ルアン・リンユイ

 画像はルアン・リンユイ後ほど解説します。

 今週は色々ありまして、駆け足で紹介。4日間ありゃ、どっかにはこれるでしょ。いらっしゃいな。なんなら全日。

 

 ●26日 無声映画鑑賞会 18:30~ 門仲天井ホール
 『塙団右衛門 証城寺の狸囃子』DVDによる上映(つまり宣伝)
 『剣聖 荒木又右衛門』弁士/坂本頼光
 『渋川伴五郎』弁士/澤登翠
  アタシは出ません。会場にはいます。
 ●27日 活弁in学士会座 18:30~ 学士会館
 『嘆きの天使』弁士/澤登翠
  アタシは出ません。会場にはいます。
 ●28日 あるぽらんキネマ劇場 15:00~ あるぽらん’89
 『新女性』弁士/片岡一郎 音楽/柳下美恵
 中国の無声映画を弁士と生演奏で。
 ●29日 門天若手寄席 19:00 門仲天井ホール
 『吸血鬼ノスフェラトゥ』弁士/片岡一郎
 講談/一龍斎貞橘
 ガッコの同期、貞橘との勉強会です。
 活弁と講談が同時に楽しめてお徳(?)ナル会。

 とにかく私の出る会へお越し下さいまし。にしても連チャンの公演で、演目が『新女性』と『吸血鬼ノススフェラトゥ』とは冷静に考えれば身の程知らずもいい所です。かたや中国映画史上に名を残す阮玲玉(ルアン・リンユイ)の主演作、かたやムルナウの監督作ですからな。落語だったら二つ目になりたての『紺屋高尾』と『牡丹燈籠』を立て続けに卸す様なものです。馬っ鹿じゃねえか、コイツ。  さて、阮玲玉ですが、日本語というかカタカナ表記ではルアン・リンユイ、またはロアン・リンユイ、が多いです。リンユイをリンユィとかリンユーと書く場合もあります。マギー・チャン主演で評伝映画がつくられていまして、邦題が『ロアン・リンユイ』でしたから一番通りがいいのはロアン・リンユイかもしれません。

 彼女、中国のグレタ・ガルボと呼ばれています。強い、凛とした女性感がそう言わしめているのでしょうが演技の質は実は逆です。ガルボは線が細いけれど芯は強い女性を演じた時に輝く方ですが、阮玲玉は線が細いのは同じでも、弱さを殺して気丈に生きる女性を描かせたときに最高に輝く女優です。もっと言うと、気丈に振舞ってきて、ある瞬間に心が折れたような演技をさせたら、ちょっと並ぶ人がいません。ブレないガルボとブレる阮玲玉はどちらも名女優ではありますが、やっぱり違うタイプの方だと思います。

 今回上映する『新女性』は1935年の作品ですが、実は阮玲玉、この年の3月に自殺しています。今から70年以上前に亡くなっているのですが、現在でも伝説の女優と呼ばれているそうな。と、書くと「またまた、すぐに昔の人を持ち上げるんだから、弁士は」ってな反応がきそうですが、現実に中国のブログで「阮玲玉的悲劇」なんて見出しの文章があったりするところを見ると、伝説の女優説もあながち眉唾ではなさそうです。日本で栗島すみ子的悲劇と言っても通じないもの。ちなみにジャッキー・チェンは阮玲玉を敬愛していて、前述の『ロアン・リンユイ』制作時にはプロデューサーかなんかやったそうです。

 どうして『新女性』のほうばかり書いて『吸血鬼ノスフェラトゥ』にはあまり触れないかと言いますと「ノスフェラトゥ」に関しては日本語で書かれた資料が山の様に存在してるというのも一因なのですが、それ以上の理由として『新女性』に圧倒されているってのがあるんですね。正直に言えば確実に弁士(片岡一郎)が映画に負けると解ってしまったのです。阮玲玉の演技、映画のテーマに対して及んでない。負け戦です。あとは柳下さんの音楽に期待するしかないのです。……そりゃ一生懸命やりますよ、当たり前です、ンなことは。

 たまに、こうした映画にぶつかる事があります。映画に対しての弁士の臨み方は弁士個人々々で違うはずですが、アタクシはどれだけ作品の中に踏み込めるかがテーマなのです。ところが踏み込もうとすると、映画が深すぎて、こっちが飲み込まれてしまうパターンがあります。基本的にはそうした作品は、まだ自分には早いと判断して手を出さない事にしています。例を挙げれば『サンライズ』であったり『裁かるゝジャンヌ』であったりです。邦画では『折鶴お千』がそうだったのですが、これは昨年末フィルムセンターにさせられました。結果は惨敗。

 名作だから言葉が要らないと言う理屈ではありません。そんな事は百も承知二百も合点の上で自分なりのアプローチが出来るかが問題なのです。まさか『新女性』がこれ程とは思ってなかったのです。だから、今のウチにここで言い訳しておこうと思って書いてるのです。ただ、こうした作品に力一杯ぶつかるのも大事かなとは思いますけど。

 言い訳の後で未練がましいですが、名作は誰がやっても、そこそこ見られます。名作の名作たる所以があるのです。なので是非来ていただきたいとは思ってます。そもそも、人目に触れる処にこんな事を書くってのは歪んだ自意識、自信の表れに違いないのですから。ついでに言えば名作でない作品を演らせたらアタシは上手いです、べら棒に。弁士になってから数年は断片映像、記録映画、詳細不明作等々、そんなのばっかりやってましたから。というかやらされてました。その辺の愚痴を書くと長いですよ。なぜ自分より下手糞がいい作品を演るのか。とうてい納得できるものではありません。今でもだけど。

 ではでは。
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|04/24| 活弁コメント(0)TB(0)












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