映画祭残り二日です。
 今日は日中はボン大学の先生の主催でガーデンパーティがありましたので、お邪魔して参りました。
 日本でも北海道は同じでしょうが、こちらの夏は短いです。本当に夏らしい気温の日はあっという間に終わってしまい、あとはずーっと冬……は大げさにしても、かなり涼しい日が続きます。当然、屋外で食事を出来る期間も短いのです。ミシガンでもそうでしたが、夏の短い地域は関東に暮らす僕らとは暖かい時期に対する思いが違います。ちょっとぐらい天気が悪くても、カフェやレストランでは屋外席から埋まってゆきます。排ガスなんてなんのその。
 ガーデンパーティもそうした夏への思いがあるのでしょう。大勢の人が集まって実に賑やか。
 ボン大学日本学の先生が主催するパーティですから、招待客も日本語が堪能な方が多くて、顔はドイツ人なのに会話が日本語、なんて光景もあちらこちらで見られました。こんな環境だもの、ドイツ語が出来るようにならない訳だよ、俺。

 お酒を飲んで、美味しいものを頂いて、こんなに大盤振る舞いして出費は問題ないのかしらと若干心配しつつ映画祭の会場へ向かいました。

 そういえばドイツで始めてバスに乗りました。運転手さんは眼鏡をかけないと切符の文字が読み取れない御老体で、まあ、その、若干心配に成ったりもしますが、働き口があるのは良い事だと自分を納得させておりますよ。

 映画祭、本日は上映本数なんと十三本。そのうち十二本までが短編ですが。

”Tricfilme von Segundo De Chomon”(1904~1912)
 スペインのメリエスとも呼ばれるセグンド・デ・チョモンの作品集です。
 作品リストを書きだすのは流石に大変なのでパンフレットをご覧くださいませ。

Chomon

 映画史初期の監督というとメリエスばかりが取り上げられますが、アリス・ギィもいればチョモンもいるわけで、こういう機会に見返せるのは本当にありがたくもあり、もっともっと復権の機会が与えられるべきだと改めて想いもしました。人気があるのと、史的に重要であるのは密接に繋がってはいますが等号では結べません。その意味でも非ヒット作をきちんと保存しておくのは、後世の為にも重要なのでありますよ。
 上映作の中には”Ki Ri Ki, Acrobates Japonais”なんて珍品もあって、日本のアクロバットと謳っている割には、どうみても中国の雑技をモチーフにした映像だったりして当時の日本観やアジア観が見て取れるのも、これまた貴重で御座いました。
 演奏はお馴染みのGünter A Buchwaldさん。

”Ki Ri Ki”がありました。



 映画祭とは関係ありませんが、ついでにトーマス・エジソンカンパニーに”Japanese acrobats”も発見。



 そして本日のメインは作品はロイドでした。

”For Heaven's Sake”(1926・米 邦題『ロイドの福の神』)
 時代が違うとはいえ、ロイドは邦題に恵まれていない気がします。この作品もそうですが、”Why Worry?”が『ロイドの巨人征服』、”Girl Shy”が『猛進ロイド』ときて極めつけが”The Kid Brother”が『田吾作ロイド一番槍』ですよ。田吾作ってあーた。この作品は以前、シネマヴェーラで見てますが、表情から服のシワまでくっきりの35mm上映で生演奏、オープンエアで皆で笑って見るんですから、完全に別物。実に楽しい時間でした。
 演奏はRichard Siedhoffさんで、明快な音色が笑いを盛り上げておりました。

 本日は風もなく穏やかな気候も手伝って、満席でした。

ボン無声映画祭 十日目

 この渡独はアーツカウンシル東京さんの御支援を受けて行われております。

アーツカウンシル東京ロゴ

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