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 いやもうね、大変な御苦労でした。
 この一か月間というものは。
 大変な事はブログとかツイッターとかフェイスブックに、面白おかしく書き散らかしてやり過ごすことが多いのです。
 例えばボンで滞在許可証が出ないかもしれなかった時とか、ケルンで財布とパスポートと許可証が盗まれた事とか。

 今回はですね、滞在許可証が出ないかもしれない、じゃなくて出なかったんですわ。
 ていいうか、毎年、滞在許可証で苦労してんのな、俺。
 そんな今回のハイライトを書きます。
 長いので読まなくて良いです。
 ならどうして書くんだ。

 事の起こりは約一か月前の事です。
 例年、ドイツで取得しているアーティストレジデンシーを今年も取ろうと思っていたら取れなかったんですよ。
 理由は幾つかありますが、最大の理由は僕の申請が遅かった事でしょうね。
 ドイツについて真っ先にやれば、まあ何とかなったのかもしれませんけど、去年までの動向からいって、そこまでバタバタしなくてもと思っていたのです。
 しかしですな、ドイツは移民問題の真っ只中。滞在許可証を発行する外人局は膨大な仕事をこなさねばならず、年々滞在許可の取得が難しくなって来ていたのです。

 で、昨年と同じくらいの次期に滞在許可証の取得に動き出した所、今からじゃアカンと。
 それに僕はあっちこっちで公演をしてギャラを貰うからどっちかというと就労滞在許可ではないかと。
 そもそも大学のバックアップを受けつつ、フリーランスでヨーロッパを転々とする芸人て何者だと。

 そんなこんなで、僕がビザなしでドイツに滞在できる期間内には滞在許可証の取得は絶望的になってしまったのですね。
 ちなみに日本人がドイツ(およびシェンゲン圏内)にビザなしで滞在できるのは「あらゆる180日の期間内で最大90日間」です。何のことやら分らんかもしれませんが、そういうルールがあるのです。

 とにかくボンの外人局に頼み込みました。
 この時点で僕のスケジュールは

 2月26日 アイルランド
 3月4~5日 ポーランド
 3月6~11日 アメリカ
 3月12日 ドイツ
 3月17~23日 アメリカ

 だったわけです。
 もし滞在許可証が発行されないと、これらをキャンセルして日本に帰らないといけない。
 そりゃもう大損害ですよ。貰えるはずのギャラは出ず、貰えるはずの助成金は減額される。
 考えただけで縮むよね(何が?)

 結局ですね、ボンの外人局に出来るのは「ドイツ国内」での滞在延長を認める仮滞在許可証(Fiktionsbescheinigung)を発行するだけだと。
 余談ですが、ドイツ人の友人Aさんにこの書類を見せたら「変なドイツ語だね」と言ってました。Fiktionsbescheinigungを直訳すると「仮証明書」になるんだそうで、「仮」の「証明」って意味わかないでしょって。
 仮滞在許可証を発行して貰えば、ひとまず合法的にドイツ国内にいられるのですが、ただしドイツから出国したらそこまでなんです。あくまで仮滞在許可証なので、再入国の許可は出せないんですね。となると、ほら、アイルランド、ポーランド、アメリカに行ってからドイツに戻るコースは仮滞在許可証では実現不可能なのです。

 困っちゃった。

 考えていても仕方ないので、なにはともあれ仮滞在許可証を発行して貰いました。
 受け取ってから気付いたんですが、仮滞在許可証が発行されたのが僕のドイツ滞在89日目だったのですよ。
 あと2日で不法滞在になる所で、そりゃもうびっくり。

 色々考えた挙句、日程が近すぎるアイルランド公演を泣く泣くキャンセル致しました。
 御免なさいTさん。

 けれど出来る限り公演のキャンセルはしたくない。どうにかならんかと策を練りました。
 外人局の担当官に勧められたのは「アメリカでドイツ入国ビザを取得する方法。
 お前、馬鹿言うなと。アメリカに行くったって6~11日の間で3カ所移動して公演すんだぞと。

 次に考えたのが、3月12日に公演をするカールスルーエ無声映画祭の開催地カールスルーエに僕の住民票を移して、そこの外人局に滞在許可証を発行して貰う方法。
 でも、これもカールスルーエの外人局に問い合わせて見た所、駄目でした。
 ボンの外人局もカールスルーエの外人局も基本的には新味に相談に乗ってくれるのですが、とにかく現在のドイツの法律では僕のケースの場合はどうしようもないんだそうです。
 ボンの外人局には「次にドイツに長期で来るなら、日本のドイツ大使館でビザを取得してから来る方が良いと思う」と言われました。だけど日本のドイツ大使館は基本的にビザ発行業務をしてないんです。問い合わせたけど「ドイツで滞在許可申請をして下さい」って言われた経験があります。その事をボン外人局に伝えたら「強く言えばやってくれるよ」って。
 
 君たちゃ、海を越えてたらい回しか。俺は志村喬じゃねえんだ。『ゴンドラの唄』を歌うブランコだってドイツにゃねえんだ。
 
 そもそも俺はポーランドに行けるのかって問題が残ってるわけです。
 飛行機のチケットはワルシャワからデトロイトへのチケットを買ってしまったので、ポーランドに入って、さらに公演が出来ないと、これまた大損害なんですよ。僕の仮滞在許可証はドイツの滞在延長を認めるだけで、他のシェンゲン協定加盟国での滞在延長を認めているんではないんですね。じゃあ、ポーランドに入国して公演をするために3日間滞在するのは違法になっちゃうじゃないですか。だけどその日程で飛行機が……。
 必死で調べましたね、アタシャ。そうしたら一筋の光明が見えたのです。
 在ポーランド日本国大使館のサイトにこんな一文が。

(2)他方、我が国とポーランドとの間には、双方の国民について90日以内の短期滞在について無査証で相手国に入国できる旨を規定している日本・ポーランド査免取極が締結されておりますので、我が国国民に対しては、シェンゲン・アキの発効後においても、引き続き日本・ポーランド査免取極の規定に基づく措置がとられることになります。


 
 つまりですね、日本とポーランドの間には特別な条約が締結されていて、シェンゲン圏内ビザなし滞在許可の90日間とは別に90日の滞在が認められているんです。ならばドイツで発行された仮滞在許可証でドイツを滞在し、ドイツを出国後、日波協定に基づきポーランドに入国すれば完全合法ですよ。
 
 とりあえずこれでアメリカまでは行けそうだ。
 でもドイツに戻ってくる方法はまだ見つからない。
 映画祭の代表であるJさんは、何とかしようとカールスルーエ市の文化担当だとか、アメリカのドイツ領事館に掛け合ってくれている。そこまで来てほしいと思ってくれているなら、こっちだって応えなきゃいけないよなあ、ってなもんで。

 でも実際は無理だと思ってました。
 だってアメリカではアナーバー、ニューヘイブン、ボストンの三街に滞在するんです。
 その中でドイツ大使館、もしくは領事館に行けるのはボストンのみ。ボストンには9~11日の滞在。
 もしドイツに行くなら11日16時35分ボストン空港発の飛行機に乗らないとアウト。
 つまり実質9、10日の二日間でビザを発行して貰わないとドイツに戻れない。

 ね、無理そうでしょ?
 無理だと思っても仕方ないでしょ?
 内心ではね、12~16日の間、アメリカでどう安くプラプラするかを考えてたんですよ。
 だけどカールスルーエ無声映画祭のJさんが諦めねぇんだ。
 ついに在ボストン独国大使館から「特別だよ」のコメントを引き出しました。
 となればのんびりしていられませんから、9日夕方にボストン入りの予定だったのを無理矢理早めて貰い9日午後1時半に在ボストン独国領事館に到着。

 受付のお姉ちゃん、怪訝そうな顔をしてましてね。 
 だって、ここに来るのは基本的にアメリカ人かドイツ人です。
 それが日本のパスポートを持った奴が来て、ビザ発行手続きのために来ましたって言い出すんだから。
 目がね、明らかに疑ってんのよ。
 領事館のBさんにアポイントメントがあるって言ってんのに「誰がBさんへのアポを許可したの?」とか聞いてくんの。そんなのBさんしか居ないだろうに。

 結果、出ました。
 ビザが。
 フライトの28時間30分前に。

 日本人には全く役に立たない情報ですが、在ボストン独国領事館の方々は受付から職員に至るまで全員感じが良かったです。それにくらべて在●●日本国領事館の事務担当と来た日にゃよぅ。。。あ、文化担当のRさんは滅茶苦茶良い人です。

 そんなこんなでね、今ドイツにいます。
 カールスルーエ無声映画祭では大変に好評だったらしいです。
 映画祭代表のJさんは終演後「来年はドイツに来るの?」って聞いてきました。
 
 あんた、懲りねえな……。
 
 おしまい。
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