ヨーロッパにいると中国人だと思われる事が多い日本人の片岡一郎です。
 今日ね、電車に乗っていたら子供と目が合ったんです。まだ「パパ」とか「ママ」とかようやく言えるようになったばかりの子供。
 じぃーっとこっちを見てくるんで、僕も見帰したんですね。大人同士なら恋人か敵同士ってレベルで。
 そしたらタトゥーだの切り傷だのがあっちこっちにあるご両親が嬉しそうに「ほら、ニイハオ!」って子供を促すんですよ。
 先日もトルコ人のやってるカフェでアイスを買おうとしたら三回もニイハオって言われたしな。

 よく日本のパスポートは最強とか言うじゃないですか。
 ビザ申請免除で入れる国の数は多いし、入国審査で面倒な質問をされる機会も滅多にない。
 それに対して中国では旅行に行くのも一苦労なんです。
 なのに、この東洋人=中国人のイメージは凄い。分母がデカいとはいえ、やっぱり凄い。
 そりゃ西洋人にしてみたら「こいつは日本人かな、韓国人かも知れないな、とりあえず中国人にしておけ」って判断もあると思うんですよ。
 おっさんがテレビを見ていて、よく分らん女の子の集団が出ていたらとりあえずAKBだと思っとけば半分は正解だから、それで良いや的なね。
 おっさんて俺の事ですがね。

 さっきの御両親にはわざわざ訂正するのも野暮なので、とりあえず「Hallo」っつときました。
 僕らがそんな心温まる国際交流をしている脇で、本物の中国人の皆様がなにやらはしゃいでいましたっけ。

 とりあえずいつものお願いを貼っとこう。

 以下数行定型の協賛お願い文
 今回の渡欧では企業メセナ協議会様より助成認定制度の認定を頂きました。これにより渡欧事業への寄付をする事で寄付者に税制上の優遇措置が得られるようになります。芸術家にも寄付者にもメリットを設け、芸術の振興を図るこの制度を知って頂くと共に、本事業への御支援をお願い致します。
 助勢認定制度についての詳しいご案内はこちら





 えー大切なお知らせです。
 今年もポルデノーネ出ます!
 やーっと情報解禁。
 今回は大変だった。
 助成金とって、出演交渉して、作品選定して、楽団メンバーのスケジュール抑えて、etc.etc....
 でもやりたかった事がひとつ叶います。それだけで十分かもしれない。
 
 それでは出演情報でっす。

●Le Giornate del Cinema Muto / 34th Podenone silent film festival
日時/10月5日20時30分~
演目/『忠次旅日記』(最新復元版)
出演/片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)、田中まさよし(パーカッション)、宮澤やすみ(三味線)
会場/Teatro Comunale Giuseppe Verdi


Pordenone 2001


 画像は2001年のポルデノーネのポスターです。
 この時の説明は師匠がやってます。
 ほぼ出演が既定路線だと思っていたボンの映画祭にフラれた話はこの間書きました。
 しょうがないから別の出番を探したんです。そこに浮上してきたのがデュッセルドルフの日本映画特集、そしてさほど日程の離れていないポルデノーネ。
 よし、こうなったらボンじゃなくてポルデノーネに出てやろうじゃないか!と一念発起致しまして、映画祭に猛烈アピールの結果、ギリギリで出演が決まりました。当然ながら私一人の力ではなく、多くの方々のお力添えがあっての出演決定です。
 でも俺だって頑張った。「今回は助成金が取れたから、日本からミュージシャンをこっちの予算で連れて行く。おまけに俺の説明に対応させて、お客さんに弁士が何を言っているのか完全に判るように英語字幕も用意する」って言い放ってしまったんですね。
 
 正直、本当に帰国まで生活がもつのかちょっと不安なんですよ……。
 でもやっぱりやりたかった事だしね。
 海外の無声映画ファンに、日本でも人材が育ってるぞ、とアピールしたいじゃないですか。
 んでもって、この功績を日本に持ち帰ってお金を稼ぎたい無声映画を盛り上げたいじゃないですか。
 だから頑張りました。 
 映楽団の上屋安由美と田中まさよし、音和座の宮澤やすみ、そして弁士の私。
 楽しみだよね、イタリアのピザとパスタとジェラート。

 上映開始時間は20時30分。各日のメイン作品が上映される時間です。
 いつもなら公式サイトにもうちょっと詳しい情報が掲載されても良い時期なんですが、今年はかなりバタバタしているのか、ここにきてようやくタイムスケジュールが貼りつけられました。そりゃバタバタもしますよね。作品選定終盤にいきなり『忠次旅日記』を捻じ込もうとする馬鹿な弁士が居たんだから。反省。
 とりあえずタイムスケジュールをご覧下さいよ。
 他の上映が映画のタイトルだけなのに『A Diary of Chuji's travel』にはIchiro Kataoka and Japanese musicians と書いてあるのさ。弁士も映画の一部として捉えて頂いているみたいな気がして嬉しいッたらない。
  
 ポルデノーネに弁士が三年連続出演は正真正銘史上初です。
 ですが来年は出られるかどうか分らない。
 欧米では無声映画に生演奏が付くのは当たり前です。音楽家であれば映画祭に行けば3~4本の作品を担当するのは普通の事で、出演料も相応に出る。しかし弁士はそうはいきません。欧米での弁士は珍しいアトラクションとして機能しているのが現状です。だから映画祭に呼ばれても数少ない例外を除けば基本的には担当できるのは1作品のみ。さらに毎年出ていれば新鮮味は薄れてきます。今年出た映画祭に来年も出れる保証は全く無いのです。かといって日本では無声映画に必ず弁士が付くって訳でもない。

 我ながら良く生きていると思います。 
 ともかく楽しんで『忠次旅日記』を説明出来れば良いなと。
 皆様も十月の頭、ポルデノーネまでご旅行はいかが?
 今日は文章が弾んでるね。

 間近に迫って参りました。各公演は以下の通り。


●公開研究会「日本の映画音楽・映画音響研究の現在」
シンポジウム「現代の無声映画上映における音楽伴奏の可能性」

日時/9月5日
13時00分~15時15分 シンポジウム
15時30分~17時00分 参考上映『軍神橘中佐』
出演/
シンポジウム:今田健太郎(四天王寺大学)、神﨑えり(作曲家・ピアニスト・即興演奏家)、柴田康太郎(東京大学)、白井史人(東京医科歯科大学)、鈴木治行(作曲家)
参考上映:片岡一郎、湯浅ジョウイチ(構成・編曲・ギター)、丹原要(ピアノ)
会場/早稲田大学早稲田キャンパス 27号館小野記念講堂(B2F)
料金/申込不要・参加費不要
お問い合わせ/shibuodan2015@gmail.com


●ノンフィクションW 阪東妻三郎 発掘されたフィルムの謎 ~世界進出の夢と野望
放送日時/9月5日13時~、(再放送)9月7日深夜0時~
放送局/WOWOW
解説/日本映画史に名を残す不世出の剣戟スター、阪東妻三郎。俳優・田村高廣、田村正和、田村亮の父親だ。大正から昭和にかけて活躍し、“バンツマ”の名で多くの人に愛された彼には、俳優とは別にもう一つの知られざる姿があった。それは、自らの映画を世界で公開し、日本映画のマーケットを拡大しようと野望を抱くビジネスマンとしての顔である。
2014年、バンツマの孫で俳優・田村幸士が祖母から譲り受けた、幻のフィルムが復元された。そこには、子煩悩なバンツマの素顔を映し出すホームムービーや、1953年に逝去した際執り行なわれた本人の葬儀の模様のほか、世界進出を目指してあがく、彼の夢の軌跡をうかがい知れる貴重な映像が含まれていた。この貴重なフィルムや、初公開となるアメリカの映画会社に封印されていた書類、身近にいた人々の貴重な証言などを糸口に、時代を先取りしていたバンツマの苦悩や夢を浮き彫りにする。


ノンフィクションW 阪東妻三郎 発掘されたフィルムの謎 ~世界進出の夢と野望



●【六区に映画の灯を燈す】 ~三友館という映画館があった~
日時/9月6日18時~
演目と出演/
山城秀之山内菜々子 『キートンの文化生活一週間』
片岡一郎 『喧嘩安兵衛』『東京行進曲』
ゲスト・林家正楽 『紙切りで綴る名優伝』
会場/浅草フランス座演芸場・東洋館
(元・浅草三友館) 浅草六区:浅草演芸ホール4F
料金/2000円(当日・ご予約共) 全席自由
予約・お問い合わせ/bokutoukinema@gmail.com


【六区に映画の灯を燈す】 ~三友館という映画館があった~ 新チラシ



●Sound of silence~中国無声映画と音楽の会~
日時/9月7日15時~、17時~、19時~  9月8日15時~、17時~、19時~
演目と演者/
15:00-『漁光曲』×曹羊 『八百屋の恋』×張宣蘇
17:00-『西廂記』×孫大威 『盤絲洞』×陳睦璉
19:00-『紅い剣士』×大友良英

2015年9月8日(火)
15:00-『女神』×顔峻
17:00-『桃花泣血記』×Lars Akerlund
19:00-『おもちゃ』×片岡一郎(弁士)上屋安由美(ピアノ)藤高理恵子(筑前琵琶)
会場/ザムザ阿佐ヶ谷
料金/一般1,200円/シニア・学生1,000円/一日券3,000円 
※当日券のみ、各日14:30より販売開始。(全席自由・各回入替制)

SOUND OF SILENCE~中国無声映画と音楽の会~ 裏



SOUND OF SILENCE~中国無声映画と音楽の会~ 表


●STUMMFILM MIT FILMERZÄHLER UND LIVE-MUSIK
日時/9月16日19時~
演目/『雄呂血』
出演/片岡一郎、江村玲子
会場/ケルン文化会館
料金/無料

STUMMFILM MIT FILMERZÄHLER UND LIVE-MUSIK 表


STUMMFILM MIT FILMERZÄHLER UND LIVE-MUSIK 裏



●EYES ON JAPAN: Japanische Filmtage Düsseldorf
日時/10月1日20時~
演目/『太郎さんの汽車』『御誂治郎吉格子』
出演/片岡一郎、上屋安由美(ピアノ)、宮澤やすみ(三味線)、田中まさよし(パーカッション)
会場/デュッセルドルフ映画博物館(Filmmuseum Düsseldorf)
料金/無料
主催/在デュッセルドルフ日本国総領事館、デュッセルドルフ映画博物館、国際交流基金 ケルン日本文化会館

EYES ON JAPAN: Japanische Filmtage Düsseldorf


 弁士と楽団がポルデノーネに行けるのはアーツカウンシル東京の芸術文化支援事業、および企業メセナ協議会の助成認定制度のバックアップのお蔭です。御支援引き続き募集中。まだポルデノーネに間に合う!

メセナ&アーツカウンシル

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