吸血鬼ノスフェラトゥ


 今週末は仕事ラッシュなのですが、実は5月が全然仕事がありません。誰かオイラに仕事を下さい。安くやります。月に一つはネタおろしをしないと不安なのですよ。勉強会でもやるかね…。

 ま、いいや。昨日は『新女性』についてつらつら書いたので、今日はやっぱり『吸血鬼ノスフェラトゥ』について書きましょう。

 名画と呼ばれるものには幾つかタイプがあって、一つは多くの人が感動できる作品、それと他に歴史上何らかの役割を果たした作品がそれです。近年でいえば『マトリックス』は確かに名画なのです。好き嫌いではなく、役割の問題として映画史に確実に名を残す作品という意味において、ですが。

 『吸血鬼ノスフェラトゥ』もやはり映画史的な名画に分類されるでしょう。詰まらんのではありません。誤解なきよう。最初の吸血鬼映画として名を残しているのと、偉大なる監督F・W・ムルナウの作品である為に史的価値の方が作品の娯楽性を上回ってしまうのですね。ある意味不幸な映画と言えるかもしれません。最初の吸血鬼映画と書きましたが、恐怖映画としての役割は完全に終わっています。怪人ノスフェラトゥは我々の眼から見れば何とも愛嬌のあるモンスターです。自分で自分の棺桶を小脇に抱えて歩く姿などは可愛らしいとすら思えてしまうのです。しかしながら本作は実験的な映像技法が多用されている事でも有名で、サイレント映画に眼が慣れてくるとカット繋ぎの上手さというのは素晴らしいのです。

 …何か無難な紹介ですな。どっかから写してきたみたいでイヤな文章です、これは。書いてて面白くない。なら書かなきゃいいのですが、書いちまったモノは仕方ない。

 ええとね、師匠が大好きな映画です、これ。どうしてかは知りません。アタクシも好きな映画です。どうしてかというと、暗くて湿気の多い物語が好きだから。以前、半年ほど荻窪で会をやていたのですが、その時のラインナップが『カリガリ博士』『吸血鬼ノスフェラトゥ』『巨人ゴーレム』『死滅の谷』他でした。見る人が見れば解りますね、アタクの病理性が。この作品は演れと言われたのではなく、自分で演りたいと思った作品です。いかにも友達少なそうな作品群です。事実少ないのです。

 こうした古いホラーはとても好きなのです。小説でもラヴクラフトは随分読みました、高校時代に。友達が少な……。

 でも今のホラーは嫌いです。クラシック映画ファンにありがちな「情緒が無い」とかいう理由ではありません。単純に怖いからです。アタシのホラー映画嫌いはテレビでやってた『バタリアン』からです。多分9歳の頃。吹き替えが怖かったのですよ、そりゃもう。でも調べると『バタリアン』ってホラー・コメディというジャンルになってるのね。今見れば怖くないのでしょう。見ないけど。

 よくホラー映画好きが言うぢゃないですか「怖いのが面白いのに」とかって。あいつらは解ってないのです。怖いのは怖いんです。面白くなんか無い!あいつらは神経が麻痺してるからホントは怖がってないのです。アタシは繊細な神経を維持しているのでホラー映画に対して本気で怯えてます。ホラーでなくとも、ビビらせる作りの映画は怖いのです。時間の都合で観られる映画がシャマランの『サイン』しかなかった時も決死の覚悟で観たのでした。もっとも『サイン』はあまりのアレさにナンでしたが。

 そんなアタクシでも『吸血鬼ノスフェラトゥ』はお勧め出来ます。味わいのある映画です。怖くないし。本作は1978年に『ノスフェラトゥ』としてリメイクされておりまして、こちらはまぁまぁの出来。さらに2000年には『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』という『吸血鬼ノスフェラトゥ』にインスパイアされた映画が公開されています。設定が中々凝っていて『吸血鬼ノスフェラトゥ』でノスフェラトゥを演じたマックス・シュレックという役者が本当に吸血鬼だったら?という物語でした。馬鹿馬鹿しくていいやね、このテの映画は。悪くない出来でした。

 しかしながら日本人は吸血鬼映画を本質的には理解出来ないのではないかと思います。妖怪・モンスターは民族の歴史、習慣と密接に関わっています。アチラの方は無意識に吸血鬼に対してある種の認識を持って居るはずですが、我々にはそれがない。反対に日本文化に興味の無い日本人でも四谷怪談位は知っている。といことは無意識のうちに幽霊に対しての認識もある訳です。実際、海外で牡丹燈籠をやっても「約束を破った男が悪い」でお終いだそうです。道成寺、四谷怪談、牡丹燈籠に見られる女性の復讐譚のテーマは善悪の問題ではなく、女が相手を想う、その力がテーマなのです。ところがこれが解ってもらえない。そ、この問題はじっくり考えたいのでこれ以上書きません。

 何の話でしたっけ?仕事が欲しいって話しでしたか。いつでもお待ちしています。
 
 誰か一緒にラヴクラフト物で無声映画撮らない?絶対サイレント向きの素材だと思うのですよ。さもなきゃ江戸川乱歩でもいいや。

 そういう訳なので、土曜の中国映画と日曜の若手寄席にお運び下さいま~せ~。詳細は左上。
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|04/25| 活弁コメント(0)TB(0)












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