておくべきイタリア語があったら教えて下さい。
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