無声映画祭の途中ではありますが、ちょっと優先順位の高い舞台が御座いましたので、今日はそちらへと向かうのであるます。何も無声映画祭と同じ時間にやることもあるまいと思いますがね。それでも両方それなりに集客があるんですから、やっぱり文化的なんでしょうか、この辺りは。
 そして内心大変尊敬申上げている山梨牧子さんが拙宅に遊びに来てくれて、舞台もご一緒したのでした。
 なかなか日本でお目にかかれない方とドイツで再会とは、これまた嬉しい出来事であります。そういえば去年は春風亭一之輔さんとデュッセルドルフでご一緒したのですから僕にとってドイツは不思議と知人に再会できる国なのです。

 本日見に行ったのは『Chaplin』というパントマイムでした。

パントマイム チャップリン1

パントマイム チャップリン2

 今年がスクリーンデビュー100周年のチャップリンに関するイベントは世界各地で盛り上がっております。しかしこの公演はことさらにアニバーサリーを主張すると事もなく、この舞台を務めるのが演者にとっての日常であるかのように当たり前に行われ、当たり前に我々は客席に座るのです。

 劇場は我がから徒歩十分ばかりの距離にあるKleines theaterという小さな劇場です。オペラ劇場を小さくしたような品の良いデザインの舞台と客席を持っています。座席数は161席。まず外見が可愛いんですよ。

バッドゴーデスバーグ 劇場

 おとぎの国から抜け出たような、という表現がありますが、この劇場はまさにそんな感じ。チケットも€20~30ですので、手ごろな金額です。しかもここはこんなに小さな劇場なのにちゃんとクロークサービスがあるのです。上演の無い日もスタッフさんがいて、チケットの販売もしています。また上演の休憩時間にはドリンクを頼む事も出来ます。
 つまり舞台の見た目だけではなく、サービスも大きな劇場の小型版を受けられる訳です。結果として客層も実に良いんですね。余裕と教養のある方がゆったりと地元の劇場で舞台を見ている感じ。

 日本には各地に劇場やライブハウスがあって、連日連夜夥しい数のパフォーマンスが行われていますが、こういう地元の大人がゆったりと過ごせる劇場はあまりないのではないかと思われます。おそらくはKleines theaterにも行政の支援があるんじゃないかとは思います。でないとクローク用の人員なんて小劇場じゃ確保できないものね。
 あと関係ないけど、日本の小劇場の支配人さんて、貸してやってるんだって態度の方、多くありません?
 いやとても良い方も居ます。そちらの方が多いかもしれない。でも目立つのは貸してやってる系の方でした。僕が小劇場界隈をうろうろしていた時代は。

 本日の舞台でチャップリンを演じるのはPeter Mimさん。
 良い舞台を見せて頂きました。公演内容は朝、チャーリーが目を覚ますところから始まって、あれやこれやのドタバタ、そして舞台の最後にメイクを落としてチャーリーからPeterに戻る所までが描かれます。所々に映画の名シーンが再現されていて、上演中に気付いたお客さんが隣同士で「モダンタイムスだ」とか「これは黄金狂時代」なんて思わずぼそぼそと言葉を交わしてしまうのもチャップリンというモチーフがあるが故の楽しみ方。
 演技や構成にもちゃんとチャップリンへの敬意が溢れていて、笑えるだけでなくとても良い気持ちになれる舞台でした。



 カーテンコールで盛大な拍手を受けると、Peter氏、耳を天に向けて何かを聞くしぐさ。それで「ああこの拍手はチャップリンにも届いているんだな」と観客が感じられるのです。もちろん前提としてちゃんと笑えて楽しめる、まっとうな芸の持ち主でありました。
 自分の好きな芸、やりたい芸を思い出しましたね。

 劇場のある市立公園は天気のいい日は散歩に最適なのです。

バッドゴーデスバーグ 公園

 この渡独はアーツカウンシル東京さんの御支援を受けて行われております。

アーツカウンシル東京ロゴ

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