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 あれは今年の二月の事でしたろうか。
 Ann Arborにまだいた私は、あと一ヶ月ちょっとで帰国しますよメールをパコパコ打っては送っていたので御座います。基本的には連絡先を知っている人には手当たり次第。色々あって「この人にはスルーされるだろうな」って方に送らなかったり、あるいは「この人はスルーするような気がするけど、あえて送ってみるか」って方もいたり。
 そんなワタクシの心の内面はどうでもいいのです。ほとんどの方は大切な友人知人ですしね。
 
 連日、メールを送り送り送り送りしている中に、僕の大学時代の同級生、いまや落語界の次代を担うと誇張でなく言われる春風亭一之輔さんがいたのであります。

 一之輔さん、返信をくれました。10月に欧州ツアーがあるのだと。10ったら丁度僕ドイツにいるじゃないですか。ならドイツでご一緒出来たら良いね、なんて軽く言ったんです。仕事くれよ!みたいな強いニュアンスは出ていなかったと自分では思っています。もしかしたらこちらからお願いする可能性もありましたし。

 そしたらまあ、ゲストとして呼んで頂きましたよデュッセルドルフ公演に。
 有難いものです。持つべきものは売れてる同級生。

デュッセルドルフ観光案内
デュッセルドルフ観光案内所

 同級生とはいえ職種がちょいと違うので仕事で一緒になる機会は基本的にはありません。
 過去に2~3回、自主公演でご一緒した事があるくらい。つまりお互いプロになって10年以上経ち、片方は抜擢真打、片方はなんだか国外をプラプラしてる状況でようやく仕事として同じ舞台に上がれたのですね。それが日本じゃなくてデュッセルドルフだってんですから、思えば遠くへ来たものですわい。

 ボンから電車で約一時間。デュッセルドルフは日本領事館もある町です。ヨーロッパは百年以上前の街並みが残っている都市も少なくありませんが、ここは戦争で徹底的にやられたために完全に新しくなった街なのです。そして日本領事館もある。
 会場へ向かいがてら散歩してみて驚きました。ここは日本か。

 ラーメン屋がある。

ラーメン
日本語の看板



 日本食材屋さんがある。

食材店
日本語の看板


 萌えがある。

萌え焼酎
もえ



 喫茶モダンタイムスがある。

モダンタイムス
日本語の看板

 あと写真は撮ってませんが、着物が扱えるクリーニング屋さんとか、日本の雑誌が売っている本屋さんとか、日本語で受け付け&梱包までお任せの運送屋さんとか、『NARUTO』の暁(だっけ?)のコスプレをして集団で歩いているドイツの若者の集団とか、まあ日本、にほん、ニホン。

 暁のコスプレって

あかつきまんと

 こういうのね。

 まるでドイツじゃないみたい。だってラーメン屋さんなんか行列してるのですよ。
 むしろ居づらいような、不思議な感覚。おそらくこの町ならお金さえかければドイツ語も英語も全く話せなくても何とかなるんじゃなかろうかと。
 とにかくJapan。

 独演会の会場はホテルニッコー。カタカナだとニッコーだけど、漢字だと日航。
 お客様も日本人が多いみたい。ツアーのお宿なのかもしれません。
 あとちょうどこの日は規模の大きな展示会がデュッセルドルフで行われていて、日本から来たビジネスマンと、彼らを狙う悪党が町をウロウロしていたそうです。
 明らかに不慣れな人は狙われるんでしょう。ボンでもたまに見かけます。首からカメラをぶら下げて、両手で『地球の歩き方』を広げながら、キョロキョロしている日本人。さすがに危ないから、カメラか『地球の歩き方』どっちかにしなさい。俺でも財布をちょいと頂けそうだわ。 


 これだけ日本人の多い町だから昼夜二回公演が企画されたのでしょうか。
 昼の部はドイツ語字幕付き。

字幕

 夜の部は字幕なし。
 夜の部は自由度が高いので、なら色物が一人入っても良かろうと。それで僕の出番を作って貰えたわけ。

 演目はですね

 昼の部
 
 『落語入門~初天神』 一之輔
 『動物園』 ぴっかり
 『粗忽の釘』 一之輔

 -中入りー

 「質疑応答」 一之輔・ぴっかり


 夜の部

 『転失気』 ぴっかり
 『鈴ヶ森』 一之輔

 -中入り-

 「映画説明」 片岡一郎
 『茶の湯』 一之輔

 だった筈です。記憶で書いております。一日に六席も聞くと順番を思い出すのがどうにも自信が持てませんで。
 お客様もドイツやヨーロッパで落語が聴けて楽しかったと思いますが、アタシはね、実に楽しかった。根が落語ファンですから。海外にいるとプロの語りを生で聴く機会を作るのは難しいんです。そもそも自分が話す立場でこっちに来ているんですしね。だから生の落語が嬉しかった。食はすぐに現地対応できますが、耳の方がむしろ現地対応が難しいのですよ。

 一之輔さんも、貞橘さんも、大学の同期が芸人になって真打になって、ああ俺も10年以上この業界にいるんだと気付きます。彼らが活躍するのは嬉しくもあり、刺激にもなります。同業者が活躍するのは嬉しいのですが嫉妬がどうしても混ざりますけどね、彼らには嫉妬は(あんまり)無い。良い刺激がほとんど。
ただ「片岡って一之輔、貞橘と同級生だったんだって」
「へぇー置いて行かれるて哀れだね」
「かわいそうだから幾らか恵んであげましょうよ」
「そうだね36円でいいかな」
「充分でしょ。置いてかれてる片岡には」ってな具合にならない様に頑張らねば、それはもう頑張らねばならんのですが。

 置いてかれてるけどさ。

 終演後には集合写真も撮ってもらいました。

集合写真
一之輔さん、わたし、わたしの連れ合い、ぴっかりさん


 落語を聴きに来たにも関わらず、突然弁士が出ても怒らない素敵なお客様にも恵まれて会は盛況で幕を閉じました。公演をバックアップして下さったキッコーマン様からお客様へのお土産を出演者でありながら頂いてしまう図々しさも発揮しつつ打ち上げ、帰宅。

キッコーマン
おみやげ


 お土産、豪華でした。
 お米、すき焼き醤油、お醤油、買い物袋。お土産だけで入場料の元が既に取れていると噂の公演でした。

 楽しい一日。
 帰りの電車を待つ駅で女性用下着をズボンの上から履いてはしゃいでいるドイツ人の若者に絡まれた事を除けば。いや、あれはあれで楽しかったかもしれない。

 めくり
二週間で六ヶ国のツアー

 今回の公演ではツアー全体の企画もされていたクララ・クレフトさんに大変お世話になりました。
 厚くお礼申し上げます。

 
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