このところNHKの連続テレビ小説が好調のようであります。
 アタクシはそもそもテレビを見る習慣が無いものですから、好調と言っても詳しくは知らないのですが、それでも『あまちゃん』や『ごちそうさん』というタイトルくらいは見てなくても知っていますし、知人に大いにハマっている日地が居るのも把握しております。つまりは詳しくない者でも知ってしまう程に好調なんですな。
 余談ですが、僕が見た朝の連ドラは『ふたりっこ』でした。浪人中でね、朝になるとモソモソ起き出しては『ふたりっ子』を見るんですよ。ドラマは面白かったけど、暗い思い出と結びついてますね。三倉姉妹も大きくなったね。 

 僕の暗い青春時代はさておき、近年の好調を受けて先日から始まったのが『花子とアン』であります。
 主人公は村岡花子さんといって実在の人物で、児童文学の翻訳で知られている方です。代表的な訳書がドラマのタイトルにも活かされている『赤毛のアン』ですが、それだけでなく『しあわせな王子さま』『ジャックと豆の木』『フランダースの犬』『あしながおじさん』とまあ凄いの何の。我が国の児童文学における功績たるや甚大であります。

 村岡花子さんには執筆・翻訳の他にもう一つの顔がありまして、それが「ラジオのおばさん」でした。
 つまり書き手でありながら、話し手でもあったのですね。ではラジオのおばさん、村岡花子の声はどんなだったのか?それが分かるCDが保利透さんの監修で復刻されるのです。題して『花子からおはなしのおくりもの』。

 私も十年以上、弁士をやってますと色々お付き合いも広がりまして、近頃では本、音楽、論文等々を送って頂ける様になりました。文化人みたーい。本CDも発売前に聞かせて頂いたのですが、実に良いのです。まず抜群に聞き取り易い。そして旧来からある語り芸のような押しの強さがなく、童話の語りに誠に良く合う。
 知人が復刻しているから紹介しているのは事実ですが、それを抜きにしても語りのお手本として実に素晴らしい録音だと思います。

 このテの商品なぞを見ると、皆様の中には「あぁ便乗商品だろ、嫌だね」と思う方もいらっしゃるかも知れません。しかしながら、どんなに優れた作品であってもタイミングが合わなければ時代を飛び越える事は出来ないのです。ミケランジェロの彫刻だろうが、ゴッホの絵だろうが、モーツァルトの音楽だろうが。良いものは必ず分かるなんていうのは理想論でして、良いものが正しく良いと評価されるには相応の理由が必要なのです。
 村岡花子の声が再評価されるには、つまり彼女の声が復刻されるには今を置いて他にないのです。してみれば、この瞬間に立ち会える我々は幸せではありませんか。古い音盤収集の労なくして、僅か二千円ちょっとでまとまった録音が聞けてしまうのですから。

 ちなみにこのCDは収録作品も興味深いのです。『フランダースの犬』や『小公子』があったかと思えば『桜井の駅』、そして『アリババ』まで。実に多彩、実に多様。読む人、語る人、演ずる人、もちろんドラマを見る人、みんなが聞いて発見のある素敵な企画盤であると思います。
 発売は四月十六日で御座います。


花子からおはなしのおくりもの花子からおはなしのおくりもの
(2014/04/16)
朗読:村岡花子

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 ついでに僕の出るイベントも紹介させて下さいな。
 ついでにって、自分のブログだけどさ。

●キネカ大森30周年記念大感謝祭 特別企画
日時/4月12日14時30分
演目/『雄呂血』(35mm・24fps)
弁士/片岡一郎
三味線/宮澤やすみ
パーカッション/田中まさよし
会場/キネカ大森
料金/1500円

キネカ大森『雄呂血』

●検証日本映画 Vol.12 小津安二郎 ”小津”という唯一無二の芸術
日時/4月25日13時20分~
演目/『落第はしたけれど』
会場/新文芸坐
料金/1300円(三本立)
チケット販売は当日のみ


●検証日本映画 Vol.12 小津安二郎 ”小津”という唯一無二の芸術
日時/5月2日12時25分~、19時~
演目/『その夜の妻』
会場/新文芸坐
料金/1300円(二本立)
チケット販売は当日のみ


検証日本映画 Vol.12 小津安二郎 ”小津”という唯一無二の芸術

●大東京モダンミュージックの世界 ~浅草オペラから東京の戦前ジャズまで~
日時/5月6日13時~19時
内容/
「浅草六区に花咲いたエンターテインメントの胎動から戦前の日本におけるジャズソングまで、戦前洋楽史&芸能史をその足跡と音源資料そして実演による追体験として今甦る!」
★ぐらもくらぶCD「大東京ジャズ」「六区風景 想ひ出の浅草」発売記念★

出演/ 
大谷能生(音楽家「日本ジャズの誕生」青土社ほか)
毛利眞人(音楽ライター「ニッポン・スウィングタイム」講談社ほか)
保利透(ぐらもくらぶ主宰)

ゲスト/
岡田則夫(大衆芸能研究家「SPレコード蒐集奇談」ミュージックマガジン社ほか)
小針侑起(浅草オペラ研究家)
片岡一郎(活動写真弁士)
山田参助vo武村篤彦g)+香取光一郎acc
青木研(bjo)
渡邊恭一(ts・cl)

■第一部 13時00分~
「蓄音器で聴く戦前日本のジャズ世界」

■第二部 15時00分~
「浅草六区と浅草オペラ・戦前の大衆芸能」

■第三部 17時00分~
「若きジャズマンらによる戦前モダンミュージック座談会」

料金/1500円(入れ替え無し)
会場/江戸東京博物館ホール
主催&お問い合わせ/ぐらもくらぶ gramoclub78@gmail.com
オフィシャルサイト/「レコード狂の詩」

ぐらもくらぶ



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